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November 07, 2007

オフィスラブ 独身編 その1

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オフィスラブはイギリスでも盛んなようである。

月曜日から金曜日まで、毎日、顔をつきあわせ、さらに、勤務時間外も一緒に過ごしたいというのは見上げた根性だ。飽きないのかね?

うちの会社でも社内恋愛は楽しいゴシップだ。
これらの情報交換は男の同僚や上司も出入りする給湯室ではなく、レディスを中心に行われる。情報もれを防ぐため、個室のドアを次々と蹴りあけ、人が潜んでいないことがまず確認される。

「営業部の彼と秘書課のあの子が 『C&B』で一緒に飲んでいた」とか。
ここで問題になるのが、 「どこで」飲んでいたか、だ。
私もボスや同僚、男友達と一緒に 「男と女のふたりきり」で飲むことはある。
が、それがシティのパブやワインバーなら、誰に見られても構わないような 「怪しくない仲」か、 「公認の正式なカップル」だと思われる。
シティから少し離れた場所だと、もしかすると 「人目を忍ぶ仲」かもしれない。

「あの二人じゃ、ミスマッチよね」
「もって3ヶ月かな?」
「いや、もっと短いかも・・・」
と、ダメになるまでの期間の予測も同時に行われる。

同僚のA君は30代の前半。涼やかな目元で顔立ちも整い、背も高いグッドルッキングな好青年だ。 「そろそろ結婚して、子供が欲しい」と周囲に洩らしており、妻となるべき女性を社内の同僚から物色しているようである。

B嬢とは数回のデートをした。彼のほうはもう少し深いおつきあいを、と考えたらしいが、20歳になったばかりのB嬢はその気がなかったとか。彼より、かなり年下だしね。
その後は二人の業務連絡に気まずい雰囲気が漂う。

C嬢とはオフィスパーティのあったワインバーの隅の暗がりで 「たいへん親密そうな雰囲気」にあったことが報告されている。が、翌日、すっかり酔いが醒めてしまうと、C嬢に対する気持ちに変化があったらしく、 「やる気まんまん」なC嬢からの再三のデートのお誘いをのらりくらりとかわした挙句、メールで 「現在は忙しいので、ちょっと・・・」と返事を送った。腹を立てたC嬢がわざわざ彼のデスクにやって来て、 
「面と向かってきちんと言えないなんて。あんたなんか、ゲスよ」という趣旨の発言があったらしい。当然ながら、二人の間の空気もとげとげしい。

彼は最近、D嬢を気に入っているようだが、彼女とデートをしたことがあるかどうかは不明。ただし、D嬢は言葉の端々や服装から 「相当な金持ちで、良家の令嬢」であることは明白で、庶民的なA君からのアプローチを 「家柄がつりあわないから」と断るのではないかとの観測が流れている。

E嬢はかわいくて愛想のいい、職場の花的存在だ。
A君は彼女のことも悪く思っていないようだが、彼女はF君と時々ランチをする仲らしい。みんなでパブに行ったとき、F君が彼女を店の外に連れ出して、しばらく二人きりの時間を過ごしたのを私は目撃している。

というわけで、A君の 「花嫁探し」の道は険しいようである。
なんだか 「職場の女、誰でも手当たり次第」のようにも見えるのだが、彼としては真摯な態度で相手を探しているんでしょうねえ。たぶん。

A君はハンサムだが、前頭部の頭髪の毛根が 「溌剌としていない」ことに気づく。
数年以内に 「額部分の面積の拡大」が予想されるため、老婆心ながら、婚約の早期実現を祈るものである。

私のセクションはボスを始めとして年齢層が高い。そのため、色恋沙汰は、
「娘が来年あたりに結婚するかもしれない」とか、 
「息子のガールフレンドは気立ての良い娘さんだ」などと、 「次世代ネタ」だ。

たまに、 「新しい受付嬢はかわいい」 「いや、経理の子の方が」などと意見の交換がされているが、純粋に 「観賞用」のようで、 「実践対象」ではないようだ。
本人たちの 「恋愛能力」はすっかり枯れ切っている空気が濃厚。
もっとも、「若い頃はずいぶん女を泣かせたもんだぜ」みたいな華やかな過去にも、まったく縁がなかったと思われるメンバーなので、何をいまさら、って気もするが。

「いやー、昨日、ワインバーでxx君と**さんがキスしているのを見ちゃったよ。あの二人がつきあっているなんて、知らなかった」
とボスが興奮して話しているのを聞いたことがある。
初めてラブシーンを見た中学生の少年のようで、少し情けなかった。

投稿者 lib : November 7, 2007 09:52 PM

コメント

いつも楽しい話題をありがとうございます。
私もいまは日本にいますが合計2回英国勤務があり8年滞在しました。シティにも5年いたので様子がわかります。本当に英国人はうわさ好きですね。でも表面はno interestのふりをしますね。
そしてそんなに奔放な人は少ないように思います。

投稿者 河合 裕 : November 18, 2007 11:25 AM

シティで勤務されていた頃は、 「イギリス人、真面目に働かんかい!」 と彼らの超リラックスした態度にイライラされていたのでは? 帰国されている今では 「結構、いい奴らだったなー」 と振り返っているのでしょうね。 思い出は美化されるものです・・・。
ご指摘の通り、うちのA君はちょっと特殊だと思います。こまめなのか、手当たり次第なのか、よくわかりませんが・・・。
ま、変わったことをする人がゴシップのネタになるわけで、話題を提供してくれる貴重な存在です。

投稿者 十貴川 洋子 : November 22, 2007 04:42 PM

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