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July 24, 2007
ロンドンの理容室 (1)
4歳と9ヶ月にして息子が床屋さんデビューした。
3歳位までは一瞬たりともじっとしていなかった息子、床屋さんで椅子にじっと座っているなんて不可能だったので、彼が生まれてから約5年間、私が散髪していた。
彼の髪は直毛で、ごまかしのきかない髪質である。
量もあるので、梳いて毛量調整もしなければならない。
ビデオなどを観ているすきにすばやくカットするが、そうは言っても頭は動くし、彼の集中力もそう長くは続かない。
限られた条件の中で、いかに迅速にハサミを動かすか、時間との戦いでもある。
大抵、時間切れになってしまい、翌日、翌々日に持ち越すのは当たり前。
クリケットの試合のように、数日間にわたって結果を出す長期戦であった。
このような過酷な条件下でも、私のヘアカットは好評で、「ありがちなザンギリになっていない」とママ友にはよくお褒めの言葉をいただいた。
「しまった・・・道を間違えたかも・・・カリスマ美容師(死語?)になれたかもしれないのに・・・」
と歯ぎしりしても後の祭りである。
息子も、ものがだんだん分かるようになり、4歳半のころから大人は「ヘアサロン」へ行って髪を切るものだということが分かり、興味を持ち始めたようだった。
「床屋さんごっこしよう」と誘うと息子も乗り、家のバスルームの鏡の前にケープをつけて座らせ、初めて20分程で仕事が完了した。
4年半のヘアカット歴で大きな転機だった。
そして先日、彼の髪の毛が伸びてきたのでまた切らないとなあ・・・と思っていると、なんと息子の方から
「ヘアサロンに行きたい」
と言い出すではないか。
今まで何度こちらから誘っても嫌だと言っていたので、彼の気が変わらないうちに連れて行くことにする。
「マミーの行っているジャパニーズ・サロンに行こうか。格好よくしてもらおう」
と提案すると
「そこじゃ嫌だ。」
と言う。
ならば近所に中国系の美容師さんが経営しているサロンがあるので、(息子がもっと小さくて時間が無い頃、私も切ってもらった事があった)そこではどうかと言うと
「あそこも嫌だ。」
と言う。
「じゃあどこに行きたいの」
と聞くと、息子の胸にはすでに心に決めた店があるらしい。
言われるがまま息子に着いて5分ほど歩くと、いつも行くニュースエージェントの隣にある、
「場末の」
「地元のビルダーやプラマーの皆様に愛される」
「バーバー」
といった風情の「床屋さん」の前で彼の足が止まった。
つづく
投稿者 lib : July 24, 2007 10:47 AM
コメント
いやー、感心してますね。もう、すでに自分の嗜好があるなんて。ママのゆとりでそんな嗜好を大切にしているカリスマママも素敵です。
投稿者 みどり : July 29, 2007 09:50 AM
うちの息子はまだこだわりが少ない方みたいですね。
同じ年頃の女の子は、幼稚園に何を着ていくかでお母さんと毎朝熱い戦いが繰り広げられているそうです。ちょっとありえないコーディネートとか、冬なのにノースリーブを着たいとか、泣くわひっくり返るわで、毎日遅刻だそうです(笑)
投稿者 子育てママ : August 3, 2007 12:04 AM