« ああ、イミグレーション。 | メイン | 顔 »
June 20, 2007
職場の困ったちゃん 女性編
一番困るのが 「感情が激しく揺れ動く人」だろう。
「楽しく盛り上がる」 「落ち込む」 「怒る」といった状態が予測できないサイクルで回るので、どう扱っていいのかわからない。
「グッドモーニング」なんて言うと、
「あらー、元気? かわいい靴を履いてるじゃないの。日本製なの? やっぱりねえ。私にも日本から靴を買ってきて。ランラランララン」(原文のママ)という状態もあるが、
「グッドモーニング」と私。
「・・・・・・」
(聞こえなかったかな?)
「グッドモーニング」
「・・・・・」
(聞こえなかったんだろうな、ま、いいか。深く考えるのはよそう)
あるいは
「グッドモーニング」
「何がグッドなの? 何かいいことでもあったの? 天気も悪いのに、どうして『グッド』 モーニングなの?」
と、つっかっかってこられることもある。
(更年期障害か? 女性ホルモンのバランスがくずれているんだな)と知らん顔をするのだが、入社したばかりの若い子は自分が怒られたと思い、すっかりびびってしまう。
「いつも、ああだから気にしなくていいわよ」と言ってあげることにしている。
他人に迷惑はかからないが、ちょっとねー、と思う人もいる。
小学生による仮装 「ディスコ・クィーン」みたいな服装をしてくる人がいる。この人はうちの会社にテンプでときどき来るようだ。 「ギョッとするまでの厚化粧」と 「フリルがヒラヒラする安っぽい生地のミニスカート」が特徴だが、
・・・40代後半から50代のはじめ、という年である。
派手なメイクといい、スカートのペラペラ感といい、
「地方都市の小ホールでマイナーな外タレを待ちうけるグルーピーもどき、ただし年増」
という感じ。が、話してみると、ごく普通の勤め人だ。
先日はミニスカートではなかったが、巨大なチューリップがプリントされたワンピースだった。幼稚園のお遊戯会の衣装のようにも見える。
基本的に12歳以上の女性むけの服は着ない方針だと思われる。ファッションポリシーは 「ロリータ風」なのか。
イギリス人の50歳の女の 「ロリータ・コスプレ」 見たいでしょ?
そうだ、思い出した。
数週間前にビジネストレーニングコースに参加した。このコースはうちの会社のスタッフだけではなく、他の会社の人も出席している。全部で10人ほどの参加者がいた。
この中のひとり、「アートメーク」なのか 「刺青」みたいに
「赤黒い、金太郎まゆげ」をしているのだ。おまけに唇にも 「真っ黒なふちどり」がされている。
・・・・・・なぜ?
彼女が入ってきた瞬間、全員が息を呑み、トレーニングルームに動揺が走った。が、さすがはイギリス人、すぐに何もなかったようにふるまって私を感心させたが。
「テート・モダン・ミュージアム」で、
「私のテーマは人間の呼吸と宇宙の混沌のコラボレーションなの」みたいなことを言いそうな 「アーティスト」タイプ。
とても 「シティ」で 「ビジネストレーニングコース」に参加する 「会社員」には見えない。
が、話してみると非常にまともな人だった。
今までは、
変わった格好をする人 - 変わった人
と思い込んでいたのだが、
変わった格好をする人 - でも、普通の人
という存在もあることを思い知らされたのだった。人間って深いわね。
投稿者 lib : June 20, 2007 11:59 PM