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July 09, 2008
5歳児に、「日本」について語る その1
息子が学校から1枚のレターを持って帰ってきた。
普段の印刷されたレターと違って、表に私の名前が手書きで書いてある。
なんだろう?と思って開くと、中も手書きだった。
「今週、我が校では『日本』について学んでいます。そこで、お時間があったら学校に来て、子供達に日本について話をしてもらえませんか?短い時間で結構です、30分以下で。」
というような内容だった。
息子の学校では毎週テーマを決めて、それに沿って学年毎に学んでいるらしい。
それで今週は『日本』がテーマなのだとか。
ふ~む。
5歳児に「日本について話す」か…。
テーマが広すぎて、何を話していいのやら。
どっちにしろ30分なんて話せん。子供の集中力も私の記憶力も持たない。
それより何より、私でいいのか。
在英10年を迎えて、私の中にチャイニーズ文化とイギリス文化が入り混じり、「エセ日本人」的になってきているぞ。
その割りに、英語は相変わらず上達しない。私のバリバリのジャパニーズ・アクセントを5歳児が理解してくれるだろうか。
などとレターを手に考え込んでいると、夫が帰ってきた。
事情を話すと
「それはぜひ引き受けるべきだ。普段、お世話になっている学校に協力しなくては」
と言う。
私は普段から積極的に学校行事などに参加するタイプでもないし(多分日本にいても、そうだったと思う)、ご指名で頼まれた時くらいは協力するべきだろう、とは確かに思う。
それに、日本の事について学んでくれている、というのも嬉しかったりもする。
そうよねー、断る理由もないし…と背中を押された気持ちになり、引き受けることにした。
翌朝、学校に息子を連れて行ったついでに先生に了解の旨を話すと、彼女(手紙をくれた先生とは別の先生)は
「ありがとう。簡単な事でいいのよ。数の数え方とか…15分位でいいのよ。」
と言ってくれた。
一晩で30分が15分に短縮された。これはいい感じだ。
約束した日は2日後だ。
さて何を話そうかな。
やっぱり話を聞いているだけじゃ飽きるよな。
参加型ということで「折り紙」を折らせるとか…と一瞬思ったが、考えてみれば我が息子でさえ、折り紙なんて折ったことがない。
前に教えようとしたことがあったような気もするが、全く興味を持たれなかった。
泥沼化しそうなので、これは却下。
ステレオタイプの日本像(着物とか、寿司とか)を見せて話をしてもいいが、何かもっと、今の「ありのままの日本」を知ってほしいな。
だからと言って、秋葉原のメイド喫茶の写真を見せるわけにもいかん。先生をドン引きさせてどうする。
…やっぱり日本の誇る世界のアイドル、ポケモンかな…。
うちの息子を見ていればわかるが、15分も座らされ、未知の文化を押し付けがましく語られても、5歳児には苦痛なだけだ。
子供にも馴染みの深い「日本のもの」から入ってもらおうと思い、イギリスでも人気のあるポケモンの絵を見せて、興味を引く作戦にした。
インターネットで適当なピカチューの絵を見つけ、A4の紙にプリントアウト。
ピカチューだけでは寂しいので、やはり男の子に人気の「パワーレンジャー」、女の子受けするキャラも欲しいな、ということで「キティちゃん」も見つけダウンロード&印刷。(なんだかんだ言って私、やる気満々?)
ふっふっふ。これで子供達のハートはがっちり頂きだわ…。
(先生の意図するところから離れていっているような気もするが、トークの結果は次回で)
つづく
投稿者 lib : July 9, 2008 04:01 PM
コメント
キャー、楽しみ。ココ
投稿者 coco : July 14, 2008 11:01 PM