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January 10, 2008
1月に思うこと。
新年明けたばかりだと思っていたのに気がつけば松の内も過ぎて、月の半ばにもうすぐ突入というところまで来ていました。日本ではもう新年の挨拶ではなくて寒中お見舞いですね。
さて、今週の月曜日から新学期がスタートしました。休み中に2日ほど学校に出ましたが新学期開始までに終わらせたかった採点物はほとんど片付かず、今年の抱負に早くも「現実的な計画を立ててそれに徹する」の一文を加えたい私です。こうしてほぼ無計画な私は毎日採点に追われています。
年末年始は普段なら日本に一時帰国するのですが、事情で今年は数年ぶりにロンドンで年を越しました。門松もなければ御節もないお正月。街も日本のお正月とは全く異なる雰囲気です。それでも少しでも年末年始を日本風にと思い、大晦日に年越しそばと2日にはお雑煮を食べましたが。日本に帰れば連日忘年会やら同窓会やらで中高大時代の友人たちや元バイト先の仲間と出かけたりするのですが今年はそれもなく、住み慣れたロンドンでのんびりと過ごしました。
実は教師になってからの過去三年間、この1月は自分の中で一年で一番つらい月でした。11年生の模擬テストの採点に新年早々追われるせいでもありますが、一番の理由は重度の「ホームシック」。年末年始に日本に帰って家族や友人と時を過ごすとあまりにも心地よくて、それにどっぷりと浸かった状態で新学期開始にあわせてロンドンに戻ると妙に異国での一人暮らしが寂しいものに感じるのです。「あぁ、なぜイギリスに来たのだろう、ここで教師になったのだろう、、、」と。
最初の1,2年は特に教師としての自信も経験も少なくて、学級経営・生徒指導に悩むことも多々ありましたから、その年末年始の日本での楽しい時を経て急に教育現場に戻ることが半ば恐怖でもあったわけです。かといってイギリスで教師になることは自分で決めたこと、そして周りの協力があってここまで来たわけですから簡単に弱音を吐くわけにもいかない。こういう精神的な要因ともともとのイギリスの日照時間の短い長くて暗い冬の陰鬱さが重なって私の心はさらに沈んだものでした。
それが今年は何だか違うのです。さすがにイギリスの暗い冬に慣れたのでしょうか、それとも日本に帰らなかったがゆえに、日本、そしてそこにいる大事な人たちを恋う気持ちと直面せずにすんだからなのか、いつものホームシックがないのです。相変わらず仕事上での心配事は多々あるのですが、以前よりも肝が据わってきたのもあるのかもしれません。実際、いつもなら最初の授業は緊張するのに、今回は2週間ぶりに生徒と会って、授業をして楽しんでいる自分がいるのを感じましたし。
今年は教師としても5年目に突入する年です。5年という数字は自分の心のどこかで節目だと感じていたものでもります。実際にイギリスでは5年間フルタイムで働くと永住権を申請することが可能となるので私のイギリスでの生活の大きな区切りにもなります。今後どういう道に進んでいくのか、色々な意味で考えさせられる年になりそうです。
読者の皆様には今年も私のつたない文章にお付き合いいただくことになりますが、少しでもイギリスの学校の様子(といっても私の経験と知識の範囲内でですが)がわかるように色々お伝えしていければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿者 lib : January 10, 2008 08:01 PM