« Japanese Experience | メイン | 気になる人々 その1(coco) »
July 22, 2008
5歳児に、「日本について語る」 その2
息子の学校で「日本のことについて話す」日の前日、担任の先生と話した。
「明日はよろしくお願いします。ベーシックな事でいいので…。天気とか、何を食べているとか…」
ピカチュー以外にも何か話さなければ…とは思っていたが、何に絞るか決めかねていたので、先生が言っていた「天気」と「食生活」をそのまま採用。
他にネタはないかなと思い、近所の図書館に行くと、その名も“JAPAN”という小学生向きの本があった。
写真も豊富なので、これは良い小道具になりそうだ。
他に、日本の位置を説明するために、世界地図(こちらのものなのでイギリスが真ん中)も持ち込むことにした。
前夜、息子と夫を前に予行練習。
寿司好きの夫は、「日本人は生の魚を食べます」のところで目を輝かせていた。
予定通りの15分くらいで収まったが、夫に感想を聞くと、
「寿司のところが良かったな…」
と涎をたらしながら、まだ目を輝かせていた。
どうもチェックのしどころが、間違っているような気がする。
「たまに子供達にこっちから質問したらいいんじゃない?日本のことについて何か知ってる?とか。インタラクティブな方が飽きないし」
と言うので、
「へ~い」
と素直に助言を聞く。
当日の朝は、息子を学校に連れて行き、そのまま子供達と一緒に教室に入り出席をとった後に私の出番となった。
夫の助言通り、まず子供達に
「日本のことについて何か知ってる~?」
と聞いてみる。(インタラクティブ、インタラクティブ…)
子供達、シ~ン。
先生が、助け舟を出してくれた。
「日本のことについて、習ったでしょう?日本は遠いの?近いの?」
と子供達に聞くと、一斉に
「ファ~~~!!!」
なるほど、大人だって質問があまりにも漠然としていると答えにくいものな。
質問をするときは、Yes,Noで答えられたり、的をしぼった質問の方が良さそうだ。
「そう、遠いんだよ~。イギリスから飛行機でどのくらいかかるか知ってる?」
と「具体的に」聞くと、何人かの子供が手を挙げた。
その中で一番早く手を挙げ、自信満々だった男の子を指すと、
“テン……”
というので、おっ、10時間か、いい線いってると思っていると、
“ミニッツ…”
思わず、椅子から転げ落ちそうになった。君、間のとり方うますぎます。
そして世界地図で日本の位置を見せた。
イギリス中心の地図だと、日本は東の一番端っこにちょこんと浮かんでいる。
次に日本地図を見せて、東西南北に長い日本の天気などを説明。
地図をじっと見ていた男の子が手を挙げ
“Where do you live?”
と聞く。
私がまだ日本に住んでいて、毎朝息子をロンドンの学校まで送り届けていると勘違いしている節もあるが、とりあえず
「Tokyoに住んでいたのよ(本当は近県だけどTokyoと言っておくのがわかりやすい)」
と答えた。
すると、他の子が手を挙げた。その子を指すと
“Where do you live?”
と同じ事を聞かれた。
「Tokyo」
と答えると、今度はクラスの半分位の子が手を挙げた。
その中の一人を指す。またもや
「あなたはどこに住んでいるの?」
「ト、トーキョー……」
このままクラス全員一周するまで同じ質問に答えなければならないのかな、と思っていると、傍らで聞いていた先生が
「みんな、ちゃんと聞きなさい!トーキョーって言ってるでしょ!」
と怒っていた。
すると、他の子がめげずに
“Where do you work?”
と質問を変えて攻めてきた。
日本から息子をロンドンの小学校に送り届けた後、また日本に戻って仕事をしていると思われている節もあるが、とりあえず
「Tokyoで働いていたのよ」
と答えると、また他の子が手を挙げて
「あなたはどこで働いているの?」
……先生に怒られていた。
ああ、5歳児ってこんなもんなんだなあ。
他にも、こちらが何か聞いた後、自信満々で手を挙げる子がいるので指すと黙りこくってしまったり、ジャパニーズアクセント云々以前に、「ネイティブの言葉もよく通じない人々」なのだ。
ところどころで脱線してリハーサル通りにはいかないが、素でコントをやっているみたいで笑ってしまった。
でも先生は私に気を遣ってくれてか、
「もう質問はいいから、お話をきちんと聞きなさーい!」
と質問禁止令を出していた。
つづく
投稿者 lib : July 22, 2008 11:28 PM
コメント
アハハ・・・。私は小さい子と日々接点が無いので、子供と言えどももっと「お勉強」やら「授業」っぽいお堅~いものを想像してました!5つの子ってまだまだカワイイんですねー。
投稿者 M.O : July 26, 2008 03:09 PM
先生も、もっと「お勉強」やら「授業」っぽいものを想像していたかもしれないのですが、私に依頼したためにこんな事になってしまいました。
途中、子供達の質問が「日本」よりも「私自身」の事に集中し、5歳児のアイドルになったような錯覚に陥りました。
「プライベートな質問は控えてね~」といい気になる前に、先生が止めてくれて良かったです。
投稿者 子育てママ : August 12, 2008 07:42 PM