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October 17, 2007
父の一分(いちぶん)
先日、息子の学校でオープン・イブニングがあった。
ほかにもペアレンツ・イブニングなどの呼び方もあるようだが、つまりは保護者面談のことである。
数日前から妻に、予約した時間に間に合うように帰ってきてくれと頼まれていたので、仕事を調整していつもより早めに帰宅した。
面談だったら、いつも送り迎えをしていて学校での様子もよく知っている妻が行ったほうが・・・とも思ったのだが、ここは一つ、「父の一分(いちぶん)」を見せようではないか!と、私が出席することにした。
息子の学校生活については、日頃妻から聞いているので大体は把握しているつもりだ。
が、悲しいかな、その内容の殆どは「今日は先生からこんな注意を受けた」というものだ。
息子はこの9月から近所の公立小学校のレセプション(子育てママさんの息子さんと同じ学年ですね)に通い始めたのだが、入学早々、それはそれは気の合う友達に巡り合い、彼のお陰で日々それはそれは楽しい学校生活を送っている。
・・・が、聞くところによると、どうやら余りに楽し過ぎて二人の世界に入ってしまい、先生の指示や注意が耳に入ってこなくなってしまうようなのだ。
「今日もお迎えに行ったら“お母さん、ちょっとよろしいですか?”(英語)って呼び止められちゃったわよ~」と、妻はこのところ毎日こんな調子である。内容は大抵いつも、友達と大いに盛り上がってしまい、先生の話を聞いていなかったとか、そういった類のことである。
そんな調子なので、Thinking Chair(つまり反省椅子)もすっかり常連だ。しかし、実は当初彼はThinking Chairの意味さえ理解していなかった。
イギリスでは(ほかの欧米諸国でもそうなのかもしれないが)子供が言う事を聞かなかったりした場合、階段や部屋の隅の椅子などに一人で座らせて「そこで反省しなさい」という叱り方を割と小さい頃から行っているようだが、日本人にはそのような習慣が無い。
息子はThinking Chairに座りながら実は「みんなカーペットの上に座っているのに、今日はボクだけ椅子かぁ。ふふふ。しかもこの場所はみんなから離れてて静かだなぁ」などと考えていたらしい。Thinking Chairでくつろいでどうする!
日々こんな調子なので、面談では一体どんなことを言われるのか・・・と妻はビビっていたが、妻が恐れていたほど酷い内容ではなかった。現在の舞い上がり状態も、ハーフ
ターム明けには落ち着くでしょう、とのことだった。
日本ならまだ幼稚園の年中なんだし、先生もああ言っていることだし、まあ、男の子なんてこんなもんじゃないのか?と妻に言ってみるも、やはり日々のお小言がこたえるらしい。
朝に夕に、息子を諭してみたり、あなたはちゃんとできる子だと褒めてみたりしながら何とか落ち着いて先生の話を聞かせようとしている。
それが功を奏してか、はたまたそういう時期が来たせいか、このところ徐々に、息子の学校生活も落ち着いてきた様子である。妻が先生に呼び止められる回数も減り、Thinking Chairの話題も少なくなってきた。
集団生活を送る以上は、先生の指示を聞くことももちろん大切なことだ。しかし、親友の話を満面の笑みで語る息子を見ていると、友達と色々なことを企んでは、時に大人たちにとってはあまり喜ばしくないようなことをやっていた自分の子供時代を思い出す。振り返ってみるとそれは何か宝物のような、暖かい大事な思い出だとつくづく思うのだ。
息子は今日も、大好きな親友のいる学校へ駆け足で登校して行った。
「楽しんで来いよ~」と背中に声をかけたら、「余計なことを言うな!」とばかりに隣の妻に小突かれてしまった。
投稿者 lib : October 17, 2007 10:34 AM
コメント
そうそう、子供は元気でハッピーなのが一番ですよね。私も「5歳で学校なんて早すぎるのでは・・・もっと呑気に遊ばせてあげたい」と思っていましたが、始まってみれば子供は何でも受け入れて楽しくやっているようです。
それにしても、反省椅子に座らされても「僕ってラッキー」と思える息子さんのポジティブシンキング、好きです。
投稿者 子育てママ : October 27, 2007 11:08 AM