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December 10, 2007
羊とロバ
先日、息子が学校から一枚のレターを持ち帰った。
学期末に披露する学芸会(?)のお知らせだった。教会系の学校なので、Nativity Play(キリスト降誕の劇)をすると言う。
「あなたの息子さんは、クリスマス劇で羊役に選ばれました。」
ふむふむ。
「したがって、来週の月曜日までに羊のコスチュームを用意してください」
・・・・・・・・・ ・・・はい?
羊のコスチューム・・・・そんなに普通に言われても・・・・。しかも来週までにって。
親が作れということだろうか。しかしど、どうやって・・・。
インターネットで調べると、「羊コスチュームの作り方」が見つかった。
どうもこちらでは割と普通の(?)モノらしい。
白かグレーのフード付スウェットシャツに、コットンを両面テープで全面に貼り付け、フードにフェルトの耳を付けろと書いてある。割と簡単そうだが、「完成図」の写真を見ると、「羊」と言うより「出来そこないのマシュマロマン」の様である。本当にこれでいいのか。学校の求めているものはこれなのか。
大体、時間がないのに「白かグレーのフード付スウェットシャツ」探しから始めなければならない。そんなに都合よく見つかるものなのか。
困り果て、先輩ママ友に電話してみた。
「ああ、教会系の学校ではお約束なのよね。羊のコスチュームもそれ様に売っているはずだから、Woolworthsに行けばあるんじゃない?」
さすが先輩ママTさん。お悩み一気に解消だ。Woolworthsはおもちゃや文房具を売っている、ハイストリートに一件はあるチェーン店だ。確かにコスチュームも売っている。なぜかイギリス人はコスプレ(?)の好きな人達で、よく店先でTVのキャラクターやプリンセス系のコスチュームを見かける。正直言ってなるべく購入したくないものの一つだったが、学校からの指令とあれば仕方ない。
翌日が日曜だったので、朝イチでお店に見に行こうと一安心。
・・・しかし、羊か。「蛙の子は蛙」と言うが、やはり息子も芸無しの両親に似たのかな、と微笑ましいような、おかしいような気持ちになり、仕事から戻ってきた夫と「息子が羊役をゲットした件」について無駄話をした。
「人間役もあるのに『羊』なのよね~。動物なら馬役もあるのに『羊』なのよね・・・」
「『羊』は草食べてればいいからな。」
「そういえば、キリストは馬小屋で生まれたのよね。馬小屋はあっても羊小屋って聞かないね。羊は外で寝なきゃいけないのかな・・・・」
気づいた時は遅かった。息子が背後で聞いていたとは夢にも思わなかった。
黙って聞いていた息子、しばらくしてから
「僕、羊はやりたくない。草を食べてるだけで面白くない。外で寝たくない」
と言い出した。
傷つけてしまった息子の心をどう癒すのか!?
次回につづく
投稿者 lib : December 10, 2007 10:02 PM