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February 07, 2011

2011年

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2011年も1ヶ月が過ぎた。 新年の誓いである「ダイエット」「禁煙」「不倫の解消」等々も破られつつある今日この頃ではないだろうか?

私の「ダイエット計画」は細々と続いている。細々と、というのは、まだ諦めてはいないが、胸を張って続けていますとも言えない、微妙なラインをウロウロしているという意味だ。

夏にローマに行くのだが、4スターホテルでアウトドアプールつきが安く予約できた。この時期に夏の予約をすれば、航空運賃もホテル代もバカ安ということで、友人がさっさと決めてしまったのだ。
 
「プールということは、水着姿を人前にさらすということですか・・・」とそれなりのプレッシャーがかかっている。友人とは、「じゃ、これを機会に、ゴージャスなビキニボディを目指しますか?」と新年のシャンパンにどっぷりと浸ったバブル頭でなければ、思いつかない無茶苦茶な目標を立てたのである。 

かの地ではおいしいイタリアンフードを食べるので、やせた分は旅行中に取り戻すことになるはずだ。

知り合いの2011年の幕開けがおもしろかったのでご紹介する。

毎年、ビッグベンが12時を告げ、1月1日となった瞬間にロンドンアイでドーンと花火が上がる。数年前まではたいした規模でなく、花火大国から来た日本人の目からすると、「新年のお祝いにしては、しょぼい」という印象を持ったものだが、最近はそれなりに金をかけ、大掛かりになってきた。知り合いの彼女およびその友人は数名で花火鑑賞に出かけたそうだ。

私も声をかけられたが、たかが15分の花火のために、場所取りに何時間も前から出かけ、寒い中を震えながら待ち、トイレの心配をしたり、混雑に巻き込まれたりする元気はない。暖かい家の中で、ガブガブとシャンパンを飲みながら、11時45分頃にテレビをつけて、各国の新年のお祝い中継を見た後でロンドンの花火を画面で楽しみ、そのままベッドにもぐりこんでしまう、というのがいい。
 
日本にいたときも、初詣は元旦を避け、混雑も収まった頃にゆっくりと出かけたものだ。「その場にいて、リアルタイムで見たい」というこだわりさえなければ、人間、いくらでも楽をして生きていくことができる。

さて、知り合いの話だ。

ロンドンアイはウォータールーの駅から徒歩5分だ。花火も終わって、大群衆は駅に向かって歩く。歩きたい、というか、歩くつもりはあるのだが、何せ、大群衆だ。グループ5人で、はぐれないようにソロソロと進むが、ほとんど身動きは取れない。 

ふと、気がつくと回り中は見渡す限り「外国人の男たち」だったらしい。肌の色が違い、外国語を話す男たちに取り囲まれている。新年を迎えて嬉しそうなのはいいのだが、その喜びを周りにいる「見知らぬ女性たち」と分かち合いたいと思っているようだった。

それも・・・痴漢行為によって。

新年の瞬間は、回りにいる人と抱き合ったり、頬にキスをしたり、と日ごろは許されない行動に出ることが多い。が、痴漢はないだろ、痴漢は。

あちこちから手が伸びて、胸は触られるは、お尻は撫でられるは、ひどいのになるとスカートの中に手はつっこまれるは、と「新年の喜び」を共有するには相応しくない状況だったらしい。 
カップルで来ていても女のほうは安全ではなく、ボーイフレンドが体を張って守らないといけなかったとか。 

キッと振り返り怒鳴りつけても「Happy New Year!」とニヤニヤして言うばかりで、今日だけは無礼講で、気にするほうがおかしいとでも言いたそうな、ずうずうしさだった態度。途中で警戒中の警察官に訴えても、「あー、はいはい。それはいけないね。殴ってやれば?」 と無責任なことを言うばかり。お巡りさんのほうはナイフで刺されただの、銃を持っている人がいるだのといった、「A級危険犯罪行為」以外には興味がないらしい。

小さい子を連れてきている人もいて、あまりの混雑に怪我をしてしまうのではないかと子供を抱きかかえながらも真っ青だったらしい。子連れはやめましょうね。

徒歩5分のロンドンアイから駅の構内にたどり着くまで1時間かかったらしい。分速20センチくらいの速度、かつ痴漢と戦いながらという、すがすがしくない新年だ。

さて、ホッとして電車に乗り込むと酔っ払いで満員。おまけに乗客の数人が「ドラッグでハイ」状態だったとか。話している内容も支離滅裂で、そばに寄ると危ないので、なるべく離れるようにしていたという。 
最近、政府系のテレビコマーシャルで「ドラッグを使用しながらの運転は、飲酒運転と同じです」というキャンペーンがあった。
「ドラッグと飲酒は同じレベルかい?」と不思議な気がしたのだが、このコマーシャルに出てくる「ドラッグ使用者」がまるで漫画の登場人物のように顔の4分の一を占めるまでの「極端に見開いた大きな目」をしているのだ。 で、警察は漫画目の運転者を見て怪しいと思い、その車を止めて、取り調べるという筋だった。
「テレビで見た、あの大きな目をしてたから、すぐにクスリをやってるってわかった」とのことである。政府系のコマーシャルも、実生活に役に立つことはあるのね。 

電車から降り、住宅地を歩いていると、とある家から数人が表に走り出てきた。 
なぜか全員が下着姿。しばらく口論が続いていたが、一人がクリケットのバットを持ち出してきて、中年男の頭を殴りつけ始めた。ゴム製のおもちゃかと思っていると、鈍くも重たい音がしている。 本物だ・・・。 

なぜ、下着姿なのか?なぜ、クリケットのバットがあるのか?なぜ、ボコボコに殴られているのか?はともかくとして、下手をすると死人が出かねない状況である。 

が、その横を通り抜けないと家に帰ることができない。さあ、どうする?

運のいいことに、男の人がふたり通りかかって、女の子が数人びびって立ち尽くしているのを見て、一緒に歩いてくれたそうだ。「なるべく、あっちを見ないで、知らん顔をするんだよ・・・」と囁かれたとか。 

家にたどり着いたら、全員、安心と疲れからぐったりとくずれおちたそうである。今年もよい年でありますように・・・。

投稿者 lib : February 7, 2011 12:51 PM

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