October 05, 2006
歯医者
歯のホワイトニングをした。
イギリスでは以前にも2度ほど歯科医の世話になっている。
1度目はシティにあるプライベートクリニック。イケメンの歯医者がいると聞いていたが、残念ながら私の担当にはならなかった。ホストクラブみたいに「ご指名料」が必要だったのかもしれない。10年以上も前のことだ。
数週間の治療で400ポンドくらい払ったのに、しっくりとこない。
その後、帰国して日本の歯医者に見てもらう。
「なるほど、これがイギリスで治療した歯ですね」
「ふあ、はふれす (はい、そうです)・・・」と口を開けたまま答える私。
「やり直しておきましょう」ときっぱり。
ああ、400ポンドの詰め物が排水溝に消えていく・・・。
プライベートでもこのレベルか、と次はNHS(国民健康保険)の歯医者に行った。
当時35ポンド。
診療所の廊下の隅の椅子に座らされる。
で、そこの歯医者は自分の手をうんと伸ばして顔をそらし、X線の撮影をすませたのだった。
ねえ、これって危なくない?
現在は帰国の度に日本でチェックを受けて虫歯はない。が、なんとなく歯の白さに自信がなく、ホワイトニングに興味を引かれた。ローカルペーパーで宣伝をしている近所の歯科医に出かけることにする。
場所がすぐわかったのは「スマイルクリニック、白い歯をあなたに」と垂れ幕がかかっていたからだ。「祝 甲子園出場!」なみの大きさである。ちょっと、引いた。
受付に行くとおばちゃんが二人、電話の応対にバタバタしている。
電話の半分は予約の受付で、もう半分が国民健康保険の歯医者を探している「歓迎されない患者」を断る電話である。
私の場合は美容歯科だからプライベートでの診察は当然だが、歯が痛い人に向かって、
「金がないなら、診療はできません」って、時代劇の悪徳医者みたいで、なんだか感じ悪いよなー。
「お待たせしました、私があなたの担当医です」と現れたのは人工的に揃った歯並びと、まぶしいばかりの白い歯をした女医さん。うわっ、不自然・・・。
説明を受けた後、599ポンドでホワイトニングをすることにする。
「イー」の形で口を開いたままにする器具を口に入れ、歯に特殊な液が塗られると、光線を1時間当てる。その間、ゴーグルのような眼鏡とヘッドホーンをつける。これはVDV鑑賞用のゴーグルで「フォルティ・タワーズ」という昔のTVコメディの30分物をふたつ見た。
ちょっとしみるが我慢できないほどではない。
厚みが10cmもあるゴーグルをかけ、器具のはめられた口を大びらきにし、青い光線を歯に当てられているのはハタから見たら、相当マヌケな図だ。
599ポンドも払って、こんなことをしている私の人生って・・・。
さて、1時間後、鏡を渡された。
歯はすっきりと明るくなったが・・・白くないじゃん?
歯科医も(あれ?)という表情である。
ホームキットのホワイトニングセットを貰い、朝晩、これから2週間も使用するように指示される。
「レッドワインを飲まないこと。コーヒーもできれば避けてね」
ひえー、そのふたつがないと、私は生きていけないんですけど。
とりあえず、その教えを「なるべく」守った。2週間はホワイトワインを飲み、コーヒーを飲むと、即、歯磨き。しかし、あまり白くならない。・・・どうして?
「何度もやると歯のエナメル質が傷むんだけど・・・」と言いながら、もう一度、光線を当てて、さらに1時間。それでも今ひとつの結果で、女医さんも納得していないようだった。
うーむ、もう一度、日本の歯科医でホワイトニングをするべきか。
アフリカの某、独裁者。世界からの援助金を個人的に利用して、プライベートジェットでロンドンまで歯の治療に来たことがあるという。
彼の行動は二重に間違っていると思う。
投稿者 lib : October 5, 2006 09:25 AM
コメント
こんにちは。どうもこの手の医療・美容ネタに反応してしまいますね、私。実は自分も今年に入って日本でホワイトニングしました。歯医者さんで2回光をあて、2週間家でホームキットという同様のプロセスで約8-10万円。似たような感じですね。で、白く(?というか、私の場合以前がかなり汚れていたのかも・・・)なりましたよ。でも光をあてる方は、私は相当痛くて、その晩ずっと何だかシクシク痛んでいました。光が強かったのかなあ。
半年たって、またコーヒー・紅茶・ワインなどで色素がついてきてしまいました。ホワイトニングジェルだけ別に買えるので、また今家でしている最中です。
投稿者 marron : October 6, 2006 04:06 AM
同僚や友人に向かい、サルのように歯をむいて、
「どうかしら?」と聞くと、
「明るくなったよ」と同情心から言ってもらえます。
アフリカのマサイ族の真珠のように真っ白な歯をテレビで見ると、
(こいつら、金も払わずに自分たちだけいい思いしやがって・・・)とやり場のない怒りを感じている今日この頃です。
(この怒り、間違ってると自分でもわかるけど・・)
投稿者 十貴川洋子 : October 6, 2006 10:44 AM