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August 15, 2008

再挑戦。

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8月も半ばになり、夏休みに入って少しずつ進めていた9月からの新しいカリキュラムの準備も本腰を入れて取り掛からなければと思う日々。

教師になってから4度目の夏休み。毎回夏休みが来るたびに「この時間を上手に使わなければ」と思いつつ、どうも自分が向上しているように思えません、、、。

普段は学校のタイムテーブルに沿って日中を過ごしているせいか、休日になるとその反動で全く区切りのない生活になってしまうのです。まぁ、これは言い訳に過ぎず、元来のぐーたらな性格が出てしまうのでしょうね。

今年は日本から来た身内が私のフラットに泊まっていたりといつもと違う夏休みではあるのですが、毎日一緒に出かけることはないので予定の無い日はついついだらだらしてしまいます。

時間の制限も無いとどうも仕事もはかどらず。逆に一回仕事をやりだすと7時間でも8時間でもご飯も食べずに座りっぱなし、、、。規律もなにもあったものではありません。

実はそんなだらだら生活を送る自分が嫌でこの夏始めたことがあります。

それはピアノ。

ただ、ピアノを習うのは初めてではありません。幼稚園のころから6年ほど習っていました。ところが始めてから数年後、当時習っていた先生が結婚を機に個人の教室をやめてしまったのです。

その先生のレッスンはピアノの練習だけでなく、連弾をしたり歌も歌わせてくれて、子供心に非常に楽しいものでした。

その後、某チェーンのピアノ教室に通うことになり、そのあたりから私の「ピアノ嫌々やる病」がでたように思います。

思えばその時の先生にとって私はいかにもやる気のない、教えがいのない生徒No.1だったことでしょう。だって、練習がつらくても上達しよう、頑張ろうという前向きな気持ちがなかったのですから。

自分も今は教師だからわかりますが、子供って自分の興味があることに本当に情熱を持って取り組めるものなんです。目の輝きや好奇心が違います。ほんとに飛びついてくる感じなのです。

逆に興味を持てないものは苦痛以外の何物でもないんですね、、、。7年生ですともともと好奇心旺盛なのですが、思春期真っ盛りの9年生くらいになると興味が無いと面白いほど態度にでるというか。

まぁ、興味がそれほど無くてもじっとこらえて学ぶか、教室で自分のやりたい放題やるかはその子次第なのですが。特に私の学校の子供は真っ正直というか。とはいえ、最初は興味の無い子を引き込むような授業をするのが私の役目で教師の力量が出る部分なのですが。これについてはまだ私は恥ずかしながら試行錯誤状態であります。

さて、本題のピアノ。

以前書いたコーラスのように長年やりたくてもやる機会にめぐり合わなかった分野でありました。

それがやっと出張ではなく自宅で教えていただける先生を見つけ、ついこの間初めてのレッスンに行ってきたのです。

住んでいるフラットにピアノがない私にとって自宅でやってくださる人は貴重です。ロンドンでもセンターからアクセスできる場所ですと住宅事情で自宅でのレッスンが出来る先生はそういませんので。

ほぼ18年ぶりのピアノレッスン。自分で驚くほどかちこちに緊張していましたが、これほど楽譜を眺めて自分で鍵盤を叩くのが面白いものなのかと感動しました。弾ける曲はきっと小学生レベルなのですが。

指練習もひとつひとつの記号も今見ると非常に意味のあるもの、大切なこととして捉えられるのです。当時は嫌々練習し覚えていたのに。不思議ですね。

ピアノに向かいながら私は一生懸命小学校の頃の自分と向き合おうとしていたように思います。どんな気持ちだったか、どんな風に弾いていたのか、、、。

レッスンと自己練習を重ねると感覚も少しずつ戻ってきます。そして嬉しいことに昔は意識をしたことの無かった「曲を自分のものにしていく、感情をこめて、イメージを作り上げて弾いていく」喜びを感じています。先生は大人のピアノはこれが大切なのだといいます。

今までこんなにブランクを空けてしまった自分に後悔する気持ちがありましたが、こうして10何年も経って再挑戦できること、新鮮な気持ちで自発的にピアノに向き合うことができたことは本当に良かったと思います。

で、家にピアノが無い私がどうやって練習しているかというと、、、。

ここぞとばかりに学校に勤めている特権を活かして夏休みの音楽室に忍び込んでせっせと練習している次第です。

投稿者 lib : August 15, 2008 02:32 PM

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