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September 19, 2007

到着した日にすぐに帰国すると決めていたのに、、、

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私がロンドンに住もうと決めて、ヒースロー空港に着いたのは確か9月23日頃だったと思う。
あの時はこんなに寒くなかった気がするけどなー。

長くいる方法としては、やはり学生ビザを取得することだと知り、渡英前に英語学校に入学の申し込みをして、
飛行場からホームステイ先までのミニキャブをアレンジしてもらった。
ドライバーはしっかりと待っていてくれて、荷物を車まで運んでくれた。まずは、これで第一関門を突破した。
なんていったって、ロンドンは初めてだ。地下鉄の乗り方もしらないし、それに結構小心者の私。
大きな荷物をもって、ウロウロするのはあまりいいアイディアではないと判断したためキャブを頼んだ。

ドライバーは、開口一番にステイ先に連絡したけど誰もでなかったんだよ。というような事を私に言った。
今よりも更に英語の理解力がないので、多分そんなことを言っていたと思う。
はっきり覚えていないが、ナショナリティーとしては英国人ではなかった。

ステイ先は、北ロンドンのアーチウエイ。
ヒースロー空港からなら、車で1時間30分もあれば到着するはずだから、
遅くとも8時ごろには着くので、夕ご飯を食べると伝えてあった。
しかし、8時を過ぎても到着しなかった。
なんだか、淋しい工場街を走り、うすぐらいライト、風があったのか、道に落ちている紙くずが舞い上がる。
なんだか不安な感じになって来た。
特に街灯、オレンジ色はなんだか気分を憂鬱にさせるよね。
日本の蛍光灯のように明るくないので、誰もがこのライトにイラつくようだ。

どうなっているの?とドライバーにも聞けず、ただいろんな想像だけが頭に浮かんだ。
ホームステイ先に連絡ができないので、ということを理由に別の場所へ連れて行かれるのでは?
そうだ、タクシーで飲み物をもらい、飲んだら睡眠薬が入っていて身ぐるみ取られたという話を読んだような気がする。
いや、このまま何処か知らない所に連れていかれて、売られてしまうのでは?(自分の容姿を無視しての発想だけど。)
ああ。やっぱり外国は危ないんだ。こなければよかったかなー。
夜のせいもあるけど、どこまで行っても車からみる景色は荒れている環境で、スラム街のようだ。
もし無事に到着しても英国からは直ぐに出ようと決めた。

走り出して2時間。ドライバーもだんだん不安になったようで、ガソリンスタンドに立ち寄り自分の行き先を聞きに行った。
ここで車を降りて助けを呼ぼうと思ったが、なんと説明していいか、分からない。どうしよう。いいチャンスかもしれないのに。
あ、まずい、ドライバーが戻ってきた。どうも間違った方向に行っていたというような事を言った。
そして、「ごめん」と言って、私にコーラをくれた。
飲み物だ、、。これって飲んでもいいものか。うーん。困った。
ドライバーは、行き先がわかったようで、鼻歌なんて歌っている。そして、コーラを飲みなよ。と勧めてきた。
困った。 困った。コーラを手にした私は、飲むに飲めずに、どうしようか、迷っていた。
しかし、コーラは缶だ。それにまだ開いていないぞ。
まさか開けてもいない缶に、睡眠薬も入れられないだろう。
しかし、この話はうまく出来ているよなー。このコーラは、彼が店で買ったものかどうかはわからない。
油断させているのでは?と疑り深くなるばかり。

そんな事を考えていたら、急に周りが住宅地になってきた。
そして、なんだか明るい。活気がある。ドライバーの迷ったということは本当かもしれない。
コーラ、飲んでも大丈夫かも。

缶を開けた。
すると急に車が停まった。
ホームステイ先に到着したのだった。
さすがにステイ先の家族も心配して、ドライバーに文句を言ってくれた。
私は、そーっとコーラの缶を逆さにして、中味を捨てた。

今覚えているのは、テムズ川を渡ったこと。
ヒースローからアーチウエイに行くのには、ぜったいにテムズを渡らない。
いったいドライバーは、どこを走っていたのだろうか。今でも謎だ。

投稿者 lib : September 19, 2007 12:10 AM

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