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April 21, 2009

シティの熱い戦い

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サミットG20がロンドンにやってきた。 来なきゃいいのに・・・。

「デモ隊の皆さん、いらっしゃーい!」と招かんばかりのロケーションではないか。 
ポリネシアあたりの小島 (民間便は飛んでいない) に20人が集まり、ひっそりと会議を開いてくれれば、どんなに安上がりだっただろう。

おかげさまで、警備に7ミリオンポンドの経費をかけ、警察総動員だったらしい。 誰の税金だと思っているんだ。

おまけに4月1日はシティにデモ隊が大集合。「経済恐慌の元凶、シティのビジネスマンを街灯につるせ!」などと船頭、ではなくて、扇動する奴らも出てきた。

「なるべくシティに来ない」
「ミーティングは延期する」
「カジュアルな服装にドレスダウンする」

等々の勧告が各社のメールに流れたのだった。

「どうしよう。休もうかな・・・。怖いし」という心配性。
「とりあえず、ドレスダウンして、早めに出勤。デモがある間は外出をやめよう」という、常識派。
「チッ、いつものサンドイッチショップは休みだろうな。お弁当を持ってこよっと」とランチのことしか考えていない現実派 (私はここに属する)

しかし、一部には
「ピンストライプ・スーツに、赤いソックス、赤いサスペンダー、赤いハンカチーフを胸ポケットにつっこんで、シティに来てやる。学生時代はラグビーで鍛えている身体だ。かかってこい!」 という勇ましいのもいた。

そう、シティのビジネスマンは伝統的に競争心が強くて闘争的なのよね。これは年が多いほど、その傾向が強いようだ。若者は軟弱でいかん。

前日まで、ボスや同僚とデモの日の対応を相談。この不安と期待感。何かに似てるな・・・そうだ、台風の接近だ!

知り合いの人は心配した奥さんからシティに行くのをやめてくれと言われたのを断ったら、
「じゃ、もしものために、銀行のキャッシュカードを置いていって」と頼まれたそうだ。

・・・もしもっていうのは、どんな状況を想定していたのでしょうかね? 暴徒に襲われてボコボコにされるとか?

さて、4月1日の朝、シティはやや人が少ないという感じ。休んだのか、早めに出勤したのか? そして、7割がドレスダウンをしていて、ビジネス街には見えない雰囲気だ。 

私の住む郊外からの電車でも、いつも見かけるビジネスマンが数人カジュアルウエアになっていた。 「敵 (攻撃的なデモ参加者)の目をくらます」 ためのドレスダウンでも、いかにも、 
「私は日ごろはスーツ着用のビジネスマンですが、会社の規定に従い、今日はドレスダウンです。どうです、とてもビジネスマンには見えないでしょう?」というのが、あまりにミエミエの姿。 朝の8時半のシティで、 ラルフローレン、ハケット、バーバリーのシャツにアイロンのピシッときいたチノパンで歩く男を見て、

1. カジュアルな服装で働く労働者
2. 変装したシティのビジネスマン
3. 覆面プロレスラー

のどれだと思うだろうか?

私? 私はいつもの時間に、いつもの服装で出勤した。だって、面倒なんだもん。 暴動の可能性くらいでは、このなまぐさな性格は矯正はできないね、って威張ってどうする? 電車が止まることを考えて、靴だけはヒールのないものにしたけど。

11時頃からシティの各駅にデモ隊は集合するとか、ん、もう、みんな仕事になりやしない。
「来た? 見える?」
「いや、まだみたい。来ないなー。何をやってんだろう。早く来ればいいのに」
「遅いなー。どこだろう? お巡りさんしか見えないよ」
「エイプリル・フールで嘘なんてことはないよね?」

まだか、まだかと窓から外を見ることしきり。

12時にバンク・オブ・イングランドの前で抗議行動とか、いやでも、期待は高まる。

続く

投稿者 lib : April 21, 2009 09:45 AM

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