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May 06, 2008
イギリスのバブル その1
「バブル? ああ、シャンパンの泡のことね。ワインを選ぶ前にグラスでいただきましょうか。 グラスで一杯20ポンド? 構うことはありませんわ。 何せ、これは接待。支払いは会社持ちですもの。 おーほほほほほ!」
・・・なんて時代はついに終わってしまった。
「イギリスのバブルはじける」 のニュースが続いている。新聞によると
Northern rock 2000
Citigroup 1000
UBS 900
Bear Stearns 800
Merrill Lynch 400
Royal Bank of Scotland 300
Dresdner Kleinwort 300
Goldman Sachs 300
Bank of America 200
Credit Suisse 200
Morgan Stanley 200
お馴染みの会社名に続くこれらの数字は解雇の予想人数だ。
ヒュー、ヒュルルルー・・・・ (不況の風がシティを吹きぬける音)
シティでは約35万人が働いているそうだ。
で、もしかすると2万人から4万人、つまり10%もの人員整理があるかもしれないと言われている。
もちろん、その他の経費も削減される。
某銀行の内部メモによると、
タクシーではなく、普段は地下鉄で移動する。
交通ストのときでもタクシーが経費で落とせるのは事前に許可を得たときだけ。
2時間以内の電車での移動は二等車のみ。
早朝に空港に着いたときもホテルの利用は禁止。
笑ってしまうのが次だ。
ランチはひとり52ポンドまで。それ以上は事前に許可を得ること。
アダルト・エンタテーメントの接待はいっさい禁止。
52ポンドのランチ?
シャンパンのグラス一杯が20ポンド。ミネラルウォーターがボトルで10ポンド。サービス料が17%取られるレストランが多いから、注文できるのはピーナッツかオリーブの皿くらいか? レストランからパンが無料で配られるのを期待したい。
あるいは数人でボトルを一本だけ頼む。この場合、水や食べ物はなし。誰がどのくらい飲むかで、殴りあいに進展する可能性もあるので注意が必要。
ほんの数ヶ月前までは某証券会社では
「ワインを注文するときはボトルが500ポンド以下のものを心がける」なんてルールがあったくらいだ。しかも、ボトルの数については上限なし。
あっぱれ、バブルな時代だったよなー。
日本でも 「金箔入りの酒」なんて流行りませんでした? 今でもあるのかな?
私の会社は接待の席ですら、30ポンドくらいのワインを選んでいるようだ。
て、ことは小売価格が10-15ポンドのレベルのワインだな。マネーマーケットでなければ、シティでもこんなもんだよ。
レストランで 「金に糸目はつけないぜ」 って感じの連中が派手にやっているのを見て、よく私のボスは
「ふん、下品な若造どもだ。あー、やだ、やだ。成金のガキめ。あいつらのナイフとフォークの持ち方を見てみろよ。お里が知れるね」
と毒ついていたが・・・ねえ、もしかして、それって、彼らの収入に対する嫉妬じゃない? 続く
投稿者 lib : May 6, 2008 11:21 AM