現在中東カタールで絶賛開催中のサッカーW杯。

1日最多3試合という白熱した戦いが繰り広げられ、寝不足の方も多いのではないだろうか。

我らが日本代表も、南米コスタリカに敗退したものの、優勝候補の強豪ドイツとスペインに勝利し首位でグループリーグ突破を決めるというメイクミラクル発動で渋谷界隈が大変なことになっている。

それにしても「2強2弱」と言われたこのグループで、誰が日本の首位勝ち抜けを予想しただろうか?いや、世界中見渡しても誰もいないはずだ。この結果は、それほど「世紀の大番狂わせ」である。

しかしそれは決して日本だけではない。サウジアラビアがメッシ率いるアルゼンチンを破り、チュニジアが前回王者のフランスに1-0で完封勝利。またモロッコもFIFAランク2位のベルギーを撃破し、グループリーグを首位抜けするなど大番狂わせは至るところで起こっている。正直ここまで大番狂わせが多い大会はあまり記憶にない。

では何故これほどまで「ジャイアントキリング」と呼ばれる番狂わせが起きているのか?その理由の一つは、サッカー途上国選手の熟成だ。

現在代表でプレーする選手の多くは、欧州各国でプレーしている選手が多い。よって強豪国の選手がチームメイトであったり、日々W杯以上に厳しい環境の中で戦っている。故にフィジカルの強度もある程度予測出来ることで、その分メンタルにも余裕が出来る。つまり、彼らにとって強豪国と呼ばれる対戦相手は、もはや一度も見たことのない強大なモンスターではないのだ。

また、ベルギーやドイツなど強豪国が多数敗退している理由のひとつに、初の冬開催のW杯というのがあると思われる。

強豪国でプレーしている選手は、欧州の名門と呼ばれる強豪クラブでプレーする選手がほとんど。そんな中、初の冬開催W杯のため超過密日程をこなしての参加であるため、基本選手は疲労困憊。そこからさらに気候や環境の違う、慣れない場所でプレーするということが影響しているのではないか。

しかしそんなことを言ったところで結果は覆らない。結果が全て、それが厳しいプロの世界である。

いずれにせよ、首位で決勝トーナメントに進出した日本。2度あることは3度ある。目標のベスト8に向け、もう一度だけメイクミラクルを期待せざるを得ないのだ。