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October 21, 2008

スノッブ

darling.gif
 届いた郵便切手にスタンプが押されていなかった。やった!!また使えるぞ。っと切手の部分をはがし、コレクションしている私。こんなことがよくある英国。いい加減も時にはいいなー。
この国の階級制度が生きているのか、合理的なのかはよくわからないが、切手には1stクラス、2ndクラスとあり、翌日に届いてほしかったら1stクラスの切手を貼る。もちろん2ndクラスより少し高い。企業では、これを使い分け、早く着いてほしい請求書などは1stクラスを使用し、自分にとって急ぎでない物は2ndクラスを使用すると聞いたことがある。
昔はきっと確実に翌日に着いたのだろうから、1stクラスの意味もあったと思うけど、最近の郵便事情を考えるとこのクラス分けがどうもうまく動いているとは思えない私。だって、2ndクラスの切手を貼っても翌日着くし、1stクラスの切手を貼っても翌日着かないもの。

 ある時、どうしても1stクラスの切手が欲しかった。私のコレクション(?)には、2ndクラスの切手しかない。ダーリンに聞くと持っていると言う。
「そう、じゃあ2ndクラスの切手と交換して?」というと、ダーリンは「いらない。」という。「え!どうして?」と聞くと「スノッブだから、2ndクラスの切手は使わなーい。」と笑って答えた。
 ふーむ。スノッブか。たしかに2ndクラスの切手を貼ると「私は安い切手を選んで貼っていますよ。」となるな。このスノッブという言葉「紳士気取り。地位・財産を崇拝。自分の愛好する趣味や学芸を至上のものと考え、鼻にかける」などなどとあまりいい意味では使われないが、まあよく解釈すると「こだわり」かな?
 私には、ダーリンのこの「こだわり」がよくわからない。だって、いいじゃん。急いでいないのだから、安い2ndクラスの切手を貼ってもさー。ダーリンって見栄っ張り??かも。
でも、ダーリンがすべてに対して高いものを選ぶのかっていえば、そうでもない。どちらかというとケチだ。お金はできれば使いたくないタイプ。お金を使いすぎると気分が悪くなるらしい。(笑)
 そういえば、ダーリンのママもスノッブだと思う。チャリティーショップ(寄付されたものを販売し、その売上げを寄付する仕組み)へは寄付するが、決してそこからは買わないなー。私?そりゃー、お金に苦労していた学生時代にはよくお世話になりました。最近は、あまり掘り出し物もないので行かないけど、まだ掘り出し物がある田舎のチャリティーションプを見かけたらついつい立ち寄ってしまうだろうなー。

 私と、ダーリンたちの違いはなんだろう。私の勝手な想像だが、ここに階級制度の感情支配が働いていると思う。2ndクラスの切手やチャリティーションプ、これを利用するのはある意味、お金にこまっている人々だ。というイメージが彼にはあるから利用できないのだろう。つまり、ダーリンの2ndクラスの切手を使わない心境は「武士は食わねど高楊枝」と似ているのかな??
私はよそ者だから、その感覚がまったくない。仏壇をインテリアの1つとして飾ってしまう外国人のようなものだろう。
 英国のなんとなくある階級意識、そこにはそれぞれのこだわりがあって、それぞれ自分のクラスが一番いい!!と思っているのが英国らしくおもしろい。なので、昔、近所に住んでいた3畳一間のアパートに住んでロータス車に乗っている日本人っていうのは、この国では多分理解出来ないだろうなー。

投稿者 lib : October 21, 2008 06:33 PM

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