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November 18, 2009

インフルエンザ

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今年のインフルエンザは、ご存知のように驚異だ。しかし、あまり私の周りにいなかったので高をくくっていたら、ついに本日、「いま苦しんでいる〜。」と知り合いから電話があった。
そうなのだ。ここ2、3日連絡がとれなかったので、心配していたら、熱でうなされ、電話もかけられなかったという。
聞けば、彼女、引越と仕事が忙しく、ここ最近、睡眠時間がかなり少なかったそうだ。タミフルを飲んで、快方に向かっていというので安心した。(ホッ!)

そう言えば、数年前、ダーリンもインフルエンザにかかった。恩師の講義があり、席がなかったので最前列で聞いていたそうだ。ダーリンは、そのとき忙しくて疲れていた。その恩師、風邪を引いていて体調は万全ではなかったのは後で知ったそうだ。ダーリンは、講演中になぜか彼の唾が自分に飛んで来たのを記憶していた。身体が弱っている。唾液、、、、インフルエンザにかかる条件はしっかりと揃っていた。
あくる日から高熱になり、病院で解熱剤をもらった。医者曰く、あまり急激に熱を下げるのもよくない。ということで、薬はもらったが、ダーリンは悪夢を見ていた。その内容は、自分がイラクで戦っているという内容。目が覚めて、夢の事を思い出して、「ああ、ハードな夢だったな。」と。そして、再びベッドにもどり寝たが、どうやら同じ夢、しかも続きの場面から始まったそうだ。そう、また自分がイラクで戦っているというストーリー。寝ていてもリラックスできない!と起きてしまった。

その年のインフルエンザは、今年のように猛威ではないのに心配したのだから、今年のインフルエンザは怖そうだな。

投稿者 lib : 04:52 PM | コメント (1)

November 16, 2009

人生の選択

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最近、自分で自分の人生に対して責任持って選択していくことの難しさを感じることが多くあります。

正しい選択してるかな?

これからどういう選択をしていけばいいのかな?

仕事のこと然り、結婚・出産・育児のこと然り。

年を重ねるごとに、昔は「あたりまえ」と思っていたことが実はそうでないことに気づかされます。正しい答えなんかないと分かるから余計に混乱するのです。

先を見ようとすればするほどわからなくなるので、とりあえず今をエンジョイすることを心がけていますが。

ところがそんな風に迷っている自分が馬鹿らしく思えるくらい衝撃的な話を同僚から聞きました。

なんと、ついこの間卒業した11年生のなかに既に母親になった子たちが3人いるということ。

11年生といえば16か17歳。

何とそのうちの一人、生徒Kはもう2年以上前に妊娠し、夏の試験結果発表には子供と一緒に来ていたらしいのです。その時はまさか彼女の子供とは思わなかった私。高学年は校舎が違うので、そちらにあまり行かない私は彼女の妊娠のことを全く知りませんでした。

しかも、複雑な事情が絡む場合は、生徒の在学中は守秘義務が学校にあるらしく、カウンセラーやHome-school link workerと呼ばれる特別なスタッフ以外には家庭の事情が知らされないのが現状です。

生徒Kの場合も知っている人は知っていたらしいですが、私は完全に蚊帳の外で、聞いたときも7年生から9年生まで教えていただけに「えっ、あの子が?!」と本気で驚いたのです。

あとの2人は現在妊娠中。もうすぐ出産、あるいはもう産んでいるころか。

そのうちの一人は2年前に私の歴史クラスにいた生徒Fで、素直でかわいらしい印象だった子。のちに授業に毎回来ていない、課題の提出が遅れていると私の同僚から聞いていたけれど、今思えばその頃から何かあったのだと思います。

同僚から聞くまで、彼女が年上(たしか現在は20歳くらい)の男の子とそういう関係にあることも知りませんでした。彼女の担任でさえ、その試験結果発表の日に他の生徒から事実を知らされたそうです。

ちなみにイギリスでは16歳以下の子供と性的関係を持つことは違法ですが、その法律にはグレーゾーンがあり、男女ともに若い場合、実際に起訴されることはまれのようです。

今回の一連の話を聞いて、私が思ったこと、、、。私の歳くらいになると特に妊娠・出産を人生の大切な選択肢として捉えて、慎重に決断を下す人が多いと思うのですが、16歳の彼女らは一体どのくらい真剣に考えていたのか。年上男性に付け込まれて性的関係を持たされるケースも多いので一概に彼女らの無責任さの結果と言えないことはわかっていますが。

ところで生徒Fはイスラム教徒の家庭の子供です。親は彼女が妊娠を継続することに断固反対(でも本来イスラムでは結婚前の性的関係、堕胎は禁忌)したにもかかわらず、彼女は産むことを主張。

怒った母親が彼女を彼氏の家まで引きずっていき、目の前で結婚の約束をさせたのだそう。で、現在、彼女は16歳にして舅、姑、夫と同居。

担任だった同僚Lには「来月子供を産んだら2週間で学校に戻って、勉強を続けたいの。子供は親が面倒見てくれるから」と言ったそうです。勉強を続けて資格を取るメリットは大いにあるものの、何だかな、と思ってしまいました。

果たして彼女はいい母親になるのでしょうか。責任を持って子育てできるのでしょうか。私の歳でさえ努力し、苦労しながら育てている人がたくさんいるのに。根は決して悪くない彼女。子供が子供を産んだといわれざるを得ない状況にならないことを祈ります。

イギリスはヨーロッパ各国の中でもティーンエイジャーの妊娠率が以上に高いのですが(スコットランドはヨーロッパ一(いち)だそうです)、まさかうちの学校に(しかも同じ学年に)16歳、17歳で妊娠・出産する生徒が3人もいるとは思いませんでした。

国を挙げて性教育を促進しているけど、子供を産むことの責任、大変さを想像すらできない、しない子供達相手には果たしてどれほど効果があるのでしょうか。特にイギリスでは産んでしまえば「なんとかなってしまう」国の補助制度があります。

この悪循環に、福祉国家の成れの果てを見ているような気がします、、、。

投稿者 lib : 10:30 AM | コメント (2)

November 12, 2009

ニューヨーク旅行 その5

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久しぶりのニューヨークだ。 何度も来たことがあるので、ひととおりの観光スポットには行っている。 友人もニューヨークに来たことはあるものの、ビジネストリップだったり、親戚に挨拶に寄ったりで、観光経験は皆無、 「見るぞー」 とバリバリに張り切っている。

「エンパイアステートビルと自由の女神。 ワールド・トレード・センターの跡地にも行って、犠牲者の冥福を祈りたい。 セント・パトリック・チャーチで礼拝に参加 (友人はカソリックだ)。 それと、もちろんショッピング!」 結果的には 「ショッピング」にはたいへん時間を費やしていたといえる。 私は旅行中あまり買い物をしないので、友人が血眼になって買い物をしている間、ボーッと待っていることも多かった。

友人との旅行は、見たいもの、やりたいことが違っていたりすることに現地で気づき、ケンカになることもあると聞く。 が、私は以前に来たことがあり、 「ま、もう一度見てもいいか、見なくてもいいし」と気持ちに余裕がある。 友人の行きたい所はハイハイと反対せずに全部つきあい、場所によっては集合時間を決めて別行動。 友人が見物している間、カフェに座って、街行く人を眺めたり、ガイドブックを読んで次の予定を立てたりした。 友人のほうは懐に余裕がある人なので、 「いいよ、いいよ。払っておくから」と気前良く奢ってくれる。 ケンカもせずに楽しい旅となった。

私がシティで道に迷うのはあの法則なき道路網のせいだが、 ニューヨークは1番街、2番街、3番街と並び、横方向は1丁目、2丁目、3丁目と記してある。これでは迷子になりようがない。 地下鉄も線名はアルファベット、北方面はアップタウン、南方面ダウンタウン。 楽勝じゃん。

が、標識はずいぶん不親切。 ビルの前にある普通の階段が駅の入り口だったりする。 そんなにさりげなく存在してどうする? 遠くからでもわかる目印つけようなんて配慮はないのか? ロンドン交通の青丸に赤の横一文字のマークが懐かしい。 地下鉄マップを見て 「よし、よし、51丁目でアップタウン行きに乗換えね」 と思って電車を降りると、なぜかアップタウン行きのプラットフォームがない。 駅員に聞くと
「改札を抜けて、階段を上がって、地上に出てから、道路を渡った反対側にアップタウン行きのプラットフォームがあるから」・・・って、どこかに書いとけよ! 

よくロンドンの駅でウロウロしている観光客に (なーに、モタモタしてるんだ)と思ったものだが、深く反省する。 ニューヨークの人にとっては51丁目で道路を渡っての乗り換えは当たり前でしょ、なんてものだろう。 あるいは、あそこは乗換えが不便だから、と別の駅で乗り換えるのが常識、なのかも。

観光ではニューヨークパス7日間を買って回った。安上がりでもあるのだが、チケットを買う行列に並ばずにさっさと入り口まで行けるのが超便利。 自由の女神もNBCテレビ局ツアーもマジソンスクエアガーデン(MSG)のオールアクセスツアーもマンハッタン一周クルーズもすべてが含まれていた。MSGでは 「ここでエアロスミスを見るはずだったのに、こんなにいい席だったのに・・・」 と、泣きそうだったが。

全泊ニュージャージーじゃ、ちょっとね、とマンハッタンのホテルにも3泊した。豪華ホテルの必要はない(というか余裕はない)けど、安全、便利、清潔を目標のホテル探し。 最初は場所と値段だけ見ていたが、それぞれのホテルでの宿泊者のコメントがあるサイトを見つけた。 これはホテル選びに参考になるね。

「安かったが、ロビーには商売女、麻薬の売人、その他、怪しげな連中が昼夜たむろっている。怖かった」
「シーツは換えていないし、カーペットのあまりの汚さに靴が脱げなかった」
「スタッフが少なくて、慣れていない。チェックアウトするのに2時間近くかかった」
だのと、恐怖のコメントが載っている。
その中でも目をひいたのは 「ベットにダニがいた」というもの。
ダニがいた、というのは結構いろいろなホテルのコメントで見かけた。3つ星以上のホテルでも数軒。 発展途上国の安ホテルじゃあるまいし、勘弁してよ。 これ以降、もっとも重要なポイントは 「ダニがいないホテル」となった。

国連本部に近い 「ダニのいないホテル」 の1泊の額面は175ドルだが、ニューヨーク州税、ニューヨーク市税、ホテル税が加算され支払額は205ドルとなる。 これでシャワーとトイレは共同。 バスルームつきの部屋は300ドル以上だ。 この頃、ポンドはドルに対して弱いし、ここで妥協した。
ここ何年かで初めて、 「ロンドンもそれほど物価は高くない」と思ったね。

ちなみに、ニューヨークの人がロンドンに来ると、 「めちゃくちゃ深いところに地下鉄が通っている。 プラットフォームにたどり着くまでに、すごい長さのエスカレーターに乗るのにびっくり」という感想を持つそうです。 あー、そういえば、そうだ。 住んでいると忘れちゃうね。           

日本にホリディに行ってきます。

投稿者 lib : 09:46 AM | コメント (6)

November 04, 2009

ZZ Top

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ZZ Top のコンサートに行った (連れて行かれた)。

アメリカでエアロスミスの前座となるはずだったバンドだ。 ツアーのキャンセルで見られなくなってしまったのだが、友人はエアロスミスよりも ZZ Top のほうが残念だったらしい。

「一緒に行こうね」
え? 私も? 別に私はZZ Topは・・・。
「ロンドンに来るんだ。 もうチケットも買ったから」
・・・友情にひびを入れるわけにはいかんな。

ウェンブリー・アリーナといえばロックコンサートがたくさん開かれているが、私の家からは不便な位置にある。 エアロスミスならアメリカまで見に行くのに躊躇はない。 でも、 ZZ Top だと北ロンドンは遠いな。

さて、ZZ Top 鑑賞にふさわしい服装は? 昔はコンサートには気合を入れて出かけたものだが、この頃はそんな気力は無い。 それほど好みでもないバンドだし、おまけに平日で会社帰りだ。 じゃ、適当に皮ジャケットにTシャツとブーツでいいか、と会社のトイレで着替える。

地下鉄ウェンブリー・パーク駅。 ウェンブリー・アリーナとウェンブリー・スタジアムが別々の会場だとはじめて知った。 巨大なスティール・アーチがあるほうがスタジアムらしい。 この日はフットボールの試合はなく、会場に向かうのは ZZ Topの観客だけだ。

・・・予想はしていたが、おやじばかりだ。

シティでもおやじに囲まれて働いているが、シティのおやじはピンストライプのビジネススーツを着ていて、70年代のロックバンドのTシャツとジーンズのおやじとはカテゴリーが違う。 とはいえ、この日のおやじ達は、ヘルズ・エンジェルズみたいにハードコア乱暴者系ではなく、のんびりまったりしたガテン系という雰囲気で安心できる。

友人が取ってくれたのは2階席で、ステージもアリーナもよく見渡せる。
さて、アリーナを埋め尽くすのは・・・おやじ、おやじ、おやじ、おやじ、オヤジ、オヤジ、オヤジ、オヤジ、親父、親父、親父、親父・・・うーん、今までに、ここまでおやじ度の高いコンサートに来たことがあっただろうか? 

数千人のおやじがぐびぐびとビールを飲むとどうなるか? 男子トイレは長蛇の列。 せっぱつまって女子トイレに駆け込むおやじまでいる始末である。

最初は97%が男だと思ったが、よく見ると残り3%のうち2%はヒッピーおやじで、長髪のせいで女だと勘違いしていた。 それも髪は長いが、てっぺんはハゲていて、月代を切った落ち武者スタイルである。 統計を訂正すると会場の99%が男、ほとんどが40歳以上(50かも)である。 男二人組も結構いたが、飲み友達とか仕事仲間とかで、オペラで見かける男同士カップルのしっとりと粘り気のある関係にはなさそうだ。

女は少数派。 「若くて細っこい娘っ子」は皆無で、 ロックTシャツを着て、どすんとりっぱなお尻にジーンズを履いている。 サラダなんか鳥のえさ、オーガニックフードなんてインテリの気取った食い物はお断り、アタシは毎日Tボーンステーキがランチさ、てな感じのサイズ16プラス、肉食系白人中年女の存在感に圧倒される。

さらに99.99%が白人だ。 アメリカ人率も超高し。 日本人どころかオリエンタルは私だけだったかも。メトロポリタンなロンドンはいずこ?

「テキサスしてるねえ」と友人。
「テキサスだねえ。 ここまで地下鉄ジュブリーラインで来たのが不思議」
気分はアメリカ南部のレッドネックバーである。

前座はスティール・パンサー。ボン・ジョビとバン・ヘーレンとジャーニーを混ぜたようなカリフォルニアンバンドだ。 ZZ Topのファンとは趣向が違う。 パチパチとお義理で拍手はしているが、 (早く ZZ Top を出せー)というプレッシャーが会場を流れた。

さて、お待ちかねの ZZ Top 登場。 サングラスに30センチのあごひげがトレードマークのベテランハードロック/ブルースバンド(たぶん)だ。 ひげおやじルックスを何十年もキープしている貫禄はさすが。 一体感があるなあ、ステージと観客。 

期待よりもうんと楽しかった。 でも、できれば、エアロスミスの前座としてニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで見たかった。 北ロンドンじゃなくて。

投稿者 lib : 10:34 AM | コメント (3)