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January 26, 2009

大使館でパーティ

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日本大使館のパーティに行った。

以前出かけたときには 「地味で質素な雰囲気」と悪口・・・ではなくて、虚無僧が似合いそうなまでの控えめなたたずまいを描写したのだが、最近はいかに?

ここ数年のイギリスのバブリーなパーティシーンはすごかった。 大使館に近いメイフェアあたりのクラブでも夜毎に狂乱騒ぎが行われていたはずだ。
さすがに質実剛健な日本大使館も昨今のイギリスの風潮に感化されて、華美になっているのではないか?

・・・もちろん、私は間違っていた。

地味なビジネススーツ姿のイギリス男と薄化粧の日本人の女性が中心。
ちょっと見目には 「パーティ」というよりは 「小学校の保護者会」のような集まりだ。 数人だけ着物姿の人もいて花を添えていたが。

まずは、飲み食いに集中することにした。 が、レッドワインは (たくさん飲むと悪酔いするかも・・・)というシロモノであった。意外とXXXワインをお飲みになっているのね、おほほ。 これなら貧乏な私のほうがもっとXXXなワインを飲んでいるわよ。日本大使館に勝ったわ! (注:勝ち負けに意味はありません)

さて、歌い文句には某日本食料品店がパーティフードを用意ということで期待していた。
フライドチキンがトレィで回ってくる。 ジンジャーがキリリときいたチキンはおいしい・・・が、冷えている。
(揚げ物は熱くないとねえ・・・)と友人とボソボソ言いながら食べる。
「今度のは熱いかも」とトレィが回ってくるたびに繰り返し食べた。が、どれも冷えていて、パーティの終わりには冷えたフライドチキンでお腹がいっぱいという、満腹ながらも精神的にはやや不満の残る状態であった。
大使館には電子レンジがないのかもしれない。

寿司はさすがの人気で、テーブルに置かれるとトラファルガー広場でパンくずに群がる鳩の勢いでむさぼり食われていた。
一緒にいったイギリス人の友達が、紅しょうがをそのままごっそり摘み上げたのには驚いた。
(ちょっとお行儀悪いんじゃない?)と思ったので、「そんなに生姜が好きなの?」と聞くと、「え? 生姜なの? これ?」と動揺している。
バラの形に模った寿司の一種だと思ったらしい。 口に入れなくてよかったね。

日本食に慣れた人は増えたものの、まだまだギョッとする行動に出る人は多い。
クライアントをジャパニーズレストランに連れていくと、わさびをそのまま食べてしまい目を白黒させているので、慌てて水を飲ませたりとか、
「えーっと、このガイジンさんが大根おろしをお味噌汁に入れちゃったので、すみませんが取り替えてください」なんて頼むこともあった。

さて、お腹が落ち着いたところでまわりを見回すと、なかなかユニークな人たちが来ている。かぐや姫のような髪をしている人とか、昔のヒッピー風な「サイケデリックメイク」をしている人とか。
長年外国に住むと日本人離れしてくると言う。が、イギリス人的な風貌になるわけでもなく、何かこう国籍不明、謎の東洋人という存在感に圧倒される。

あ、コスプレみたいな若い子もいた。長手袋をしているのだが、そのまま手づかみで寿司を食べていた。
ご飯粒、のり、刺身、ごま、しょうゆ、といった諸々のアイテムが次々と手袋についていくのだが、平気な顔をしている。私のような小心者には洗濯が気になってとてもそんな豪気な行動は取れない。

「どくだみ小町」という女性二人組が飴細工の実演をやっていた。 イルカ、うさぎ、と熱々の飴がきれいに形作られていく。それをひとりが三味線を弾きながらはやし立てる。頼んだらかわいい天使の羽根を生やしたキティちゃんを作ってくれた。

横に座っていた上品な老婦人に感想を聞くと、
「あれは沖縄の音楽ですね。本来なら蛇味線でしょうね。ヘビ皮でないのはきっとワシントン条約にひっかかって、イギリスに持込ができなかったのでしょう」と専門的な答えが返ってきた。

ただの日本好きなおばあちゃんではなく、東洋アフリカ研究所の教授かなんかだったのかしらん?

投稿者 lib : January 26, 2009 09:45 PM

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