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May 31, 2007
女子トイレ イギリス編
先に忠告しておくが、 「イギリスの女性に憧れを持っている人」は今回お読みにならないほうがいいと思う。「スカトロ系は苦手」という人もパスをお勧めする。
イギリスの女子トイレといっても、場所によって会話が違う。
オペラハウスやラグジュアリーホテルとかメイフェアの店の 「レディス」なら、
「来週のチャリティパーティにお出かけになります?」
「ええ、あたくし楽しみにしておりますのよ。ウィリアム王子がお見えになるしね」
と優雅な会話を耳にする。この手のパーティの参加費は200ポンドくらいするだろう。
場末のショッピングセンターの 「女子便所」では、難民風の人にたどたどしい英語で生活の苦しさをこぼされる。「大変ですねえ、おばあさん」(で、私にどうしろと?)。また、万引きした商品をトイレに持ち込ませないように店員が見張っているので緊張感もある。
イギリスで暮らし始めて 「女子トイレの異変」に気づくまでに時間はかからなかった。
隣の個室に入っていた人が水を流してドアを開ける。で、きっちり2秒後には外のドアから出て行く音がする。
さて、どこがおかしいでしょう?
はい、正解は・・・2秒間では手を洗っている暇がありません。
最初はなんとなく変だな、と思っていたのだが、よく考えると手を洗わずに出ていることがわかった。
ひえー、汚いよう!
私は神経の太い女だが、衛生観念は微妙に繊細なのだ。
チャイナタウンにある某レストラン
ここは従業員と客の兼用トイレ。壁には 「さあ、手を洗いましょう」のポスター。
が、ウエイトレスは洗面台を素通りして出て行った。
(あの手で料理を運んでくるのか・・・)
そう思うとその場で失神してしまいそうだった。保健所に通報してやるー!
パーティ会場のレディス
きれいにドレスアップした女の子たちが次々入ってくる。で、個室から出てきて鏡の前に進み、バッグの中のリップスティックを取り出して、グリグリと塗りつけ、パウダーをはたくと・・・そのまま出て行く。
おい、メイク直しをする暇があったら、手を洗わんかい!
ダンスフロアではさっき手を洗わなかった女の子が若い男にしなだれかかりながら踊っている。女の子の手を取り、うっとりしている男に、
「おにーさん、その子はトイレの後で手を洗っていないのよー」と思わず駆け寄って教えてあげそうになる衝動を押さえるのが大変である。
私的統計によると、10-20%の女の子が手を洗わないようである。誰も見ていないところではもっと高い率かもしれないが。
オフィスパーティの前の会社のトイレ
このごろは誰かが借りているホテルの部屋にみんなで押しかけて、そこのバスルームを使ったり、自分のスポーツジムでシャワーを浴びてからドレスに着替えることが多いのだが、そうでない人は会社のビルの中の狭いレディスでひしめき合いながら準備をする。
で、パーティ用のストッキングをはく前に洗うのである。
足を――
洗面台で――
同僚たちが 「大また開き」で足を洗面台につっこんで洗っているのを見た瞬間、私はチャイナタウンと同様に失神寸前であった。イギリス婦人の気品あるマナーはビクトリア女王の時代で終わってしまったのか? 女王もきっと草葉の陰で泣いている。
・・・と過ぎていった10数年。潔癖症の私も少々のことでは驚かなくなりました。
余談だが、某コンサートホールの個室内の荷物かけはものすごく上のほうについている。利用する女性の平均身長を185cmとして設定したらしい。
小柄な人がこれにバッグをかけるのは 「輪投げ」の技術が必要である。
May 30, 2007
ガールフレンド
以前のブログで、一度は相思相愛になったアリスの存在を重く感じ始めた息子の心境をお知らせしましたが、その後新たな動きがあったのでご報告します。(芸能レポーター風)
息子の新たなガールフレンドの名前はノラ。
髪はブロンドで、確かに可愛い。
家でもノラの話をする事が多いので、夫がふざけて息子に
「アリスとノラと、どっちが可愛い?」
と聞くと、息子は
「ノラ・・・・・Don’t tell anyone」
と小声で答える。こんなやり取りがよく見られるようになった。ああ男って・・・・。
ある日、幼稚園にお迎えに行くと、ちょうどノラと息子が遊んでいるところだった。
ノラが、「あと5分だけ、遊んでもいい?」と流暢な英語で(当たり前か?)懇願するように私に聞いてくる。
青い瞳でまっすぐに見つめられて、息子ならずとも私もよろめきそうになってしまった。
しかしアリスも負けてはいない。
先日、幼稚園でとった集合写真を見ると、胸をはり自信たっぷりに微笑むアリスの隣で、息子が小さくなって写っていた。
「アリスがいつも隣に来るんだ・・・」という息子の訴えは本当だったらしい。
しっかり者のアリスに対して、ノラは守ってあげたくなるような可憐なタイプ。
アリスは今から将来の成功が保障されていそうな感じだが、ダンナさんを尻に敷きそうにも見える。
「確かに、嫁にするならノラかなあ・・・・」
などと親バカ(バカ親?)妄想をする私であった。
それにしても息子の幼稚園にはイギリス人の他にも、バングラディシュ、ソマリア、ギリシャなどの国々から来た子供達がいて、さながらUNサミットのようなのだが、ガールフレンドが二人ともホワイト・ブリティッシュか・・・・・
世界の男の、最も優勢な好みがすでに4歳時において確立されるということだろうか。
ちょっと複雑な気分でもあった。
「男は母親に似た人を好きになる」というのは嘘だったのか・・・。
あ、息子のクラスにオリエンタルの女の子はいないんだった。とりあえず、ほっ。
英国不思議な現象(その2)<チップについて>
英国の習慣にチップを置くが、この意味が今ひとつはっきりしていないのが気になっていた。
サービスをしてくれた人のその質のよしあしであげるというのが、通念だとおもうが、
特にレストランでは、働く人の時給が低いのでチップでまかなうというのも聞いたことがある。
時給の不足分をお客にねだるのもなんだかねー合点がいかないなぁー。
しかし、レストランでは、特に問題がなければ10%程度を黙って置き、タクシーは、繰り上げて支払ったりする。
美容院に至ってはすごい。その仕上がりがよければ5、10ポンドなどの札を美容師に直接あげている光景を見た。
多くの人は、ただの習慣にしたがってチップを置いているのでは?
そう、私も同じだった。
しかし、最近のレストランでは、
チップをサービスチャージ(12.5%も!!)としてお勘定書に入れてある店が増えた。
含まれていない店では、「お勘定書にサービスチャージは入っておりません。」とはっきりと書いてある。
どちらかというと、後者に好感が持てる。
現金で支払う場合は、まだリアリティがあるが、カードで支払って、このチップは本当に従業員に支払われているのだろう。
もしかしたら、レストランは従業員に支払う事にして、
税金のかからない利益にしていないのだろうか?とつい疑いたくなるのは、私だけ??
先日、日本人にも有名な中華レストランで、ダーリンと飲茶を食べていた。
注文をして待っていると、ちょっと上のクラスのウエイター(服装が違う)が来て
我々のオーダーした1品が売り切れたと伝え、注文書にバツをしていった。
私が冗談で、「勘定書には、書いてあるかもしれないからしっかり見ないとね。」と話していた。
「うまい、うまい。」と食べ、殆ど食べ終わったのに、1つだけ来ない品があった。
そう、私の大好物のエビ腸粉だ。
毎回必ず頼む1品なので、食べ終わった皿を片づけに来たウエイターにそのことを伝えた。
しばし待っていた。
待ちきれないので、先にきたデザートをゆっくりと食べた。
しかし、まだ来ない。このあとにも用事がある。
もう、いい。これ以上待てない。これをキャンセルして勘定書を貰う事にした。(そう、辛抱つよくない私)
ウエイターは、商品をキャンセルにすることにちょっと不快な顔をしたが、
我々にまだこない品について謝やりもせず、無言で勘定書を置いて行った。
見るとそこには、 売り切れた商品がチャージされていた。 冗談が本当になってしまった。
我々に品切れのことを伝えにきた、ちょっと上のクラスのウエイターを呼びこのことを指摘すると、
「あ!!」と声を発し、 勘定書を持っていった。
新しい勘定書 を見た瞬間、私の目に入ったのはサービスチャージが含まれている事だ。
3.28ポンドとある。
うーん。サービスされたかな??
されてないなー。なんて気にしていたら、いろいろ思い出してきた。
商品は頼んでも来ないし、ビルには余計な品がチャージされるし
そのことで1回も謝ってもらっていないぞ。
まあ、中華のサービスには慣れているが、私の大好物のエビ腸粉を食べていないせいか
なんだか、この強制的なサービスチャージを支払いたくなくなってきた。
現金があれば、サービスを抜いた金額を置いてさっさと帰れるのだが、
生憎現金がない。
ダーリンは、いいじゃない。この通り支払えば。という。
男はいつもそうだ。
事なかれ主義が好きだ。ダーリンに言わせると、英国人は目立つのが好きでない、という。
よーく、わかった。 私が言う。
近くにいたウェイトレスを呼び、本日のサービスに満足していないので
このサービスチャージは支払いたくないと伝えた。
彼女は、一瞬「えッ?」と言う顔をして、私のカードと勘定書を持ってテーブルを離れて行ってしまった。
ちょっと私のカードを持って行ってどうするの??
どうしよう、嫌がらせで私のカードを不正に使用するのでは??と小心者の私はハラハラドキドキ。
幸いに私の目の届く所でウェイトレスが私のカードを持って上の人と話している。
よし。大丈夫。これなら、カードに工作は出来ないだろう。
そして、また無言で新しい勘定書を差し出し、私のカードを機械に差し込んだ。
以前、あまりにもサービスがなっていなかったレストランで、チップを置かずに出て行こうとしたら、
マネージャーが飛んできて、「サービスに問題がありましたでしょうか?」と聞いてきた。
我々は、事情を話したら、そのマネージャーは丁寧に謝り、
実は全員新しいスタッフで始めたばかりなのでと理由を説明して、
我々に無料グラスシャンペンをサービスしてくれた。(支払わないで得する。こんなこともある。)
いったいチップってなんなのだろうか。
May 27, 2007
Wage
当社社員の収入は、年一度、職責・職能の分析と課長会による多少
の調整で決定する。ボーナスは貢献度に重みを置いている。2年前
に職能分析システムを手作りし、多少の改良を続けている。今年は
4月からアプレーザルと分析を開始し、今月の給料にそれらの結果
を反映した。
毎度の事だが、不機嫌になる社員が出てくる。その顔は変わる場合
もあるし、毎年決まって機嫌が悪くなる社員もいる。気の毒だとも
多少思うが、こちらも真剣に評定を重ねた結果である。
他方、給料が驚くほど増える社員もいるが、こんなに増えて僕は一
体何をやらかしたんだろう、今後どうすれば良いのだろう、と言っ
てくるものは一人もおらんなア。
僕は過去に3度転職している。一度目は当時の収入の低さとそれが
退職するまで続くという予想が一番の理由のように記憶している。
大企業であったし、当時、給料の交渉というのはありえないものだ
と思っていたので、静かに辞めた。2度目は渡英に伴うものであっ
たが、日本で貰っていた給料を当時のレート、260円位、でそのま
まポンドに直したものを頂戴した。ロンドンの物価とTAXの仕組
みを知る方なら、その悲惨な生活に共に涙してくれるだろう。厳し
い英国生活を開始したのであるが、日本を離れてしかできない経験
はカネには変えられない。3度目は今の会社を興した時であり、資
本金を入れた後、無論、数ヶ月間給料なんぞはない。なので、僕の
社員番号は今でも4番である。昨年ついに僕の給料が上がり、名実
共に会社のトップになった。手前のカネが増えたのも多少嬉しいが、
漸くまともなピラミッド組織になってきたのが嬉しかった。
思えば社員達は常に仕事に頭を使い体を使い、更に評定や年収・残
業代に気を配りながら毎日仕事している。大変なものである。でき
うれば、社員全員の後者の部分を取り除いてやりたいが、なかなか
そうも行かない。会社の成績を冷たく分析しながら毅然といくしか
ないのだ。この時期、マキアヴェッリを読み直すのが習慣になって
きた。
May 24, 2007
日本大使館vs英国大使館
ロンドンの日本大使館 (パスポートは領事館か?)には世話になった。数年前のことだ。
数週間後に日本への出張を控えたある日、何気なくパスポートを見ていて息が止まった。
「き、切れてる・・・」
パスポートがすでに無効になっていた。どうしよう。
クライアントとのミーティングは延期してもらえるだろうが、すでに航空券は購入してある。ディスカウント・チケット(出張なのにケチな会社)だから変更はできないだろう。
泡を食って必要書類を準備し、大使館 (領事館だってば!)に持っていった。
「いつ新しいパスポートができますか?」
「二週間後です」
「二週間後のいつですか?」
「朝、開館する時点で、できています」と窓口のおねえさんは毅然たる態度で言い切った。
二週間後の朝一番でパスポートを受け取った私は、白雪を頂きにした富士山を背景に、左手には満開の桜、右手には風にはためく日の丸を見た気がしたね。
ここまで感激したのも、日ごろイギリスの役所でひどい目に遭っているからだ。
だーいたい、イギリス人の役人なんか真面目な顔でいろんな約束をするくせに守るほうが珍しいって。おまけに言うことがみんなバラバラでさあ。
クロイドンにある 「某」ルナーハウスで何回、裏切られたことか。
さて、ロンドンの日本大使館、パスポートを出してくれる窓口があるだけではない。上の階にはちゃんと広いホール(宴会場か?)もある。パーティで中を見たことがあるが、
―――ちょっと・・・質素だ。
というのも、これでもかという過剰な装飾の大使館に行ったことがあるからだ。
そう、それは東京にある英国大使館。
ロンドンの日本大使館が慎ましく 「ビル」なのに、東京の英国大使館はどーんと広い敷地を占領していて、でかい態度である。どちらの都市も土地代が高いのにイギリス側には相手国に気を使う、という謙虚さが見えない。
さて、ここにも 「奥の間」が存在する。
一部は 「ビジネス・サポート部門」である。正式な名前は忘れたけど。
日本に進出するイギリス企業にアドバイスしたり、パートナー企業を紹介する機能を持つ。
ボスと行ったミーティングの途中でトイレに立ったら、「もう一度入室するときには身分証明をしてください」と言われた。・・・にも関わらず、トイレから戻ったら、「ハイハイ、どうぞ」とあっさり入れてもらった。厳しいルールの割りにチェックは甘いという、いかにもイギリス的なノリだったのを覚えている。
テロ事件が増えた現在はたぶん違うと思うけど。
しかし、ここの英国大使館ですごいのはホールだ。式典に招待されて行ったら、シャンデリアに肖像画、猫足テーブルにフカフカのカーペットでキンキラな装飾だった。
ベルサイユ宮殿か、ここは。
うーむ、このきらびやかさと仰々しさ、負けてるじゃないの、日本大使館!
「女王の代行」として駐日大使が登場すると、礼服がまるで 「ナポレオン」だったのでびっくりした。勲章だの、金ボタンだの、ふさ飾りだのと仮装行列のような服装である。
当時の駐日大使はもう任を退いて帰国している。ロンドンで時々その顔を見ることもあるのだが、そのたびに、
(あ、ナポレオンのおじさんだ)と国籍の混乱を招く記憶がよみがえる。
大使はフェンシングのような剣をシュッパッと抜いて、栄誉を受けるためにひざまずいた人の両肩をそれで軽く叩いていた。(見ていて、ちょっとこわかった。あの剣は本物か? 間違って首が切れちゃったりしないのか?)
あのわざとらしさは迫力があったなあ。
その国らしさを出すというのなら、日本大使館のホールもあの地味さを逆手に取って、 「わび」と「さび」で勝負するのがいいかもしれない。
ヨーロッパの外交官をレセプションに招くとき、ホールの四隅に 「虚無僧」を立たせる。
で、尺八の四重奏でお迎えするという趣向だ。どうかしら?
でも、招かれた側が 「ナポレオン」で来たりすると、ちょっとね。
「虚無僧」vs 「ナポレオン」か・・・。勝負にならんな。
内輪もめ
よく結婚してパートナーをもつと兄妹や家族の関係が変わると聞くが、うちも同じようなことが起きている。
幸い?私は英語が達者ではないので、このもめ事の原因にもならないし、
もし、凄い事をいってもあの子は、英語を知らないからな。と許してくれそうだ。
英語が達者でないと得する事があるな。
問題を起こしているのは、ダーリンの弟夫婦だ。
嫁は、美人でグラマー、頭がシャープ。
普段はみんなから好かれているが、何かあると正義とばかりにはっきりと物を言い過ぎる傾向があるようだ。
事は,義理パパの家で起こった。
パパは、再婚している。その奥さんも物をはっきり言うタイプ。
その上、先生なんかしているから口も立つ。
オーガニック狂の健康オタクで、ボランティア大好き。
彼女も自分をしっかり持っているタイプで、
昔、義理パパが、私に「もっと英語が上達しないとね」と言った際には、
「あなたが、日本語を勉強してもいいのよ」とマジで言ってくれた。(そうだ!そうだ!パチパチ)
私は2人も嫌いではない。むしろスカッとしていて好感を持っている。
まあ、背景にはパパの離婚もからんでいる。
離婚してもう15年、いやもっと?経つのにいまだに,ママはパパを許していないようで、
家族の冠婚葬祭で会う時は、パパに対して厳しい態度を取っている。
そんなママにパパはつらいのか、さびしいのか、子供たちが遊びにくると昔話のなかで、ママの悪口?愚痴をいう。
それだけならいいのだが、その嫁が一緒になって、そんな母親ではね、、、というように言い始める。
弟の嫁は、それを聞いていて
「子供にとって、母親は大事。それをあなたが言うなんて。おかしい!!」とはっきり言ってしまったそうだ。
そう、あなたは正しいが、その場の雰囲気は当然壊れ、パパの妻は「もう寝る」と部屋に行ってしまったらしい。
それ以来、この家族は関係がぎくしゃくしている。
そして、今度は妹と。
弟と妹は、家を2人で共同購入している。
妹は、この秋に結婚するのでお金がいる。
「家を売りたいがどうだろうか。」と相談したが、「いや、僕はそのつもりはない。」と弟は突っぱねた。
その後いろいろ話すうちに、喧嘩になり、
妹が「私の結婚式に来ないでね。」とまで言うぐらいエスカレートしてしまったようだ。
仲がとてもよかった2人知っている私は、ちょっと驚いている。
弟はあまりお金に執着しない人だったのに。
こうなるとああ、結婚したから変わったのね。となるだろう。
そして、義理パパの家での出来事を考えれば、
弟の嫁がいろいろと知恵をつけているのでは?と勘ぐるのは私だけではないだろう。
6月末に義理パパ宅に妹と我々夫婦が遊びにいく。
きっと妹のこの話が話題になるだろう。
ちょっと楽しみ。
May 19, 2007
Golf
5月、6月のロンドンは本来すばらしい。今年はなんだってこんな
に暗く湿っぽい日が続くのか恨めしい。
先週末はJCAのゴルフコンペが開催された。第300回ということで、
300ポンドの旅行バウチャー争奪戦となった。あいにく優勝は逃し
たが、小雨しとしとの中、プレーはそこそこ自己満足であった。
そう、僕はとりあえずゴルフをする。するとはいっても腕前は恥ず
かしくてとてもここで書けるようなものではない。なにしろ平均ス
コアは110は超えるだろう(書くなっ)。そのくせ、なんと15
年程のゴルフ暦を持つのだ。僕自身は割と楽しみながらプレーして
いるのだが、どうにもゴルフが僕のことを好きになってくれないら
しい。従って上達の気配すらない。
玉といのはその形状からしても、本来動的なものではないだろうか。
静止している玉を打つという妙なスポーツはゴルフ以外にそう多く
はないと思う。玉突き位しか思い浮かばないが、これも若い頃、ビー
ルを飲みながら朝まで遊んでいたが芽がでなかった。英国のパブに
は玉突き台が置いているところが多いが、最近はちょっと酔うと空
振りさえする。ちなみに僕は玉をひとつずつ親指で弾くパチンコ台
を知るほどの高齢ではないが、小学生の頃にオハジキという遊びが
あって、あれはオフィシャル(あまり周りに馬鹿にされずに)に男
の子と女の子が一緒に遊べるしろものであったが、いまどきの小学
生は知らないだろうね。
当社の若いモンが数人、ゴルフを始めたと聞いた。英国人の二人は
既にコースを廻っているというから、たいしたもんだ。7,8人は
集まりそうなので、今年中に大コンペ(2組・・・)を開催しても
らおうかと思う。入賞者には当社特製ボールペン等、豪華賞品を提
供しよう。仕事仲間が週末にスポーツに取り組むところを横で見る
のは、お互いなかなかおもしろい。豪放磊落な当社M取締役が決し
てウッドを使わなかったり、Y取締役が意外とパットをきちきちっ
と決めたりする。仕事でもこういう面を見せて欲しかったりする。
とはいえ僕のゴルフも割と慎重だったりする。あっはっは、人のこ
とは言ってられねえや。
May 17, 2007
キッチンの攻防
夕方、家の電話が鳴った。この時間にかかってくるのはセールスが多い。電話会社、ブロードバンド、ガス会社等々の勧誘である。
玄関に人が来ても基本的には無視することにしている。ま、そのせいで配達物を受け取りそこなったりすることもあるのだが・・・。電話はそうもいかないし。
「こちらはキッチンXXです。リーズナブルな価格で高品質のキッチンをお客様にお届けします。一度お伺いして、見積もりを出させていただきたいのですが」
キッチンの改装は考えていなかったが、いくらかかるものなのか興味はある。
週末の午前中にアポイントを入れた。
と、友人や同僚に言うと全員に 「えー、大丈夫なの?」と心配された。
「セールスマンがからむから割高になってるよ」
「ものすごく強引なセールスで断れないよ」
「いつまでもしつこく勧められて、うんざりして契約しちゃうよ」
・・・まずかったかしらん。
さて、土曜日だ。
ちっ、人が来るならキッチンを掃除しなければならない。
が、こんなときに限ってクリーナーのおばちゃんは休みである。
えー、私がキッチンを掃除するの? (当たり前だ) 土曜日の朝っぱらから? (アポに同意しただろ) と自分で自分につっこみを入れながら、イヤイヤ掃除する。
約束の時間にぴったり、南アフリカ出身という白人のおばちゃんがやってきた。
私は人を見る目はないのだが、いかにも 「強引」が 「サイズ18」の服を着て歩いているという雰囲気のおばちゃんの押しの強そうな性格はさすがの私にもわかる。
安請け合いしたのをちょっと反省した。
「今日の見積もりはね、今日だけしか有効じゃないの。だから、今日中に契約書にサインしてもらうわね」
「いいな、今日中にカタをつけてもらうぜ」って、まるで借金の取立てのような雰囲気だ。
「今日中に耳をそろえて借金を返さないと、女房と娘を女郎屋に叩き売るぞ!」と脅迫されている気分である。
じゃ、私の立場もはっきりしておきましょうね。で、
「高いものだから、今日中に契約するつもりはないわよ」とあっさり宣言しておく。
カウンターパンチを受けたセールスのおばちゃんはちょっと沈黙したが、とりあえず見積もりを出すことにしたらしい。
「どんな色がいいの?」とおばちゃん。
「無難なところで白かしらね」と私。
「白なんかダメよ。他の色にしなさい」
おい、いったい誰のキッチンだよ?
「でも、白がいいなあ」とねばる。
「うちのカタログに白はないのよ。クリーム色でどう?」
「ここにカウンターのテーブルをつけましょう」とおばちゃん。
「いや、そこはがらんとした空間がいい」と私。
「つけたほうがバランスがいいわ。本当よ。私を信じなさい」と設計図に勝手にかきこむ。
もう一度聞く。いったい誰のキッチンだよ?
「ううん、いらない」と譲らない私。しぶしぶ、かきこみを消すおばちゃん。
おばちゃんは見積もりを出すのに3時間もうちにいた。途中で 「コーヒーちょうだい」と飲み物までねだる始末だ。長く時間をかけることで (いまさら断れないかな・・・)という効果を狙うのだろう。「急がないとストックは品切れ寸前よ」と言ってみたり。
そんな小細工は効かないよ、私には。
「本当は9000ポンドだけど、会社には内緒で6500ポンドまで値引きするわ。もし、今、決められないなら、100ポンドの手付金でストックを押さえておくわよ」
―――9000ポンドの根拠はどこに?
「100ポンドの手つけ金だけでもしてよ。 契約が不成立の場合は返金するから」
―――このオババから、すんなり手つけ金が返るとは思えない。
「する気はないわ。今日中に電話する」
と、なんとか無事に追い返した。後から 「悪いけど、いらないわ」と短いメッセージを送る。余計な言い訳をしないほうがいい。
私はああいう強引なタイプは苦手だし、逆に反発してしまう。でも、気の弱い人ならうまく断れず、設計の内容にも納得できないまま契約してしまうかもしれない。
あの手の会社から見積もりを取るのは、きちんと反論できない人にはお勧めしない。
で、相変わらず、私のキッチンはボロのままだ。土曜の朝から掃除して損したな。
May 16, 2007
英国での日本語
地下鉄を降りようとしたときに、私の顔を見ている黒人の男性がいた。
あれ?知り合いだったかな??と思うと、
「おはようございます」と言って恥ずかしそうに急ぎ足で電車をおりていった。
多分、日本語を勉強していて使いたかったのだろう。
チャイナタウンでは、間違いなく中国人に間違えられる私なのに、うーん、感心、彼は私を日本人と認識したようだ。よし。よし。
最近日本人以外で日本語を話す人が多くなった英国。
大使館のそばのスタバでは、何にしようかと思っていたら、「何にしますか?」と日本語で聞いてきた。
彼は、カタコトではなく会話ができるくらい日本語が上手かった。
ブラウンズホテルでアフタヌーンティをしたときにも、たしかトルコ人で日本語が流暢なウエイターがいた。
聞けば奥さんが日本人で、彼自身も日本にいたことがあるそうだ。
「すみませんが、紅茶に湯を足してほしいのですけど、、、」と頼むと
「なんのこれしき。」と言ったときには、一同驚いた。そんな言葉を何処で覚えたのだろうか。
地下鉄で隣に座った若い男性が、日本語の教科書を開いて勉強していたので、
ちょっと聞いてみるとガールフレンドが日本人だという。
ふーん。こうしてみても日本語を話すのは男性ばかりだ。
そう、ダーリンと私の知人をみても、女性の日本語を話す割合が低い。
日本人のガールフレンドを1回持つと、次も日本人の彼女がいいという男性が多い。
日本人女性は、優しいし、神秘的と思っているようだ。
だから、日本語を習う男性が多いのか定かでないが
我々日本人は、「えーい、日本語なんて解らないから、何をしゃべってもいい。」という訳にはいかなくなったぞ。
それは、不便だな。
昔読んだ話で、電車で英国の悪口を言っていた日本人若者に乗り合わせていた老人が
「壁に耳有り、障子に目あり。」ということわざを残して電車を降りたそうだ。
これは、怖い話だ。気をつけないとね。
May 15, 2007
帰ってきたスピーチセラピー 4
スピーチセラピーの当日、息子のクラスはミュージアムへ遠足に行く日だ。
皆がバスに乗り込む中、息子だけ取り残されるのも可哀相かな、と思いその日は幼稚園を休ませる事にした。(親ばかだとは思うが)
ちょうど夫もその日は仕事が休みだったので、親子3人で約束の時間に学校に行った。
スピーチセラピストに、これまでの息子の言葉の発達状態を説明した後、息子がアセスメントを受けることになった。
これは隣で見ている親の方が緊張する。
セラピストは息子に絵を見せて、その名前を言わせた。
息子は、KやCの音を上手く発音できない癖があり、例えば「カップ」なら「アップ」と言ってしまう。
セラピストは、息子の答えを彼が発音した通り、発音記号で記入していた。
ふむふむ、これで弱点がわかるという訳だな。
その後、似た発音を聞き分けられるかのテストをした。
例えば「Mouth」と「Mouse」、「Glass」と「Grass」など。
これには息子は苦労していた。
しかしこれはちょっと・・・・親でも難しい。
ネイティブの親を持たない子供としては、聞き分けられないのも当然ではないかと思った。
(スピーチセラピストもそれは十分に分かっているのだろうが、なんとなくそれを言ったらこの人たちの存在意義の問題にまで発展してしまいそうでお互いに『親がネイティブでない』ことの不利については最後まで触れなかった)
アセスメントは30分続いた。息子は流石に最後には
「幼稚園に行って遊びたい・・・・」
と弱音を吐いたが、なんとか最後まで持ちこたえた。
この年齢が持続できる集中力は5分程度だと聞いたことがある。それにしてはよく頑張ったぞと息子を褒めてやりたい(親ばか発言その2)
ふと横を見ると、夫が、息子よりも更に疲れ切った顔で座っていた。
前回のスピーチセラピーには私一人で付き添ったので、今回が初体験だった夫にはストレスが過ぎたのだろうか。
定期的なスピーチセラピーを受ける必要はないでしょう、今回のアセスメントに関するレポートは後で送ります、との言葉を聞いてほっとし、部屋を後にした。
幼稚園の側を通ると、スタークラスの子供達が庭で遊んでいるのが見えた。
息子はいてもたってもいられなくなったらしく、
「一緒に遊びたい」
と訴えてきた。残り時間1時間位だったが先生に頼んで参加させてもらい、夫と二人で家に戻った。
普段は滅多に「疲れた」と言わない夫だが、息子がテストを受ける姿を見て疲労困憊したらしく、その後ベッドで寝てしまい、そっちの方が心配だった。
私自身は息子の言葉の発達をそう心配もしていないし、かねてから「○○セラピー」とか「カウンセリング」の類のものには少々懐疑的な気持ちも持っているので、「まあ先生への義理も果たしたし、良かったかな」といった感想程度しかもたなかった。ユルい親である。
来週はホリデーのため、お休みさせていただきます。
段取り
住めば都という。当社オフィスが現在のCity東のはずれに移転した当
初は、都落ちという単語がちらついたが、やはり住めば都なのである。
レントは安いし、かといってお客様のオフィスに、バスや走りで30
分以内で駆けつけられる。レストランは妙に多く、昼飯の選択には迷
うほどだ。他テナント社員の雪駄・短パン姿も、慣れてしまえばなん
てこたあない。空調もとりあえず冬の間は快適であった。とはいえこ
のオフィスは2009年の秋に契約が切れる。来年の後半に、またまたプ
ロパティー探しを始めなきゃいけないかと思うと気が滅入る。
さて、当社オフィスが面している道路は、先週から通行止めが続いて
いる。昨年越して来たときにも2ヶ月程だろうか、同じく通行止めが
続いていた。例のThames Water社の大々的な水道管の交換工事の一環
であろう。昨年の通行止めは、主水道管の入れ替えであり、今回の工
事は、新しい主水道管から各ビルへの引き込み管の交換のためである。
この段取りは興味深い。工事を2回に分けることにより、総コストを
抑えられるのか、またはサービス停止期間を少なくできるのか。また
は何も考えていなかったのだろうか。
現場には2枚の看板が張られている。これも興味深いので紹介したい。
一枚は、僕のつたない訳によると、「この現場工事は、シティー・オ
ブ・ロンドンの通達による、”静寂な時間”を厳しく考慮している」。
当オフィスは3階にあるが(日本で言う4階)、先週の真昼の騒音は、
相当賑やかなものであった。いったいどいういう通達なのか、もしく
はどういう考慮なんだか。大声で歌いながら作業しているおっさんも
いる。2枚目、「私たちの工事は直ぐに終わりますが、この工事によ
る利便は永い寿命を保つでしょう」。直ぐに終わる、の部分は a
short while と表現されている。既に週末を挟んで一週間経過してい
る。少なくとも今週一杯はかかりそうな現場の進捗状況である。
先週、お客様のシステムが不都合となり、Tolworthまで我が真っ赤な
アウディーで駆けつけた。自宅はPutneyなので、普通に走って20分
かからない程度の距離である。仕事を終えての帰路、A3のRobin Hood
前が大渋滞であった。事故かなあと思つつ、漸くのろのろと信号を通
過すると、2台のでかいトラックが2車線の片側を完全に塞いでいた。
そして無人。誰もいない。A3というのは南西部とロンドンを結ぶ幹線
道路であり、いったい誰がどういう段取りでこういう渋滞を発生させ
るのか、ロンドンではよく見かける光景だが、どうにも腹が立つ。
この国での段取りは一般的に言ってしまえば上記のようなものだが、
火事場には滅法強い。IRAテロの事後や、ダイアナさんの葬式での素
早い段取りや行動力は感動的とさえ言えた。ちょいとずれるが、過去
の戦争でもここ一番という天王山は全て制してきた国である。しかし
普段はシャープさに欠けた、ただの人に戻ってしまうのである。これ
も興味深いと言えばそうでもあろうか。
May 10, 2007
スリ
やられた。
会社の帰りにスーパーに寄り、お金を払おうと思うと財布がない。
ちょっと、待ってー、と青い顔になった。
「お取り置きしますよ、このまま」と親切なレジのおにいさん。
あのね、焦っているのは、ここの支払いができないことじゃないのよ。
ものすごく混んでいた帰りのバスだろうか?
家に帰るとあわててカード会社にキャンセルの電話を入れる。
「最後にカードを見たのは、いつですか?」
ランチタイムのサンドイッチショップだ。その時間と場所を聞かれる。
「最初にカードがなくなったのに気づいたのはいつですか?」
夕方のスーパーマーケットだ。時間を答える。
カードに盗難保険をかけていてよかった。専用電話番号なのですぐにオペレーターにつながって 「グリーンスリーブス」も聞かずにすんだし。
スリに狙われるのは 「いかにもカモになりそうなマヌケ顔の奴」と思っていたのだが、自分が被害に遭ってみると、この持論を撤回しなければならない。
本日をもって宣言するが、スリにやられるのは 「優しそうな顔の人」である。
(どうして気がつかなかったんだろう? 私のバカ、バカ、バカ!)と思ってはいけない。
このように、いけ図々しい自己正当化・・・いや、柔軟性のある考え方を心がけるのは、ストレスの多い外国生活では必要不可欠である。
私はいくらドジを踏んでも、決して自分を責めないことにしている。
さて、 「顔の優しい」私がイギリスでの10数年間で、財布を抜かれたのは2回目だ。最初はビクトリア駅に近いパブでやられた。足元に置いていたので安心していたのだが。
「未遂」は2度ばかり。
一度は地下鉄の中、ふと、気がつくとバッグの口がパックリ。ハッとしたが、財布は無事。
横に立っている若い女の子がなぜか赤い顔をしている。おまけに腕にふわりとスカーフをかけた様子がなんとなく不自然だ。何も盗られなかったし、証拠はないので何も言わなかったが。
2度目の未遂事件もやはりパブだ。ここはロンドンブリッジの近く。
飲み物を注文しようとバーにいると男がハンドバッグに手をかけた (らしい)。このときは一緒にいた友人が気づいて声をかけたので、そいつはゴニョゴニョと言い訳をしながら、どこかに行ってしまった。
現在のところ、すられたのが2回、私が先に気づいたのが1回、友達が止めたのが1回だ。
スリ2、私1、引き分け1 というスコアである。負け越しなのがイヤだけど。
イギリス暮らしが続く限り、このスコアは更新されていくことだろう。
私の 「ものすごく、しっかりした」友達もオックスフォードストリートの店でやられたという。自他とも認めるタフな人間で、私なんか 「東京銘菓 ひよこ」に見えるくらいだが、さすがの彼女もプロのスリにはあっけなくカモられて 「まさか、あの人が?!」とみんなを絶句させたのだった。
武勇伝も聞いた。ある日本人女性がローマに旅行中にジプシーの子供たちに取り囲まれた。
ん? と思うと、ウエストポーチ(日本人ツーリストのお約束)のファースナーが半分開いている。が、ラッキーなことにまだ盗まれていない。
と、頭に来たその人、ジプシーのグループの中の一番年長そうな子供を捕まえると日本語で怒鳴りながら、
――――パッチーンと頬をひっぱたいたそうだ。(危険です。マネをしないようにね)
後ろ暗いところがある子供たちなので、文句を言いながらもさっさと逃げていったという。
先週、メールが回ってきた。
セントラルロンドンのキャッシュマシーンでお金を下ろそうと、暗証番号を打ち込んだ瞬間に、左側から新聞の無料紙が差し出された。右側にも人が立ったのが見えたが、しつこく差し出される新聞を払いのけるのに必死。200ポンドの現金が引き出されたのに気づいたのはふたりがいなくなってからだ。後ろに人が並んでいたのに、新聞の男に気をとられていて、もう一人の女が右からボタン操作をして現金を奪ったのはわからなかったらしい。警察に行くと同じパターンの被害届けがたくさん出ているので、現金の引き出しはなるべく銀行内のATMを利用してくださいと言われたとか。
悪い奴らがいっぱいいる。みなさんも気をつけてね。
May 09, 2007
ポーランド人の英国への移住
ポーランドがEUに加入してから、確実にポーランド人の英国移住が進んでいると思う。
マイナーなわが町にもその影響は確実にある。
近所にあるDIYショップの前には、その日の仕事を求めてポーランド人が集まってくる。
そう、DIYにはマンパワーが必要だから、ここで人材まで手に入れば、
しかも安価で人が雇えるなら使う方もうれしいだろうな。
というわけで、何処で知ったのか始めは10人程度の集まりが,今は50人以上にも膨れ上がり、
そのDIYショップはセキュリティーの人を雇用し、
外で仕事を待っている彼らが用もないのに敷地に入らないように警備している始末。
本日は、ついに警察が出動しその集まりを解散させ、その近辺に立っている人たちに、
ここで人を待たないように、と注意をしていた。
うーん。事態はここまできているのか。
道を隔ててその前には、ポーランドのデリカテッセンの店がオープンし、
さらにその近辺には、ポーランド人のためのサービス事務所があり、
その業務内容が書かれた看板の中に見つけた英語には
P35、P60(どちらも会社勤務者用の書類)とあり、なんとも怪しい雰囲気を感じた。
ダーリンは、この会社が違反で会社関係の書類をつくっているのでは?と
創造力をフル回転させてこの様子を興味津々に眺めている。
そして、新聞の記事にもなったロンドンで一番安いホテルとして紹介されたのは、
なんと新築の公衆トイレでこれまたご近所の出来事。
通常はトイレとして使用する場所が、
ポーランド人にとっては夜露をしのぐのに最適で格安な場所として利用されているそうだ。
すごいなー。まさしく外国で生きる基本のようにも見え、まぶしくも感じるなー。
こうして、基盤を作って金を儲けていく奴と、こんなひどい生活にこりて帰っていく奴とわかれるのだろうな。
私はどっちのタイプかな??
しばらく、わが街にいる彼らの今後を見つめてみようっと。
ロンドンで家探し
我が家がロンドンに引っ越してきて、ちょうど1年が過ぎた。
その節目のせいか最近我が家では
「去年の今頃は○○だったよね~」という話題が多い。
その一つに「3泊5日の家探し」があった。
昨年4月のロンドン赴任に先駆けて、まずは家探しをしなければならなかった。
駐在員の家探しは
①会社所有の物件に、代々社員が入れ替わり立ち代り住む。
②不動産会社とのアポイントメントは会社が取ってくれるが
後は自分で見て回る。
③とにかく自分で1から探す。
など、いくつかのパターンがあるが、うちの会社はパターン②であった。
総務からの「何時に○○社の△△さんと◇◇で待ち合わせ」というように
びっしりスケジュールの書かれた紙を渡され、ひたすら物件を見て回った。
その数、2日半で15件ほど。ロンドンの南西部を中心に見て回った。
我が家は家族3人で物件を探しに来た。
当初は、私一人で物件を探しに来ようと考えていたのだが
先に海外赴任していた同僚の奥さんが 妻に強く同行を勧めたのだ。
「男は窓からの眺めだのアクセスだの見た目だのしか見ていない」
というのだ。
私も物件は総合的に見た(つもりであった)のだが
「家事導線は・・・」「各部屋の使い勝手は・・・」「子供が遊んでる時に目が届くか・・・」
「メンテナンスは・・・」と、妻の細かいチェックの前に
私の気に入った物件はことごとく却下されてしまった。
妻曰く「あなたは駅からの近さと雰囲気しか見ていない」。
結局妻が一番気に入った家に決まった。
駅から距離がある為、決めた当初は少々不満があり、
「取りあえずここにするが、嫌なら引っ越してやる!」という気でいた。
しかし、この家でよかった。
家の間取りや雰囲気、庭の広さもさることながら
何が良いって、家の管理会社が最高だったのだ。
借家の場合、その家の快適さは、大家がどのくらいよく働いてくれるか
に掛かっているといっても過言ではない。
こちらの家は古いので、しょっちゅう問題が起こる。
その時に、うちの管理会社は(日系なのだが)すぐに動いてくれる。
「すぐに動く」。日本なら「それが仕事なんだから当たり前だろう!」と言うところだが
ここはロンドン。
「1週間待たされて音沙汰無し」とか
「やっと修理に来たかと思ったら道具が無い、と帰っていった」とか
「ガス臭いのに(!)”大丈夫”と言って取り合ってくれない」とか
悲惨な話は枚挙に暇が無い。
これから物件を探す方は
①多少無理をしてでも奥さんを同行されること
②大家さんの人間性をよーく観察すること
を、強くお勧めいたします。
May 08, 2007
帰ってきたスピーチセラピー 3
ランゲージ・センターから予約の確認の手紙が届いた。
アセスメントは、息子の通っている学校で行われるという。
その日は普通に幼稚園に行き、一時間ほど抜ければ良いらしい。なかなか便利だ。
面倒くさいことには変わりが無いが、これなら行ってやってもよいか。(傲慢な態度)
それからしばらくして幼稚園からプリントが配られた。
サイエンス・ミュージアムに遠足に連れて行ってくれるという。(フムフム)
その日はバスも出るとの事。(息子喜びそ~)
日付をみると・・・なんとスピーチセラピーと同じ日ではないか。
一年365日あるというのになんでよりによってこの日に・・・。
プリントが配られたのが木曜日、遠足が次の週の火曜日だ。
学校も、もう少し早く知らせろよな~と思いつつ、ランゲージ・センターに電話をかけ予約の変更ができないか聞いてみる。
しかし、変更は難しく、ウエイティングリストも長いため、おそらく夏休み後になってしまうし、セラピストも学校には来られないだろうとの事。
スピーチセラピストは、思っていたほどヒマではないらしい。
しかしながら、私の中での優先順位は
遠足>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>スピーチセラピー
だったので、
「じゃあ一度キャンセルして、その後の事はまた考えます」
とセラピーを迷いもなく切り捨て、電話を切った。
その日、息子を迎えに行った時に幼稚園の先生に
「実は遠足とスピーチセラピーの予約の日が重なってしまって・・・」
と話をした。
「OH,NO……..!」
と大袈裟に頭を抱える先生。セラピーのアレンジをしてくれたのは彼女だ。
「予約の日を変えてもらおうと思ってさっき電話したのですけれど、難しいみたいで・・・」
先生は
「そうよ、そうだと思うわ。」
と神妙な顔つきで考え込む。
「・・・・という訳で、セラピーの方はキャンセルしましたから~」
と言おうとしたところで、急に先生の顔が輝いた。
「そうだ、いい考えがあるわ!スタークラス(もう一つのクラス。ちなみに息子はムーンクラス)は別の日に行くから、その日に入れてもらえるように頼んであげる!私に任せて!」
え・・・・。
クラスによって別の日に行くなんて知らなかった・・・。
彼女の表情から、「多少無理をして息子のために予約を入れてくれたのかも・・・」と感じ取った私は、「キャンセルしました」とは言えなくなってしまった。
彼女はその足で隣のクラスの先生に話をしに行き、スタークラスの先生も快く了解。
「Everything is alright!!!!」
と私は二人の先生から満面の微笑を投げかけられた。
「B……Brilliant……..」
と私はあやふやな微笑を返しつつ、息子を引きずる様にして猛ダッシュで帰宅、センターに
「さっきのキャンセルを取り消しにしたいんですけど・・・」
と、冷や汗をかきながらキャンセルのキャンセルをする電話を入れたのだった。
つづく
May 05, 2007
Bank Holiday
日本はGWだったが、えげれすの今週末も3連休。小旅行を楽しむ
方も多いだろうと思う。出不精の僕は予定もなし。
僕が最も効率のよい仕事を進められるのは、困ったことに週末の午
前中である。もういいという程たっぷりと睡眠を取った後の朝は、
頭が良く回転する(除:二日酔)。電話もかからないし、メールも
非常に少ない。自分のやるべき仕事のみに集中できる邪魔なしの数
時間は仕事に最適なのである。当社は物理的な紙を極力嫌うオペレー
ションを行っており、外部からやってくる全ての書類はスキャンさ
れ、サーバーに格納する。なので、自宅からインターネットを経由
してオフィスのほぼ全てのリソースへアクセスが可能であり、自宅
から出来ない仕事はまず存在しない。とはいえ、これまで家族サー
ビスの必要性がなかったから、とは言える。言えるどころか、重要
な問題であろう。しかし僕は社長という機能であり、静かな環境で
一人キーボードと相談しながら週末の朝にモノを考えることを止め
るわけにはいかない。家人には良く良く言って聞かせ、そして書斎
が作れる程度のフラットに移動する必要があるかもしれない。
こうした快適なリモート仕事環境をお望みの方はエクスレイヤまで
ご一報下さい。LibのBlog を読んだと言っていただければ、1ポン
ド引きとさせていただきます。
先月の赤字にて精神的にせこくなっている。赤字月は毎年何度かあ
るし嫌なものだが、同時にこれは確実に精神引き締め剤となる。赤
字になったからどうしようか、というのは順序が間違っているし、
時すでに遅しではあるが、自然、モノをあれこれ考えるトリガーに
なる。今朝もひとつ案が浮かんだ。これは速インプリしようと思う。
部課長達の嫌な顔も浮かぶが。
---
Japan Communication Association (JCA)というソサエティーに参
加させていただいているが、年に2度セミナーが開かれる。今回は
Herbert Smith (弁護士事務所)の方々に、ここ20年の欧州の通
信事情と今後を講義していただいた。さすがはロイヤー、論旨明晰、
大変面白かったし自分の勉強不足が露呈した。内容もさることなが
ら、女性弁護士の発音には、とろけてしまった。出だし聞きとりに
くいなと思ったが、直ぐに慣れ、そして目を瞑るとそこにはサッチ
ャーさんおられてが演説しているようだった。時と場合によってこ
んな発音をしてみたいものだと思ったが、函館の百姓には3代かか
っても無理だろう。
May 03, 2007
蜷川幸雄ロンドン公演
蜷川幸雄のロンドン公演を観てきた。シェイクスピアの 「コリオレイナス」である。
演劇にはそれほど興味ないけれど、彼のロンドン公演は楽しみにしていて、これで3、4度目だ。35ポンドの席を手に入れた。
「超マザコンの不幸なローマの英雄とその非業の死」というよくある話である。シェイクスピアの作品でもあまり有名ではない。一応、あらすじや登場人物を予習してから行った。
「ニナガワ」といえばイギリスの演劇界での評価も高いようで、有名な俳優もたくさん見に来ている。 「ショービジネスのチャラチャラしたセレブ」ではなくて 「しぶい演劇人 - 自他とも認める演技派です」みたいな連中だ。
ハリーポッターの映画に出てた人とか、テレビのコメディ番組の常連とかの顔もある。
この日は緊張して早めに着いた。何せ 「恐怖の迷宮」バービカンセンターである。
コベントガーデンのロイヤル・オペラハウスとか、ウォータールーのロイヤル・フェスティバルホールに出かける日は普通の精神状態だが、バービカンセンターは
(何とか迷子にならないようにしなければ・・・。無事に会場に行き着けるだろうか?)
と、不安で一杯だ。
「ロイヤル」という言葉がついているのといないのでは、ここまで違う。さすがは女王様の威光 (ナビゲーションつき)だな。
開演の1時間以上前に着いたら、中のバーがまだ開いていない。
天気もいいし、テラスのテーブル席でワインを飲みながら時間をつぶすことにする。
あー、いい気分・・・だった、おやじが来て目の前でカレーを食べ始めるまでは。
おまけに私の風上だ。急にお腹が空いたが、もう時間がない。
さて、館内に入ると日本人でいっぱいだ。いつも日本人の割合がドワッと多いウィーンフィル以上である。サントリーホールか、ここは。
しかし、こうして日本人の女の人を見るとみんな本当にほっそりとしてきれい。
日ごろ 「ビア樽のようなイギリス女の軍団」・・・いや、私たちに比べて 「大きな体格で胴回りの肉づきが豊かでいらっしゃるイギリス人女性の皆様」を見慣れた目には
(わー、小さくてかわいい!)と思ってしまう。服装もおしゃれだしね。
「あらー、鈴木さん、お久しぶりー!」とか、「まあ、ミユキちゃんのママ、お元気?」
などと手をふりあう様子もほほえましい。
ただし、日本人女性の弱点として 「トイレが近い」のも露呈した。幕間の休憩での女子トイレの行列は 「食料をもらうために必死の形相で並んだ難民の群れ」状態だった。
私? もちろん並びましたよ。
4-5時間も平気でトイレに行かないイギリス人のほうが不思議だわ。
さて、蜷川氏の舞台。豪華絢爛な衣装と派手な装置がいつも楽しみだ。
今回の衣装は主役が 「武士」で、母親役が 「西太后みたいな中国宮廷風」で、敵役が 「スペースオペラ」で、貴族役が 「キリスト教のモンク」で、民衆が 「コサック、ロシアの農民」だった。
どこの国の話だっけ? え? ローマ帝国?
舞台の大部分が階段になっている。ここですそを引きずるような舞台衣装の俳優が激しい 「殺陣」をするので、ハラハラしてしまった。練習中には相当数の俳優がねんざをしたのではと思われる。カキーンと刀がぶつかる音響効果。わーい、チャンバラだ!
この日のお気に入りは白石加代子。ローマの英雄の母親役は強烈な存在として、どの女優にもおいしい役だろうけど、この人も大迫力ですごかった。
息子でない私ですら思わず 「ママー」と叫んで、ひれふしそうになったもん。
そういえば、何年か前の公演で印象が強かったのは高橋恵子という女優だ。その昔は関根恵子といって 「元祖 魔性の女」と呼ばれていたらしい。地味な衣装の固い役だったにも関わらず、ものすごいフェロモンのオーラを発散していた。私はそれを 「色気玉」と名づけたのだが、直径3メートルもの色気玉が彼女と共に舞台を移動したので度肝を抜かれた。
「色気をふりまくつもりはないんですけど、含有量が多いのであふれ出てしまうんです。うふふふ・・・」みたいな雰囲気だ。
白石加代子といい、高橋恵子といい、女優というのは 「魔物」だと思った。
・・・「魔性の女」に 「魔物」か、かっこいいなあ。うっとり。
あ、そうだ。主役の唐沢寿明と敵役の勝村政信も超かっこよかったです(おまけ)
May 02, 2007
怠慢な英国の郵便マン?
ダーリンがいきなり言った。
「僕もクレームの手紙を書こう!!」
すれ違い様のカップルが、自宅に配達してくれる郵便マンのことでクレームの手紙を
書くという話しを聞き、自分もしようと決めたらしい。
最近、ダーリンは家で仕事をしている事が多い。
日頃気になっていたのは、家に一日中いるにも関わらず、郵便の不在届けが入っていることだった。
レコードオタクなので、いろいろな物が家に届く。
不在届けの通知を受けとる度に、歩いて20分程度のところに郵便物を取りに行くという面倒なことをしていた。
ダーリンは「何かへんだなー。」と思っていた。
ある日、仕事で小包が送られて来る事を知っていたので、朝から郵便物を待っていた。
微かに“バサッ”という郵便受けから郵便物が落ちた音がしたそうだ。
ダーリンは、クリスマスプレゼントを待つ子供のように待っていたので、すぐに玄関に走った。
「アッ!!やっぱり。」
郵便物の中に、不在届けが入っていた。
ダーリンは家にいたのに、ベルも押されなかった。
反射的に玄関を開け、外に飛びだしたダーリンは、我が家に配達してくれる郵便マンに話かけた。
「ねえ。僕、家にいたけどベルが鳴らなかったよ。この不在届けに書かれた郵便物をくれない?」というと、
「え!? そ、それは僕が入れたのではく、きっと車で配達した奴が入れたんだよ。
だから、僕はその郵便物を持っていないよ。」という郵便マン。
我々は、この郵便マンに好感をもっているので、ダーリンは、それ以上追求をやめたが “あること”に気がついた。
予測だが、その小包が重いので、郵便マンは持ってくるのを止めたのだろう。
そのかわり、不在届けを入れていったのだろう、と。
英国の郵便マンは、個人宅には徒歩で配達する。
管轄に、毎日どのくらいの郵便物を運ぶかは知らないが、
ちょっと重くポストに入らない書類の小包なんかを持っていく時、
配達先の住人がいればいい。
いなかったら? そう、ずーとその小包を持ち歩き、郵便局に帰り、また後日持ってくる。
うーん。大変だ。イヤだ。無駄だなー。と思う郵便マンは多いだろう。
となれば、不在届けをうまく利用するのは、賢い方法かもしれない。
郵便マンにとってはね。
しかし、差出人は、翌日に着くというファーストクラスを利用し、
受け取る側は、確かに早く受け取るために自力で収集場所まで取りにいくことになる。
その上、原理ではその郵便物は、郵便マンがもち歩いているので、この日に受け取る事はできない。
結局セカンドクラスよりも悪いサービスとなる。
、、、、、と普段は文句も言わないダーリンが、私に説明してくれた。
うーん、郵便マンにまつわるイヤな話は多い。
管轄の郵便物を配達したくないから捨てた、現金や金目の物が入った郵便物を盗むなど、
誇り高き英国の郵便システムは何処にいってしまったんだろうか。
May 01, 2007
帰ってきたスピーチセラピー 2
もし息子が日本で育っていて、言葉の発達が同じ様な状況だったらどうだっただろう、とたまに考える。
日本の育児サイトなどにも子供の発育の遅れについての色々な相談が寄せられているが、質問の内容が「まだ歩きません」だろうが、「まだオムツがとれません」だろうが「言葉が出てきません」だろうが、結局は「個人差があるので大丈夫です」と専門家が回答するパターンが多い気がする。
私もその通りだと思うし、日本にいたら親はもちろん、幼稚園も医療関係者も、息子の言葉の遅れは注目する程度のものではなかったのではなかろうかと思う。
思い返してみると、息子がまだ赤ちゃんだった頃から、ベイビー・クリニックやプレイ・グループに行くと「How to Help your child’s speech development」といった類の小冊子がラックに並べられていた。
「子供が間違えた言葉遣いをしたら、正しく言いなおしてあげましょう」とか、
「絵本や童謡は、言葉の発達に効果的です」
とか、子供の言葉の発達に役立つヒントが並べられていて、その頃はふむふむ、と素直に読んでいたが、考えてみるとイギリスでは日本より、幼児の言葉の発達に関して非常に意識的に取り組んでいるらしい。
日本には「沈黙は金」とか「不言実行」とか、黙っていることも良しとする価値観があるが、こちらは喋ってなんぼの社会である。そういった文化の違いもあるのだろうか。
(とここまで書いたところで、ふと「沈黙は金」を広辞苑で調べてみると「西洋の諺から」と書いてあり椅子から転げ落ちそうになった。私の仮説はもろくも崩れ去った)
確かにイギリスは幼児教育についての研究が日本よりも進んでいると思う。しかし、研究も進みすぎると、従来はとるに足らなかったことも、問題にしてしまったりする弊害もあると思う。
親バカとは思いつつ、自分の子供がスピーチセラピーなどの特別なサービスにお世話になる事態になると、ついこのように考えて、子供を正当化(別に誰も悪いとは言っていないが)したくなってしまう。夫に
「きっとスピーチ・セラピストの数が増えすぎて、仕事がないのよ。彼らを失業させないために片っ端から子供をスピーチセラピーに送り込んでるんじゃない?」
「ありうるな・・・。」
とスピーチセラピスト大量失業救済説まででっちあげ、憂さ晴らしをした。
スピーチセラピストもいい迷惑である。
とりあえず親としては別に心配していなかったのに、息子の言葉の発達について問題を大きくしてしまったイギリス社会に妙にに反逆的になる私であった。(単にスピーチセラピーに行くのが面倒でやけになっているという噂もある)
つづくよ! ←(反逆を表現)