« May 2007 | メイン | July 2007 »

June 28, 2007

ベネフィット生活

darling.gif
今日も地下鉄でまた会ってしまった。
「これからホームレスのシェルターにいきますが、その前に暖かい食べ物が食べたいので、
お金を恵んでください。」と地下鉄の各車両に廻って、演説?してお金をもらっているホームレスA君。
いつも感心する。
みんなにしゃべりかけるのは、大変な勇気だ。
しかも、1車両3カ所で同じ事をしゃべっている。
地下鉄は10両程度あるのだから、1本廻るだけでも大変な労力だ。
そして、根気のいることだ。
常々思うのだがこんな人をセールスにスカウトしたら、どーかな??って。
だって、その勇気と根気をもってすれば、いつか大きな仕事がとれるのでは?と思う。

しかし、スカウトされないのは、仕事としてやりたくないのだろうなー。
彼を見かけるのも毎日ではないし、気まぐれに働かしてくれるほど、会社は寛容でないものね。

統計によると彼のようなホームレスにお金を寄付する人が多いらしい。
そう聞いて人々を見ていると、「つい」という気持ちでお金をあげている人をよく見る。
ある広告では、お金をあげないでください。とあった。
それは、政府はしっかり彼らの面倒をみています。あなたがあげるお金で彼らは薬や酒を買います。
といった内容だった。

私は、このような人にはお金をあげた事がない。
だって、私はイヤ事、辛い事を耐えて1ペンスを、1ポンドを稼いでいるのよ。
だったら、あなたも何かして稼いだら?というのが、私の冷たい意見。
だから、地下鉄で音楽を演奏して人にはお金をあげるし、
ホームレスが自立のために売っているビックイッシューは買う事もある。

しかし、我が家の2階に住んでいるシングルマザーは、セールスマンにもなれない、
何もせずにともかくベネフィット受けまくりのママだ。
そのママ、今回もオサガワセをしてくれた。
何て言ったって自称アーテイスとだから、いろんな物を拾ってきては作品?を作っている。
拾って来たが使えない場合は、リサイクルといって何処かに持って行ったり、我が家の道沿いの塀の前にだし、欲しい人に持って行ってもらう。

今回もみかん箱程度の大きさの頑丈な木枠の箱を拾ったが、使用しなかったのでリサイクル気分で道に出していた。
しばらくして警察が我が家を訪れ、「外にある箱はオタクのですか?」と聞いたので、
多分シングルマザーだろうと答えた。なんで警察?と思っていたら、実は、その箱には「爆発物在中」と書かれていたのだ。それを見て、誰かが通報をしたらしい。

この時制、この言葉はあまりジョークにならない。
警察は、シングルママに確認をすると、「棄てたのは、私だけど?何か問題?」と聞く。
しかし、警察官はまじめで少し怒った顔で、
「こういうものを道にださないように。この時期、、、、、、、」とお叱りを受けていた。
さすがのアーティストも警察官には、歯向かえない。ははー。
しかし、この箱は今での我々の玄関前に置いてある。
シングルママいわく、「だって、こんなに頑丈なのだから、棄てるのもったいないでしょう。誰か貰ってくれないかしら??」と棄てる気持ちはない。
しかし、我々にしてみればこんな刺激的な文字が入った箱は、早く処分してほしい。

早3週間。箱は誰も持ち去らず、そのまま置きっぱなしだ。
車を持つ我々に処分しろ?!ということなの? たぶん、そうなのだろう。
さすが、要領のいいママだ。もしかしたら、ママは人を使えるマネージャーになれるってこと??

投稿者 lib : 01:17 AM | コメント (0)

ロンドン・コーリング

career2.gif 
「ロンドン コーリング」というハードロックカフェ主催のロックコンサートに行ってきた。場所はハイドパーク。

イベントのお誘いがあるとハイハイと色々なところに出かけるものの、自分からは動かないレイジーな女だが、今回はお気に入りのバンド 「エアロスミス」が久々にイギリス公演をするというので、「自分で」予約した。 (イバっている)

私は 「書籍の人」「窓口の人」「電話の人」なので、インターネット予約は苦手。

チケットはいくつもの事務所で扱っているが・・・聞いたこともないドイツの代理店とかは、ちょっと不安だな。トラブルがあったら、ドイツ語で文句を言わなくっちゃいけないかも。やはり、ここは名の通ったイギリスの大手の事務所にしておこう。

チケットは45ポンド。
チケット代の他に、サービスチャージ10ポンド50だの、取扱料3ポンドだのがついてくる。郵送してくるだけなのに、力いっぱい 「ボラれて」いる気がするなあ。
以前に出かけたバービカンホールでのシェイクスピアは1ポンドしか手数料を取らなかったはず。コンサートが 「終わって」から、公正取引委員会にチクってやる・・・。

さーて、チケットの手配が済んだら、「衣装」の設定だ。
プラットフォームブーツ (ロンドンブーツ)に皮のミニスカート、豹がらシャツにジャラジャラとアクセサリーをつけて、どこかにひっかかると首が絞まってしまう危険もある超長いスカーフを巻いて出かけるとするか・・・。
「ロックチック」の 「正装」としては当然のチョイスだろう。

と、思っていたら、雨が降っている。おまけに寒い。

あっさり、「正装」をあきらめて、セーターにスニーカー、防水ジャケットで 「農作業」を頼まれてもOKというヘビーデューティなカジュアルウエアに変更。
ロックチックでもなく、グルーピーでもない、 「農婦」姿で出かけることとなった。

今度は足だ。コンサートが終わると、数万人が同時にハイドパークを出て、地下鉄やバスに向かうはず。友人の車で出かけ、ハイドパークの近くに駐車しておくことにしよう。

開門は2時だが、ハイドパークに着いたのが6時。前座バンドがいくつもあって、メインバンドは9時の予定らしい。小雨も降っているので、まずパブに入って 「身体を温める」ことにする。このパブがなかなか良くて、ハウスワインのくせにスムーズなレッドだ。
ああ、しまった。2杯も飲むつもりはなかったのに・・・。

ほろ酔いでハイドパークに入ったのが8時。観客数は公称8万人だが、半分くらいかな。
雨のせいで足元はドロドロ。よく見ればみんな揃って 「農作業いつでもOKの姿」である。長靴の観客も多いしね。
ボディガードを兼ねて、身体の大きな男友達を誘ったのが正解だった。人ごみをかき分けるにも役に立ってくれるし、ステージが見えなかったら肩車だって頼めるし。

観客から仕切られた一角はハードロックカフェの関係者用らしい。
最初は 「ふふふ、私たちはね、特別待遇なのよ」みたいな顔をしていたが、
まわりの客から憎まれて「座れよ、ボケー!」と罵られたり、投げこまれる空き瓶による 「ボトル攻撃」が加えられたりして、すっかりおとなしくなってしまった。

あちこちでマリファナの匂いがしている。マリファナは煙草よりも 「5倍」も 「肺がんリスク」が高いそうだ。ま、私は官憲でも医療関係者でもないので、赤の他人の行動に目くじらは立てませんが。・・・ちょっと、煙をこっちに流さないでよ!

ボーカルのスティーブン・タイラーははるか遠く、アリのような大きさだが、ギタリストのジョー・ペリーと共にいつも大きなスクリーンに映されている。残りの3人のメンバー(ひとまとめの扱い)は1時間半のコンサートの内、アップになったのはほんの数分だけ。
人気とバンド内の力関係がよくわかるよな、これで。

スティーブンは来年60歳になるそうだ。服をベロリとめくると 「俺にxxしてくれよ」とエロいメッセージが書いてある。サラリーマンなら定年退職を控えて、残りの住宅ローンの返済計画でもたてているところだが、やっぱりロックミュージシャンは違うねえ・・・。

ヒット曲は観客が大合唱をしていたが、私が英語の歌詞を覚えているわけがない。教会で賛美歌を歌わされるときのように 「口パク」で対応。ちょっと、情けなかったけど。

25ポンドのオフィシャルTシャツが売り切れで、友人は会場の外のダフ屋のようなおっちゃんから10ポンドでブートレックTシャツを買ってくれた。
「今夜はスティーブンのTシャツで寝なさいね」とありがたいお言葉を頂戴したのだった。

投稿者 lib : 12:58 AM | コメント (0)

June 26, 2007

Trance ロンドン公演

mama.gif

鴻上尚史さんの舞台、「トランス」を観て来た。

実は以前、鴻上さんがパーソナリティーを務めているラジオ番組のスタッフの方から、番組内でこのブログを紹介したいというメールを頂いた事があった。結局その話は潰れてしまったが、それ以来一方的に、なんとなく鴻上さんに親近感を持っていたので今回ロンドン公演するという話を聞き、駆けつけた。

開演時刻ぎりぎりにシアターに着くと、小さな劇場は殆ど埋まっており、最上列の席だけが空いていた。ちなみにお客は殆どイギリス人。階段を上り、空いている席に座ろうとすると、角の暗闇からこちらを見ている日本人の顔が突如としてにゅっと浮かび上がり、ぎょっとした。
ほぼ同時に、それが鴻上さんご本人だと分かり、二度ぎょっとした。

なんとなくただならぬ雰囲気を漂わせていた鴻上さん、一度目の「ぎょっ」の時には
「うっ。危ない人(アルコール入り)がいる」
と咄嗟に感じたのだが、二度目の「ぎょっ」で鴻上さんだと分かってから、
「きっと開演前で気持ちが張り詰めているのね」
と、好意的に解釈することにした。

鴻上さんも一人で座っていらしたので、
「話しかけてみようかな~。でも緊迫感漂ってるような気もするしな~。機嫌が悪かったら灰皿投げられるかもしれないし(それは別の人か)・・・・」

などと思いつつ、ふと足元を見ると、ラジオで話していた通り、MBTのシューズを履いている。(MBTはこういう靴です)
「おっ。履いてる履いてる・・・・」
などと考えているうちに、スタッフらしき女性が来て、彼と私の間に座ったが、その女性との会話を聞くと、TVなどで見る通りの「人の良―い」鴻上さんだったので、がくっと来た。

舞台は3人だけの俳優さんによって進められ、約2時間の間、長台詞の応酬が続いた。
全くとちらないでこれだけの台詞を記憶して言えるだけでも、アクター・アクトレスってすごいー。
オカマアーティストのSANZO役の人がなぜか出ていなくて、代役の役者さんが台本を持ちながら健闘していたが、舞台の進行に影響を与えず、これにも感心。
(ちなみにこの人は、オカマの格好をしている時は「ちょっと勘弁・・・」といいたくなるような容姿に見えたが、医者の白衣を着た途端、素敵なナイスガイに変身し、こちらから擦り寄りたくなった。これが「白衣効果」というものか。「ゲレンデ効果」と同じくあなどれない)

ストーリーは古今東西、共通するテーマで、「トランス」はもともと日本で演じられた作品だというが、イギリスでイギリス人が演じても何の違和感もなし。面白かった。

舞台が終わってから、鴻上さんに「とても面白かったです」と声をかけてみた。
鴻上さんは腰の低い感じで「あ、ありがとうございます。○%#×@×・・・」(後半は聞き取り不可だった)と答えてくれた。

鴻上さんの後ろから退場しようとすると、客席の階段を下りながら、ちょっとコケそうになっていた。

やはり酔っ払っていたのか、MBTシューズのせいなのかは、分からない。

The Bush Theatre  で 30日まで公演するそうです。

投稿者 lib : 11:34 PM | コメント (0)

June 23, 2007

shacho.gif

日経ビジネスという雑誌がある。雑誌という性格上やむを得ないが、
調査の掘下げが弱いなあとぶつぶつ思いつつも、なるべく電車で斜
め読み程度はするようにはしている。今週号では、2枚の顔写真が、
別々の記事であったが、対照的だった。一方は、循環取引を続け千
億円水増し世間に叩かれている会長。この方は自ら起業されたが、
50年目にして躓いた。一昔前の悪徳政治家のような写真が載ってい
る。

他方も随分昔に起業しヒット作を何度も世に出てきた食品会社会長
だが、この方は個人で100社以上の優良株を大量に保持する個人投
資家としても有名だそうな。この投資家は株を売ったり買ったりは
せず長く保持するそうで、短期的な投機はしない。ただし、リーズ
ナブルな配当金をしっかり要求する。取締役会にとっては、頼もし
い資金提供者であり、かつ厳しいお目付け役にもなるだろう。理想
的な投資家ではないだろうか。実に良い顔写真が載っている。

どこぞで読んだか忘れたが、リンカーン大統領がどうしても毛嫌い
する政治家が居た。側近が思いあまって意見すると、顔が気に喰わ
ぬと言う。この人格者である閣下が人を顔で判断するは如何かと諫
言すると、40をこえた男は自分の顔に責任を持たねばならぬと。
日頃考えること、心がけること、行動によって男の顔は30代あたり
で変わるという説に僕も同意する。

成田空港の本屋でなにげ手にした本が大当たりだった。ポンティン
グ氏という英国人写真家が明治時代の日本について、大量の写真と
共に書かれたものである。日露戦争に従軍され、奉天に児玉源太郎
陸軍大将を訪問したり、上村彦之丞海軍中将の自宅を訪問したりと、
ポンポンと僕のヒーロー達が登場する。残念ながら彼らの写真は掲
載されていないが、一枚だけ実に印象深い写真がある。

黒木為楨陸軍大将が、ポンティング氏を右に置いて、側近たちをま
じえた記念撮影である。暫く動けなくなった。なぜなら僕の想像力
で描いていた黒木大将の映像ががあまりに矮小なものだったからで
あった。黒木大将が作り出す空気がそこに嗅がれる。風格などとい
う単語は陳腐にさえ感じられる。写真がモノを言う。そしてまた、
大将の周りを固める士官や、ポンティング氏を含めた英国人従軍者
達の顔達がこれまたすごい。

昔の日本には凄い人がなんにんもいた。明治時代に生まれたかった。

投稿者 lib : 09:11 AM | コメント (0)

June 20, 2007

職場の困ったちゃん 女性編

career2.gif
一番困るのが 「感情が激しく揺れ動く人」だろう。
「楽しく盛り上がる」 「落ち込む」 「怒る」といった状態が予測できないサイクルで回るので、どう扱っていいのかわからない。

「グッドモーニング」なんて言うと、
「あらー、元気? かわいい靴を履いてるじゃないの。日本製なの? やっぱりねえ。私にも日本から靴を買ってきて。ランラランララン」(原文のママ)という状態もあるが、

「グッドモーニング」と私。
「・・・・・・」
(聞こえなかったかな?)
「グッドモーニング」 
「・・・・・」
(聞こえなかったんだろうな、ま、いいか。深く考えるのはよそう)

あるいは
「グッドモーニング」
「何がグッドなの? 何かいいことでもあったの? 天気も悪いのに、どうして『グッド』 モーニングなの?」
と、つっかっかってこられることもある。

(更年期障害か? 女性ホルモンのバランスがくずれているんだな)と知らん顔をするのだが、入社したばかりの若い子は自分が怒られたと思い、すっかりびびってしまう。
「いつも、ああだから気にしなくていいわよ」と言ってあげることにしている。

他人に迷惑はかからないが、ちょっとねー、と思う人もいる。

小学生による仮装 「ディスコ・クィーン」みたいな服装をしてくる人がいる。この人はうちの会社にテンプでときどき来るようだ。 「ギョッとするまでの厚化粧」と 「フリルがヒラヒラする安っぽい生地のミニスカート」が特徴だが、

・・・40代後半から50代のはじめ、という年である。

派手なメイクといい、スカートのペラペラ感といい、 
「地方都市の小ホールでマイナーな外タレを待ちうけるグルーピーもどき、ただし年増」
という感じ。が、話してみると、ごく普通の勤め人だ。

先日はミニスカートではなかったが、巨大なチューリップがプリントされたワンピースだった。幼稚園のお遊戯会の衣装のようにも見える。
基本的に12歳以上の女性むけの服は着ない方針だと思われる。ファッションポリシーは 「ロリータ風」なのか。

イギリス人の50歳の女の 「ロリータ・コスプレ」 見たいでしょ?

そうだ、思い出した。
数週間前にビジネストレーニングコースに参加した。このコースはうちの会社のスタッフだけではなく、他の会社の人も出席している。全部で10人ほどの参加者がいた。
この中のひとり、「アートメーク」なのか 「刺青」みたいに

「赤黒い、金太郎まゆげ」をしているのだ。おまけに唇にも 「真っ黒なふちどり」がされている。

・・・・・・なぜ? 

彼女が入ってきた瞬間、全員が息を呑み、トレーニングルームに動揺が走った。が、さすがはイギリス人、すぐに何もなかったようにふるまって私を感心させたが。

「テート・モダン・ミュージアム」で、
「私のテーマは人間の呼吸と宇宙の混沌のコラボレーションなの」みたいなことを言いそうな 「アーティスト」タイプ。
とても 「シティ」で 「ビジネストレーニングコース」に参加する 「会社員」には見えない。
が、話してみると非常にまともな人だった。

今までは、
変わった格好をする人 - 変わった人
と思い込んでいたのだが、
変わった格好をする人 - でも、普通の人 

という存在もあることを思い知らされたのだった。人間って深いわね。

投稿者 lib : 11:59 PM | コメント (0)

ああ、イミグレーション。

darling.gif
イミグレーションの話には事欠かない我々だ。
ずーと住んでいいですよ。というレジデンスのビザを持っていても 、日本国籍を持つ以上、我々はただの外国人。
先日も知り合いの学生が入国拒否をされ、その場で強制送還されたと聞いた。
強制送還されると5年間は入国ができないらしい。
彼女は、住んでいたのだから荷物もあっただろうし大変だろうな。と同情する。
理由は、よくわからないがどうも日本で取得した学生ビザに不備があったとかという噂だ。
真相は、だれも知らない。

レジデントビザをもっている仲間でそんな話を話していたら、 心配事があると言いだした1人がいた。
来週からスペインに行くのだが、パスポートに問題があるという。
去年の末にパリ行き、帰る際のユーロスターのイミグレーションで
押されたハンコウがなんと観光ビザだったそうだ。
そう、つまりレジデンスを持っている彼女のパスポートに、観光ビザのスタンプが押されたのだ。
その場では気づかずに、2、3日過ぎてこのことに気がついたが、ついそのままにしていたらしい。
このビザが正式となれば、すでに観光ビザの6ヶ月間は過ぎ、彼女は不法滞在しているわけだ。
スペインに行くのはよいが、帰りが心配という。

そこに居合わせた別のレジデンスの人が「それは、問題よ。」と騒ぎ始めた。
どうも知り合いがレジデンスビザを持っていたが、やはり入国した際に観光ピザのスタンプを
押されてしまい、弁護士に依頼してレジデンスビザに切り替えてもらったという。

そこへ他のレジデンスの人が、私の娘もレジデンスのビザをもっているのに入国時に観光ビザのスタンプを押されたが
すぐに気がつき、イミグレーションのオフィサーに訂正を頼んだとか。
そしたら、快く「OK」と言い、その観光ビザのスタンプの上をボールペンで×と消しただけで、
そのイミグレーション担当者のサインもなければ、但し書きもなかったそうだ。
それで今迄、問題は起きていないという。

うーん、それはいい。それはいい。妙案だ。
あなたも観光ビザのスタンプの上から×にしなさいよ。とみんなで勧めた。

当の本人は、どうしていいのか悩んでいる。

人ごとながら家に帰ってすぐに自分のパスポートを見てみた。
あ、、何これ。えー、12月迄のビザ??? なんだ?これは。ああ、アイルランドに行ったときだ。
ホッ。よかった。今の所、他には何も見つからなかった。
しかし、いつ自分に降りかかってくるかもしれないなー。
やはりイミグレーションも、いい加減な英国だなあー。

投稿者 lib : 08:45 AM | コメント (0)

June 19, 2007

バースデーパーティー

mama.gif

6月は息子の友達のバースデーが多く、3回御呼ばれした。

息子が生まれる前は「ベッカム夫妻が長男のバースデーパーティーにクラウンを呼んでお祝い」などという新聞の見出しを見て、「お金持ちだから派手にやるのね~」と思っていたが、実はイギリスでは割と普通にそういう事が行われていることが、子供を産んで分かった。

郊外に住んでいるママ友によると、学校に入ってからは毎週の様にバースデーパーティーが入るらしい。

パーティー好きなイギリス人だから子供のパーティーにも力が入るのか、ここ最近の傾向なのか知らないが、子供のパーティーに貸し切りできる施設なども多い。(親同士の見得合戦という噂もあり)
おもちゃ屋にはプレゼント用の、安くて大きく見栄えのするおもちゃ、カード、ラッピング類、パーティーグッズなどが所狭しと並んでいる。

友人の「お金持ちの友人」は、一人娘の誕生日にリムジンを借りてドライブ、夜はヘリコプターで夜景をみせたとか・・・・娘にプロポーズでもするんかい?

というわけで、地味パーティーだろうが派手パーティーだろうが、子供を持つ親にとって「バースデーパーティー」の開催は必須、何気にプレッシャーを感じるイベントでもある。

我が家では、息子の4歳の誕生日までは、親しい友達を呼んで自宅で行っていた。
しかし年々招待する人数も増えるし、子供は大きくワイルドになるしで、今年からはどこか場所を借りなければならないだろう。

6月の第一週、Sちゃんのお誕生会は公園で行われた、ピクニック・バースデー。
夏生まれの子は、この手があるからいい。
お金もかからず、子供も走り回れ、大人もそれなりに楽しめる。
イギリス人のお母さん(仮名キャシー)と話しをすると、
「この公園の木の遊具、20年前と変わってないわ。私も4歳の頃よくここで遊んだのよ・・・」
という。
一同、瞬時に彼女の年齢を計算し、つかの間の静寂が広がる。
この様に、普段話さない人と会話ができるのもバースデーパーティーの醍醐味である。

第二週は学校の友達、K君の誕生日だった。
近くのスポーツ・センターの中にあるソフトプレイルームを借り切ってのパーティーだった。
これは適当にスナック、飲み物、ケーキを用意すればいいくらいなので楽だ。
招待された子の親は、子供を連れてきて、パーティーが終了する時間に迎えに来る人が多くて、これも都合がよいだろう。
ただ会場に残っていた親は「もう飽き飽き・・・・」という表情でひらすら時間が過ぎるのを待っている風で、興奮する子供達と倦怠感漂う親の表情の落差がとてもシュールだった。

第三週はC君のパーティー。
これはC君宅で行われた。
主催者側は大変だが、やはりホームパーティーは落着けて楽しい。
ふと見ると、息子が年下の男の子に幼稚園で習った手遊び歌を教えていて、息子の新たな一面を発見できたようだった。

と言うわけで、どこの子供も「お姫様、王子様」な今日この頃だが、この子達が大人になった頃、社会がどうなるんだろうとちょっと心配でもある。

「お姫様のように育てられた女」と「王子様のように育てられた男」の結婚生活ははたして成立するのか。

「王子様のように育てられた上司」の下で、「お姫様のように育てられた部下」が働く職場ではたして円滑な意思疎通ができるのか。

なんだかちょっと不安。(そして親はいつまでシモベでいればいいのか。その前に、何歳までバースデーパーティーは続くんだ。)

投稿者 lib : 02:28 PM | コメント (4)

June 14, 2007

職場の困ったちゃん 男性編

career2.gif
どの職場にも 「困ったちゃん」が存在する。

私は基本的には愛想のいい女なので、日ごろつきあいのない同僚にも、こちらから積極的に近づいて、まんべんなくおしゃべりするように心がけている。
が、さすがの私も、できれば避けたい、という同僚が何人かいる。

うちの困ったちゃんの筆頭は2005年8月23日のブログ「薫の君」こと 「鼻曲がりちゃん」だろう。この人は学生時代にエルトン・ジョンと同級生だったそうだ。
・・・それがどうしたと言われそうだが。

この人のそばでは自然と 「息を止める」ようになったが、給湯室なんかでコーヒーをいれている時に彼が来るとちょっと困る。
給湯室では同僚に対する礼儀として世間話、つまり天気とか電車の遅れとかガーデニングの話をしなければ失礼だろう。私はヨガの達人ではないから、息を5分間止めたままでにこやかに対応する、というのは無理だ。

彼がその場からいなくなっても、慌てて深呼吸なんかをしてはならない。しばらくは 「残り香」があるので、せっかく息を止めていた努力が無駄になるからだ。
何も考えずにコピー機の前に立ち、(うっ、今まで彼がここにいたんだな・・・)と思い知らされることもある。

どんな感じかというと、枯れた花を入れたままの花びんを1週間そのままにして、中の水を捨てるときの匂いを思い浮かべてもらうといい。
ガールフレンドがいれば、どうにかしろと言うだろうけど、あれではガールフレンドは・・・むずかしいだろうなあ。温厚そうで感じのいいおじさんなのに・・・。

私は他人にアドバイスするときには、はっきりと物を言うことにしている。
寒い日にボスがニットのベストをスーツの下に着てきたときには、
「うわー、爺臭い。奥さん、それ見て止めなかったの? 止めなかった? もしかして奥さんから愛されてないんじゃない?」と 「正直で親切なアドバイス」をした。

でも、「鼻曲がりちゃん」には言えないよね、「息ができないほど臭いんですけど・・・」なんて。

ちなみにボスは 「うるさいな。寒いんだ。放っておいてくれ」とか言っていたが、それ以降、その爺臭いベストを着てこない。
アシスタントとして適切な助言 (爺臭い、と何度もはやし立てること。いじめの形を借りてビジネスマンとしての自覚をうながすこと)が取り入れられて幸いです。

ある同僚は生まれが謎に包まれている 「わけがわからんちゃん」で、おまけに記憶力と識別力にひずみがある。

「僕の母親はハワイにいた日系人」と言っていたが、別の日には 「父親がシンガポールにいた日本人」だったりして、家系図に混乱が見られる。
全然、日系には見えないけどねえ。

それにしても、
―――私のことを 「アキコ」と呼ぶのは止めてください。

昔、アキコという日本人のガールフレンドがいたらしい (本人談)が、2年近くも 「アキコ」と呼ばれ続けている私の身にもなってほしい。何度も訂正しているのだが直らない。
最近は 「アキコ」と呼ばれると聞こえなかったふりをすることにしている。で、
「アキコじゃなかったな、誰だっけ・・・」
と私の名前を思い出そうとする。思い出したあたりでは、私は10メートル先を歩いているので、もう一度聞こえないふりをして相手にしないが。
たぶん、まだ、その女に未練があるのだと思う。知らないけど。

ささやき声の 「聞こえないちゃん」もいる。
声が小さくて、ささやくように話し、自分のジョークに自分で笑うので、

「ボソボソ、ボソボソ、ふふ、ふふふふ (自分のジョークに笑っているらしい)ボソボソ・・・くすくす、ボソボソ・・・」という感じだ。

私は会社の着席式のパーティで彼の隣になったことがある。
前菜からデザートまでの1時間、ずっと、ボソボソ、ふふふ、くすくす、とささやかれて、 
(次回は補聴器を持ってこよう)と思ったものだ。
何を言っているのか聞こえないので、何で笑っているのかさっぱり理解できない。それでもしっかり相づちを打って、ところどころで笑ったみせたのは自分でもプロの技だと思う。
コーヒーがサーブされたら、速攻で席を立った。

仕事はできる人たちなんだけどねえ・・・。困ったもんだ。

投稿者 lib : 12:16 AM | コメント (2)

June 13, 2007

英国で交通違反する….

darling.gif
最近の我々は、マフィア映画のグッドフェラーの主人公が逮捕される前のシーンのように車に乗りながら上を見ている。
何を見ているかって、それはあちらこちらに設置されたテレビカメラだ。
ここ数ヶ月間にダーリンは、信号無視、バスレーンを走ったと立て続けに、罰金のレターをもらっている。
だから、カメラのある場所をしっかり見ておかないとまたやられてしまう。
という訳で我々は常に上をみて気をつけようということだ。

ダーリンの運転は至って安全運転。
だから、信号無視といってもきっと黄色から赤に変わった後に写真を撮られて信号無視になったのだろう。
カメラの位置によっても本当の信号無視か、黄色で侵入して来て赤に変わったのか、
その判断が違ってくると思うが、動かぬ証拠にいい訳無用だ。
自分では、もちろん記憶がないが、しっかりと写真に撮られているので、いい訳ができない。とダーリンも辛い。
まあ、それでも違反だから反論はできないのだが、罰金と減点が問題だ。
減点は4年たたないと消えないそうなので、気をつけないとあっと言う間に免停だ。
とちょっと青くなっているダーリン。すでに信号無視が2回で6点引かれている。

英国で交通違反をカメラで取られた場合は、まず車の持ち主に手紙が届く。
「この日、この時間にあなたの車が○○で違反をしました。
この車を運転していたのは、あなたですか? 他人ですか? それとも車をもう持っていませんか?。
いずれかで回答してください。」
ふーん。相手は誰かを認識していないのなら、私が運転していたことにして免停を免れることをすれば、いいね。
なんて軽く考えていたら、同じようなことをして、偽証罪で刑務所行きになった人がすでにいた。
げっ!危ない!!
パリス・ヒルトンのようなセレブでないから、普通の刑務所にはいると、
牢名主の言う事を聞いたりいじめにあうんだよね。
それは、やはり遠慮したい。

ダーリンもいろいろ調べていて、いい方法があるという。
2人で代わる代わる運転していたので、違反した時にどちらが運転していたか特定できない、
として私が運転していたことにすればいいという。
今回の違反をカメラで撮られた日は、残念ながらダーリン1人の乗車なのでその方法は使用出来ないが、
次回はそうしよう。とちょっといい解決策が見つかってうれしそうだ。

うーん。でもさ、バレたら、私は刑務所行き?
その結果、日本人界で話題になり、 刑務所の話を書いて儲けられるかも??
うん、うん、それも悪くないがやっぱ行きたくない所だ。
しかし、石原真理子ではあるまいし、無名な人の話を聞いても誰も面白くないね。
あっ、もしかしたらブログを読んでくださる皆様は喜んでくださるかしら??

投稿者 lib : 09:06 AM | コメント (2)

June 12, 2007

イギリスのプライベートスクール見学記

mama.gif

「子供の教育は公立校(でもGood schoolね)で十分」と思っている私達も、私立校を見学した事がある。

息子が現在通っている幼稚園の付属小学校に行けないと分かった時、他の公立校にLate applicationを出すと共に、家から通えそうな私立校のリサーチも始めた。

授業料は安いところで年間6千ポンド程度(約120万円)、高いところで1万5千ポンド程度(約300万円)。まあ平均して1万ポンド(200万円)というところか。ちなみにウィリアム王子やハリー王子が通った名門イートン校などは、年間2万ポンド(約400万)以上だが、このようなパブリック・スクールは大抵全寮制なので部屋、食事込みの値段なのだろうか。とすると何気に割安感も漂う。いや、やっぱり高いか。どちらにしても、こんな細かい事を気にしている時点で父兄の資格なしだろう。

しかしこれはあくまでも公称(?)価格であり、この他に制服代、遠足代、特別講師代などその他もろもろの諸経費が上乗せされる。

とりあえず手始めに、家から徒歩5分の場所にある私立小学校の見学に行った。

約束の時間に行くと、校長先生(学校のオーナーでもある)が出てきた。
背が低くてぽっちゃり気味だが、なんだか野心が服を着て歩いているような女性だった。

この校長先生が誰かに似ている。喉まで出掛かっているのになかなか分からなくて気持ちが悪い。
彼女が学校の説明をしてくれている間、誰だろう誰だろうと必死に考えて、やっとそれがアンパンマンに出てくる「ドリアン王女」だと分かった。(ドリアン王女をご存知ない方はこちらから)

胸のつかえはとれたが、お陰で先生の話を殆ど聞き逃してしまった。
遅れを取り戻すために、あわてて話に集中する。

ここはモンテッソーリの提唱した教育論を実践している幼稚園・小学校で、子供達はそれぞれの進度に合わせて個別に学習しているとのこと。そういえば以前、モンテッソーリの幼稚園に子供を通わせているお母さんが、「モンテッソーリでは子供がそれぞれ別の事をするんです」と話してくれたことがあったが、「公立幼稚園でもみんなめいめい勝手なことしてるけどなあ・・・」と思った覚えがある。やっぱり違うんだろうか。

先生の案内に従って学校内を見学したが、校庭をみせてもらった途端、「こりゃダメだ」と早くも心の中でダメ出しした。
狭い、狭すぎる。並外れてアクティブな息子、しかも「おバカでもいい、たくましく育って欲しい」と願っている親としては学校を選ぶうえの最優先事項は教育方針云々よりも、校庭の広さである。

だからと言って「これで帰ります」という訳にもいかないので、一応教室の中も見せてもらうことにした。
見ると息子と同じ位の男の子が算数の計算問題に取り組んでいる。
ノートをのぞくと、

90 – 27 =
35 + 13 =
48 – 20 =

なんと2桁の計算問題だ。驚いて彼の年齢を聞くと、ドリアン王女、いや校長先生は
「彼はたったの4才です」
と胸を張って答えた。

こりゃ凄い、やっぱり私立は高いお金を取るだけあって違うな・・・と感心し、彼が解答を書き込むのを見守った。

90 – 27 = 30
35 + 13 = 2
48 – 20 = 9

全部違ってるやん・・・・

Prospective customer(未来の父兄)に見せるためにできもしない問題をやらせていたのか(実際の中身とは異なる場合がございますってやつだな)、本当にこの子が学習中だったのかは知らないが、どちらにしても全くそのレベルに達していない問題を子供に解かせる意味があるのか。

なんだかなあ。
まあどっちにしても、私たち親子の最大チェック事項は「校庭の広さ」なので小さな事ではあるが。

しかし「ドリアン王女」にも会えたし、なかなか面白い体験だった。(息子も連れてくればよかったなあ・・・喜んだだろうに)
結局この後、他の公立校からオファーをもらえたので他の私立校は見学に行かなかったが、また機会があったら他の学校も冷やかしに行き、「プライベートスクール荒し」をしてみたいものだ。結局校庭の広さしか見ないような気もするが。

投稿者 lib : 10:41 PM | コメント (0)

June 09, 2007

CSR

shacho.gif

5、6月は日系企業で海外赴任や帰国が多く発生する時期でもある。
今年も仲良くなりお世話になった数人がご帰国となり、しばしの別
れとなる。寂しい限りである。確かに国際電話があり、インターネッ
トがあり、電子メールがあり、カメラさえある。連絡手段には事欠
かないのだが、それは一枚のハガキの領域をさほど出ない。時間と
空気の共有が格別なのである。給与改定時のどたばたが落ち着いた
と思ったら、当社でも人事のどたばたが始まり、今年も人材の動き
が激しい初夏となった。

ちょいと前までは、企業は人、金、物といわれたが、今流行のCSR
(企業社会責任)風にいうと、社会、経済、環境だそうな。企業は
法人市民として社会責任をまとうせねばならない。ごもっとも。し
かし環境だなんだというのは、当社のような小企業には大上段すぎ
て白々しいし、上場していないので株主なんてどうでも良い。当社
はヒトの年齢でいえば小学6年生あたり。ぶっちゃけたはなし、悪
いことをしないで、真面目に仕事し、出来るだけ金を儲けて、税金
を毎年国家に納め、残りの金で会社を大きくする、のが当社のCSR
だ。

この際、サービス業の当社に最重要なのはヒトである。そのヒトが
一時期に複数出たり入ったりするのは、なかなか賑やかな風景でも
あるがゾッとする瞬間でもある。最近、こんなちんけ会社にも興味
を持ってCV(履歴書)を送ってくる前途有望なヒトが徐々に増え
てきている。聞けば当社のWebページを読んで応募したという。
確かに昨年相当の時間をかけてリクルートのページを書き込んだ。
これはホントにしんどい作業であり、できれば分散したいが、当面
人事のことは僕に執行責任があるだろう。面白いページには、確実
に反応があるのは分かっているのだから。

投稿者 lib : 09:42 AM | コメント (2)

June 08, 2007

アラーム地獄

tophum.gif
先日夜中、突然家の防犯ベルが鳴った。

外出しているわけではないので、当然アラームはセットしておらず
鳴るはずがないので、軽くホラー体験である。
妻と二人、びっくりして飛び起きた。
暗証番号を押してすぐに解除したものの、
泥棒を撃退する(はずの)大音量と「なぜ鳴った・・・。」という疑問で
すっかり目が覚めて眠れなくなってしまった。

しばらくたってうとうとしかけたその時、またもや先程の大音量!
何なんだ、これは?!再び階下へ降り解除操作。
「いい加減にしてくれ」と怒りがこみ上げながら布団に入ると
ほどなくしてまたアラーム音。
それを2、3度繰り返す様は、まるで「ドリフのコント」である。
思わず笑えてきた。
人間、怒りを通り越すと、次に来るのは笑いなのだな、と
朦朧とした頭で考える。

朦朧としながらも、アラームの鳴る間隔が、
だんだん狭くなっていることに気づいた。
思わず妻が「・・・陣痛みたい・・・。」とつぶやく。
こちらも少々おかしくなっている様子である。

もはや布団に入っている場合ではない。
明け方から5分間隔で防犯ベルを鳴らされては
近隣の住民もいい迷惑だろう。
たまらずリビングに下りる。

鳴る→解除操作をしに行く→ソファに戻る→また鳴る→解除操作をしに・・・を
一体何度繰り返しただろう。
もう限界だ!
時計はやっと朝7時を回ったばかりであったが、堪らず不動産会社へ電話をする。
すると30分ほどでスタッフが来てくれた。
アラームの操作盤に出ていた表示を見た彼は一言
「ああ、バッテリー フォールトだね。」つまり電池切れ。

電池切れだと?!
それならそれで、もっと違う伝え方はないのか?!という
行き場のないクレームを胸に、1日が始まった。

結局その日の午前中にバッテリーを交換してもらい、一件落着。

さて、その日の夜、妻が「そう言えば2週間くらい前に一度
アラームが突然鳴り出したんだった~」と言い出した。
その時はそれ一度きりだったため、きっとありがちな誤作動か何かだろう、
と放置していたらしい。

あの明け方の悪夢は、アラームの訴える警告を無視した罰だったのか?
しかしアラームよ、2週間の間隔をあけた後、
いきなり10分間隔の報復に出るというシステムは、いかがなものか・・・。

投稿者 lib : 09:30 AM | コメント (1)

June 07, 2007

お仕立てシャツ

career2.gif
オーダーメイド Made to measure でシャツを作ってみた。

シティにはビジネスマン向けの紳士服の店がいくつかある。
「スーツができたから取ってきてくれない?」
とボスに頼まれることもある。タダではお使いを引き受けないのだが、私はワイングラス1杯のお駄賃で気軽に雇える 「低賃金労働者」なので、ときどき使い走りをさせられる。(私はシティのワインバー価格でラージグラスの7ポンドをお駄賃として設定している)
紳士服店では女性客が珍しいのか、やたらとチヤホヤしてくれるのもうれしい。

そんな紳士服のオーダーメードの店のひとつに 「女性用のシャツもお任せください」とサンプルがショーウィンドーに飾ってあった。

私はちょっと 「くせのある体型」をしているので、日本製、イギリス製に限らず既製服のシャツが身体に合わない。この店のシャツは49ポンドから99ポンド。オースティンリードの既製品シャツが60ポンドと思えば高くない。ちょっと聞いてみようか。

マネージャーがにこやかにやって来た。イタリア系か、スペイン系の女性だ。
うーむ、アングロサクソン系に囲まれているとラテン系の女の色っぽさが際立つねえ。 
(おやじ風のコメント)
紳士服の店に美人の女性マネージャーを置くとはうまいビジネス戦略だな。

さて、オーダーメードの方法だ。
1.生地を選ぶ。ここで値段が決まる。この店では49ポンドから99ポンドまで数種類。当然だがカッコいい生地は99ポンドである。サンプルの生地を身体に当てて鏡うつりを見てみた。どうせなら白よりはシティ風に 「フラムボヤント」つまり 「伊達男風」 (私は女だが)の派手な色合いがいいよね。
2.サイズを測る。胸囲、肩幅、袖丈、胴回りなどだ。 「もうすぐ、やせる予定なんです」と言ってみたが、その手のたわごとは聞きなれているらしく相手にされなかった。
3.襟の生地を選ぶ。私はここで別の色の生地にした。
4.襟の形を選ぶ。5、6種類の実物大のものを並べてくれる。
5.袖口の生地を選ぶ。ここでは襟と同じものにしてみる。
6.袖口の形を選ぶ。カフリンクスをつけるタイプにした。
7.ボタンを選ぶ。
8.前金の支払いをする。

いつもは仏頂面のおねえさんが働いている安物の服の店にしか行かないのだが、オーダーメイドの店だけあって、客扱いが丁寧だし、好みを尊重しながらも上手にアドバイスしてくれる。
なんだか自分が 「素敵なシャツを着る、素敵な私」という気分になるから不思議だ。

うふふ、スーツも作っちゃおうかしらん。
(商売上手なマネージャーにすっかり手玉に取られている)

2週間かかるということだったが、1週間後にはできたという連絡が店から電話が入った。
1週間と言いながらも、実際は2週間かかるイギリスでは 「前倒し」の連絡はうれしい。

さて、試着だ。
おおっと、自分で選んだとはいえ、マジでフラムボヤント (別名、派手)なシャツだ。
ちょっとうろたえる。シティ以外では着れないだろうな、これ。
首の部分のボタンを2つにしたので襟がもたつく気がするなあ。
襟の形は失敗したかな、と思っているとマネージャーがササッと手を加える。
「こう着こなしてね」
あーら、不思議。ジャケットにすっきりと収まった。さすがはプロ。

会社にもどってボスや同僚に見せ、そこそこの評価を受け、ご満悦であった。
ま、似合わなくても、そうは言える状況ではなかっただろう。相手は私だし。

「これからは私を 『フラムボヤントな女』とお呼び」と、たった一枚の派手シャツを作っただけで有頂天になる私であった。
貧乏人は褒めるとすぐにつけあがるから始末が悪い。(自分のことだが)

いつ、お披露目しようと思いつつも、新しい靴を履いて雨が降ったりするとキィーッとなる性格である。
ビジネスランチで、レッドワイン、トマトソース、コーヒー、チョコレートムース、その他の 「邪悪な色物」がおろしたてのシャツに飛び散るのを想像しないわけにはいかない。
クライアントをテーブルに残したままでレディスに駆け込むのもなあ。

で、いまだに着る機会をつかめずに家のハンガーにかかったままになっている。

・・・早く着なくちゃ。季節が変わってしまう。

投稿者 lib : 09:23 AM | コメント (4)

June 06, 2007

ダイエット

darling.gif
久しぶりにあった人に言われた。
「何か変わったわね。髪型かしら??うーん。違うな。」
「今日、むくんでいるからかな?」
「あっ!!、ねえ、太ったんじゃないの?」
ガーン。

確かに太った。
3キロは増えてしまった。
思い起せば、ここ数ヶ月、外食が多く、イライラもあり間食も増えていた。
こんな時だけ正直な身体。
食べなくても痩せないのに、食べるとしっかり太る。
横にいるダーリンを見ると、ダーリンもなんだか肥えているようだ。
大変だ。家族でダイエットだ。
そう、毎月しっかりと銀行から差し引かれているジムにもまったく行っていない。
悪い事が重なりすぎている。
まあ、これば事業自得。これから肌を出す夏なのに、なんてことだ。

こうなると世の中のデブがやたらと目につく。
本当に最近の英国はデブの人口が増えているようで、毎日1人は超デブを見る。
今日は、電車の座席で隣に座られた。
ドッスンと言う音とともに空気が動き、狭いシートのスペースから身体がはみ出した。
お陰でこちらが狭苦しくて窮屈だった。
ふー。
ふと手を見ると、まるでグローブのようだし、1本1本の指がソーセージのようだ。
ウーン。こうなる前にしっかり痩せないと。
人の振り見てなんとやら、、。
きっと彼女だって、そう思っていた時期はあっただろう。
それが、明日、明日といっている間にこんなになったのだろう。
ねえ、一緒に痩せようよ。と声をかけたくなる。

そう、そう思っている私でもさえも明日、明日で1ヶ月も何もしていない。ヤバい。
最近、私の周りでは2周り細くなった男性が数人いる。
聞けば、夜遅い食事とお酒で太ってしまったそうだ。
痩せるとなんだか彼らは、若く見えるし、なんだかカッコよいではないか。
よーし。やっぱ私も痩せなければ。
というわけで、これからダイエットの開始。
基本は、玄米中心のマクロビオティックにしようと思っている。
さあ、ご期待ください。
結果報告しまーす。

投稿者 lib : 09:45 AM | コメント (0)

June 05, 2007

Good School, Bad School

mama.gif

息子が通っている幼稚園は、エリアの人々に「Good School」と呼ばれる公立小学校に付属している。

毎年公表される「League Tables」と呼ばれる全国共通テストの結果と、Ofsted(教育機関の査察団体)のレポートにより学校の良し悪しの判断が下されるのだが、お陰でうちの近所の公立小学校はそれぞれが「Good School」「Useless School」と地元の人からはっきりと色分けされてしまっている。

人口密度の高いロンドン、Good Schoolの席取り争奪戦はすさまじく、子供のために学校の近くに引越ししたりする親も珍しくない。(学校に入れる優先順位は①すでに通っている兄弟の有無、②スペシャルニーズ、③学校からの距離)当然学校の近所のプロパティ相場は上がる。

当然の結果としてGood Schoolには定員以上の願書が集まり、Useless Schoolは定員割れとなる。(これも公表されている)

息子は今年の9月からレセプションクラス(1年生の下のクラス)に入る。レセプションは、小学校に属するので、幼稚園に通っていても、願書を出し直す。で、出した。

その結果、学校から徒歩10分の我が家は「遠すぎる」ために息子はレセプションクラスの席を得る事ができなかった。

今年は60人の定員に対し180程の願書があったそうだ。一方この学校から1Km位しか離れていない「不人気校」は60人の定員に対し、願書が40だったそうな。

息子は幸運にも、別の「Good School」に入ることができたが、「Useless」と烙印をおされてしまっている学校が人事ながら気になる。
成績もダメ、Ofsted reportもイマイチ、毎年定員割れでは教員や生徒のモチベーションはどうなってしまうんだろう。
結果的に「子供の教育に関心のない親」の子供が集まることになり、Good Schoolとの格差はますます広がるばかりだろう。
夫によると労働党が政権をとってからLeague Tablesの公表が始まったそうだが、今のところ弊害の方が大きいような気がする。

しかし「Good School」に何の苦も無く入れる人たちもいる。
それは学校を取り巻く「カウンシルフラット」の住民たち。
私の住んでいるエリアは人種も階級も、貧乏人も金持ちも、ごっちゃになって住んでいる地域だが、この学校の周りにはもともとカウンシルフラットが多い。

昨年、学校の隣が再開発されて、高級フラットが建てられた。
以前、冷やかしで見に行くと、「80万ポンド(1億6千万円)の部屋しか残っていません」と言われた。そういう高級フラットだ。

しかしこの高級フラットにソマリアからの移民の人たちが住んでいる一角がある。

数年前、政府が「民間業者が新たにフラットを建設する場合は、その30%を政府に引き渡さなくてはならない」という法律を作った。その結果、普通に働いている我々には手の出ない、いわゆる「億ション」(でもカウンシルフラット)に難民の方々が優雅に暮らしているのだ。

難民や、生活保護を受けているイギリス人に厳しい目を向ける人もいるが、私はまあシステムが許すのならばそれを利用するのは構わないのではないかと思っている。悪いのは、穴が開きまりで簡単に不正のできるシステムを作っている人たちであって、責められるべきは政府なのではないか。

と、普段はカウンシルフラットの住人に割と寛大な私であるが、息子が学校に入れないことが分かって以来、彼らを見るたびに少し複雑な気分になるようになった。

彼らは私たちの税金で高級マンションに住み、子供は徒歩2分のGood Schoolに通わせている。ミドルクラスの親が必死になって近所に家を買い求める学校だ。少子化の傾向はイギリス人にもあるが、なぜか難民の人達は子沢山が多い。5人、6人当たり前。(=他の人にとって学校がますます狭き門となる)
税金を払っている私の子供はその学校に入れなかった。今でも難民の人々を責める気はないが、まあCrazyな事態である。

投稿者 lib : 12:56 PM | コメント (0)