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February 09, 2006
LIB ブラックキャブ
少し以前の話だが、ブラックキャブの運転手と口論になった。
親戚の子が彼女の友人とロンドンに来た。まず、ロンドンアイの大観覧車に乗せ、その後、チャイナタウンでランチという日程だった。ロンドンアイで客待ちをしていたブラックキャブに乗る。
もろ、観光客コース。
チャイナタウンに到着した。5ポンド20ペンスという料金だったので10ポンド札を出す。
と、キャブの兄ちゃんが、
「なんで、たった5ポンドなのに10ポンド札を出すんだよ」
ん? 一瞬、聞き違えたかと思った。
「なあに?」
「非常識だよ。おつりがないよ」
はあ? いったい何を言っているんだろう?
日本で両替してきた高額紙幣50ポンド札で払おうとしたのなら、理解できる。50ポンドなんて、たかが1万円札だが、イギリスでお目にかかることは少なく、大きな店でないと受け取るのをいやがるからだ。
「5ポンド20ペンス払うのに10ポンド札で、どこが非常識なのよ。おつりの準備くらい当たり前でしょ? なけりゃ、 『つり銭がいらないようにご準備ください』 と書いて、フロントガラスに張っておけばいいじゃないの」 と私。
運転手は舌打ちをすると、しぶしぶ、つり銭を渡す。
なんだ、持ってるんじゃないの。
で、ふと気がついた。
東洋人のご一行が観光コースで乗ってきた。服装から見ると日本人観光客らしい。
ちょっと、文句をつければ、おとなしい日本人のこと、
「じゃ、おつりはいいです」
とか言って、4ポンド80ペンスは丸儲け。
そう思ったに違いない。
甘いぜ、兄ちゃん!
カモになりそうだと、私たちを日本人と判断したのはほめてやろう (ほめなくてもいいけど)。 ただし、観光客の中にロンドンの住人が入っていたのに気づかなかったのが、敗因だな。
「もちろんチップはあげないからね。ナンバープレートの番号も控えたから、監督局に報告しとく。こんな商売のしかたをしてると、ライセンスを取り上げられるよ。わかった?」
そう言って、私は運転手に二本指を立てたのでした。 (この部分、よい子は決してマネをしてはいけません。相手がなぐりかかってくる恐れがあります)
さすがの私も、年中ブラックキャブの運転手とケンカしているわけではない。 (時たまです、時たま)
でも、悪徳運転手には言うべきことは言っておかないとね。
投稿者 lib : February 9, 2006 09:50 AM
コメント
この件、私はどっちもどっちかな?と思います。特に後半の思いは洋子さんの気の回し過ぎな気がします。ブラックキャブはライセンスを取るまでに2年くらいもの間他の仕事をしながら余暇の時間を利用してライセンス取得方法を勉強するのでそんな小銭を儲けてやろう的な考えは持たないと思うし。
ドライバーにしてみれば小銭を払い続ける時があってちょっとムッとした程度だったのではないでしょうか?
投稿者 うーん : February 16, 2006 12:44 AM
僕もうーんさんとおんなじじゃないかなあと思います。タクシーの運転手さんもその日のシフトの初めは小銭があまりないんでしょう。
僕は経費で落とせるときは多めにあげちゃうけど、一度だけそうじゃない時があって、その時は足りない分はいいと言われました。やっぱりライセンスを取るのが難関だし、せこいことをしてそれを失うことはしないでしょう。ミニキャブの運転手と比べたらかなり稼いでるんじゃないのかな、彼ら。
投稿者 Anonymous : April 2, 2006 03:11 AM
う~ん、私は、洋子さんの取った行動は正しいと思います。お釣りがあるなら、支払うべきだし、10ポンド札は大きい金額じゃないし、5.20で、10ポンドを出すのは普通のことだと思います。私だったら文句を言ってお釣りを貰って嫌な気分で帰るだけ(それしか思いつかない)ですが、最後の洋子さんの行動には座布団10枚差し上げたいくらいです。さすがっ!!すばらしい!!
投稿者 在英4年目 : March 6, 2008 11:29 PM
お釣りがちょっと・・・と言われることは時々ありますね。普通なら、もう一度、小銭を捜したり、チップを多めにあげたりしますが、この運転手の態度には腹が立ったなあ。
えーっと、自己弁護になりますが、二本指を立てたのは在英10数年で3回だけです。(職場内で、冗談でやるときは除く)
二本指を立てた後は危険なので、すぐに逃げられる体勢と距離を考えましょう・・・って、奨励するなよ、私。
投稿者 十貴川 洋子 : March 9, 2008 01:23 PM