« 中国の農村の子供 1 | メイン | 到着した日にすぐに帰国すると決めていたのに、、、(その2) »

September 25, 2007

日英比較

tophum.gif
今年の夏は、実に両極端であった。

夏休み期間中に一時帰国したのだが、今年の日本の夏ときたら
まさに「灼熱地獄」と呼ぶにふさわしい酷暑である。
「地球温暖化」をひしひしと肌で感じた日本滞在であった。

最高気温36℃という、ほとんど体温状態から
ロンドンに帰ってみれば最高気温はなんと16℃。
息子はヒースローで空を見上げて、雪が降り出すのではないかと案じる始末である。

こんな、いかにも体に悪そうな極暑・極寒を体験しながら
今まで気づかなかった日英の違いを改めて感じた。

まずは人々の視線だ。

日本では、街中で他人と目が会うことはほとんど無い。
一方ロンドンでは。。。路上で道を譲られてはニコッ、
スーパーのレジでHallo~と言いながらニコッ、
同じエレベーターに乗り合わせてもニコッ。。。とまあ、よく目が合う。
これは背後に様々な歴史や文化の相違があってのことなので
一概にどちらが良い悪いとは言えないが、こちらのニコッに慣れてしまうと、
日本ではいささか寂しい気がするのだ。

まぁ、視線は合わなかったところで、ちょっとさびしいかなぁ、程度の問題だが
ロンドンでの日常生活において、時にかなりの精神的・物理的ダメージを引き起こす元凶であり、
日本人にあってイギリス人に無いもの、それは「労働者のプライド」ではなかろうか。

先日、ロンドンの家の配管工事を業者に依頼したのだが、
工事が終了した翌朝、真新しいパイプの継ぎ目から
盛大に水が噴き出し始めた。絨毯は水浸しだ。
こんなことがもし日本で起ころうものなら、担当の業者の胸中には
「プロとして何と恥ずかしいことを・・・」という気持ちが湧き上がってきはしまいか?!
しかしながら、我が家の担当者は(予想通り)
「あ~、ここがゆるんでた~。えいえい。これでよし。じゃ、バ~イ」と
鼻歌交じりに帰っていった。

「俺は○○でメシを喰ってるんだ!」という気負い、プライドがほぼ完全に欠落していると思われる。

車の運転も、こちらはかなり荒い。
片方切れたブレーキランプで、ウィンカーも出さずに強引な車線変更、
そして歩行者を人とも思わぬ、傍若無人な運転。
しかし、こと運転に関しては妻の意見は私とは少し違う。
日本全国、運転マナーワースト3の常連県の出身である彼女には
こんなイギリスの交通事情でも、すこぶる快適らしい。
(特に女性には)道をすんなり譲ってくれたり、
逆に譲ってあげれば、かなりの確立で「サンキュー」のサインが返ってきたりすることに
いたく感激している。

イギリスも、悪いところばかりではなく、良いところもあるよね、と
日英両国の生活が新鮮に見えた、今年の夏休みであった。

そして・・・「こんな殺人的な日本の夏には、もう二度と一時帰国はすまい・・・」と
心に誓った夏休みであった。

投稿者 lib : September 25, 2007 11:16 AM

コメント

コメントしてください




保存しますか?