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October 02, 2009
Swine Fluの次は、、、。
先週の木曜日、スタッフ全員に校長と学校のITを管轄する部からメールが届きました。
訳すと以下のような内容です。
「学校のネットワークにウィルスが進入したため、ネットワークをシャットダウンして処理をします。そのため、明日一日、そして最悪の場合は来週までコンピューターが使えません」
他の学校のネットワークも荒らしているというこのウィルス、どうやら私の学校のアンチウィルスシステムの定義に含まれていなかったらしく、今までウィルススキャンにもひっかからなかったようなのです。
実は、ここ1,2週間、学校のコンピュータでいつも使っているUSBのFlash Driveを自宅のコンピューターで使うたびに入れてあるアンチウィルスソフトが変なウィルスを探知するのでおかしいなと思っていました。
そこまで深刻なウィルスではなかったようですが、他校では処理が遅れた為に一週間もネットワークがダウンしたままだという話も聞いたので、これは1日では済まないなと誰もが思っていました。
IT技術はここ数年で我々教職員にとってなくてはならないものになりました。
私が教師になりたての頃は、授業で使う機材といえば、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)とテレビデオぐらいしかなかったのに。
今や、生徒の出席状況、成績、細かい個人情報までもSIMSという特別なシステムで管理され、授業も出席簿の代わりに、各教室にあるコンピューターで出欠を取り、プロジェクターも付いているので、ほとんどの教師がPowerPointやInteractive Whiteboardを使って授業をしています。
それが今回、コンピューターにログインすら出来なくなるという状況になり、私たちは正直焦りを隠せませんでした。
なにせ、指導案も教材もほとんど電子化しているため、ネットワーク上に保存されているものに全くアクセスできないわけです。
ただ、一応古い時代(=OHP&ホワイトボード&テレビデオ)から教えてきている教師たちは対応も早く、既存の教科書やプリントを活用して授業をこないしていました。
私は幸い、PowerPointを多用する高学年の授業がほとんどなかったので、予定をあまり変更せずに授業をおこなうことができました。
一番困った様子だったのは今年からトレーニングを始めた同僚LとE。なにせ、彼らは最初から電子機器に囲まれていましたから、授業でコンピューターが使えないということで相当に焦ったようです。
お仕事でPowerPointなどのソフトを使ってプレゼンテーションをされる方は分かると思いますが、一枚一枚のスライドにタスクやトピックの要点をまとめておけるので、話の流れを変えずに計画通りに進められます。
教師にとってはPowerPoint自体が授業案の代わりにもなるので、非常に便利なのです。
私も新米の頃は授業の初めから終わりまでの流れを紙に書いて授業に臨んでいました。最初の頃は、生徒への質問まで書き込んでいたように思います。そして、それが手元にないとかなり心細かったのを覚えています。
ただ、慣れてくると生徒との会話のキャッチボールも上手くなって、基本の質問をした後にどんどん発展した質問が投げかけられるようになるのです。
授業の構想も大体計画を立てたときに頭に入ってくるので、あまり事細かく書きとめる必要もなくなりました。だから今回もPowerPointがない授業といってもそこまで焦りはありませんでした。それでもPowerPointはあったら便利なのですが。
さて、前述の同僚LとE。どうしてるのかと先日、教室を見たら、、、。
あら、なんと、プロジェクターとPowerPoint使っていつもどおり授業をしているではないですか。まだ、ネットワークは復旧していないはずなのに。
実は彼ら、自前のラップトップ(ノートブック)コンピューターを教室のプロジェクターに繋げていたのでした。お見事。
その後、4日経ってやっとネットワークは復旧。学校はすぐにいつもの様子に戻りました。
今回、いきなり「原始時代」に戻ることを余儀なくされた私。
同僚と文句を言いながらもコンピューターに頼らない授業もたまにはいいな、と正直思ったのでした。
あ、手書きのレポート書き(通信簿のようなもの)x200人分だけは勘弁願いたいですが。
投稿者 lib : October 2, 2009 09:58 AM