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December 23, 2010

日本のママさん、感激?!

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今日、イギリス人の友達と日本とイギリスの違いを話していて、ふと思い出したことがある。
あれは私がまだイギリス3年目で、はじめての教育実習先で悪戦苦闘していたころ。
なにせ、その実習先はかつてロンドンでも一二を争う「rough school」(rough=荒れてる)だったという北ロンドンの男子校(その二年前から共学になったので、8年生まで女子もいた)。
私がいたときでも、内情はそれほど知らなかったものの、掴み合い・殴り合いのけんかが目の前でおこったり、女子のクラスで机に突然、ライターで火をつけた子がいたりと、まぁ、ラフといえばラフだった。
でも、そんなラフでタフな実習で6年以上経った今も忘れなれないエピソードがある。
あれは7年生(11-12歳)のクラス。
実習が始まって間もない私は、20人くらいの男の子たちに囲まれながら、教師のサポートみたいなことを授業中にしていた私。
生徒の一人に、ギリシャ系の将来イケメンになること間違いなし(というか今頃絶対イケメン)な男の子がいた。名前もラテン系の名前でかっこよかった。
たまに悪ぶれるけど、なかなか頭脳明晰だったことを覚えている。結構リーダー的な存在になるタイプ。
私がそんな彼のノートをふと見たとき、、、。
ある言葉が目に飛び込んできた。
「Mum’s birthday」
授業ノートには必ず、日付を書くのが習慣なのだけれど、その子は日付の隣に「お母さんの誕生日」と記していたのだ。
そのときの私の感情を日本風(秋葉原風?)に表現すると、「萌ぇ~」だろうか。
それについて言及してみたら、嬉しそうに「そうなんだよ、ママの誕生日なんだよ。何あげようかな~~~」なんて、可愛い笑顔。
再び「萌ぇ~」な私。
こんな、ちょっと生意気言って、かっこつけちゃうような12歳の男の子が、ママの誕生日を大切にしてる。
日本では、こんなことありえないでしょう。中学生の男の子がこんなこと書いているのをみられたら、からかいの対象になること間違いなし。いや、「マザコン」というレッテルを貼られるかもしれない。
でも、日本のお母さんたちがこの話を聞いたら、感動の涙を流すかもしれない、、、。
私の家庭でも、兄が思春期に母親とまともに口なんて聞いているのを見たことがなかったし。私もそれが普通だと思っていた。反抗期がないことのほうがおかしいと思っていた。
それがイギリスに来て実際に、母親の存在を本当に大切にしている子供たちを多くみて、よく見聞きするような日本の子供の異常なまでの反抗期のほうが、もしかしたらおかしいのかもと思うようになった。
まぁ、もちろん、親を一人の人間として見るようになり、反抗心を感じることは自立への自然な道かもしれないし、全ての子供をひとくくりにすることはできないと思う。実際、イギリスでも親に反抗しまくるティーンエイジャーもたくさんいるわけだし。
それでも、信頼と愛情の笑顔を交し合える親子関係がもっともっと生まれたら、そして、それを表に出すことが恥ずかしいことでもなんでもないという感覚が生まれたらどんなにいいことか。
あの子の笑顔を思い出すと、今でもそう望まずにはいられない。

投稿者 lib : December 23, 2010 02:56 PM

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