September 02, 2009
トロフィーワイフ (その2)
翌朝、階下で朝食の用意が始まっていた。
ジェマがクレープを焼き、義弟がソーセジやらベーコンを焼いている。
さっそくみんなで食事となった。
そこへ、ジェマの友人が現れた。予定の客だった。
ジェマのご近所さんで、近々、引っ越すという。 今日は、車&ドライバーが必要という理由もあり、 最後の挨拶を兼ねて朝食を食べに来た。そして、朝食が終わったら、ジェマとともに出掛けてしまった。
ジェマは、食後の後片付けもしないで、その友人と出掛けてしまった。義弟は、当然のように朝食の後始末と洗い物を始めた。おっと!私も見ている訳にはいかないので、手伝う事にした。
「いつも片付けやら、料理で大変ね」というと「別に嫌いではないし、、、」と何の苦痛もないような義弟。それが終わると子供達と遊び始めた。
うーん。タフな弟だ。
そろそろ我々は、次の目的地、義理ママの家に向けて、義弟の家を去る事にした。 しかし、なんと始めて聞いたのだが、弟家族も次の日に義理ママの家にやって来ると言う。ママの家は、ここから電車で3時間だ。じゃあ、義理ママの家でみんなが会えばよかったのに。と思うのだが、彼等は日帰りで、おそらく数時間しか滞在しない。ジェマが長居をしたくないのだ。今回もわざわざ我々のいる時来るのも、義理ママとの濃度を濃くしたくないのだろう。ああ、可哀想なママ。古今東西、嫁姑の仲は難しいのです。
そして、翌日、弟家族が予定通りにママの家にやってきました。ここまでに来る途中に、 屋外で遊べる大きなプールがあるので、家族でそこに寄ってきたそうだ。しかし、ジェマの出で立ちはハイヒールにワンピース、大きなサングラスと、グラビアを賑わせているポッシュのようにファッションをバッチリと決めてきている。プ−ルに立ち寄ったのに。なんともミスマッチ。
昨日の我々といたときは、ジーンズにTシャツだったのにね。
そうか、これはママに対する演出なんだ。疲れた嫁では、負けてしまうので、スキを見せないように(文句を言われないためにも)バッチリファションを決めて、防御しているんだ。なるほどねー。
こうして見ると、ジェマもなかなか美人だ。いつもよりも強調されている大きな胸、脚は細いし、ワンピースがA-ラインなので、産後でダポダポになったお腹は隠れている。
子供を産んでもカッコいい奥さんは、夫にとっても自慢だろうなー。この自慢のために義弟は、働き、ご飯をつくり、子供の面倒をみているのだろうか?うーん。なぞだ。
そんな夫婦の形態を言い表す英語はないの?と聞いたら、トロフィーワイフかな?とダーリンが言った。
トロフィーワイフ?試合に勝った時にもらえるトロフィーか。なるほど、自慢のワイフか。
例えばシティーで高級を稼ぐ不細工な男と彼の財力に魅力を感じたモデル級の美しい女性が結婚した場合、彼の美しい妻のことを“トロフィーワイフ”だ!とみんなが影で呼ぶ。ジェマは、義弟に取って“トロフィーワイフ”なのだな。とダーリンの親友でジェマの事をしっているスティーブに話したら、「えっ?!あいつが??そんなに美人だっけ?」と鼻で笑っていた。
でも、きっと義弟にとっては、ジェマは間違いなく“トロフィーワイフ”。だから、いろいろ彼女のために働いても文句がない。(今の時点ですが、、、)
この不景気で、収入が落ちたり、仕事を失った不細工夫に、“トロフィーワイフ”と呼ばれている女たちは、離婚を言い渡しているとか。やっぱ美人はええなー。
投稿者 lib : September 2, 2009 10:00 AM