2月20日に行われたプレミアリーグ、サウサンプトンvチェルシー戦にて、現在プレミアでプレーしている唯一の日本人選手南野拓実が技ありゴール。圧倒歴存在感を魅せつけリーグの連敗を6でストップ、まさにチームの救世主となった。

※プレミア所属の日本人はもう一人、ニューカッスル所属の武藤嘉紀がいるが、現在スペインのエイバルにローン。

南野といえば、セレッソ、ザルツブルグを経て昨季のリーグ王者リバプールまで上り詰めた、まさに「フットボールドリーム」の体現者。

そんなリバプールでまさにここから!という時に、この1月、移籍市場が閉まる一時間前に、文字通り飛び込みでセインツへの今季終了までの期限付き移籍が決定。ほぼ準備期間のない中臨んだ相手が、現在リーグ5位の強豪チェルシーだったわけだ。

しかもキーパーとディフェンダー、二人をキックフェイントで躱しての技ありゴール。

サウサンプトンといえば、かつて日本代表不動のCBだった吉田麻也の所属していた古豪であり、「セインツ」という呼称も浸透するくらい日本人にもなじみの深いチームだ。

また吉田がキャプテンを務めたこともあることから、セインツの現地サポーター的にも日本人への信頼が厚いクラブでもある。

そんなセインツだが、冒頭述べた通り、6連敗と絶不調。2月2日のユナイテッド戦では、0-9という野球のコールド負けのような歴史的大敗を喫しており、まさににっちもさっちもいかない状況の中降臨したのがこの「ミナミーノ」なのだ。

移籍後3試合で2ゴール目を決めた南野は、試合後「キュウリのような選手」と呼ばれた。これは決して、肌が緑がかっているとか、身体がしなやかに曲がっている等の雑な意味ではない。

イギリスでは外気温よりキュウリ内の温度の方が低いことから、冷静沈着な落ち着いた人のことを「キュウリのような人」と例えられることがあるのだ。

つまり南野はゴール前二人に囲まれた場面でも、全く心がぶれることなく、冷静にシュートを決めたという褒め言葉なのである。

イギリスではキュウリが安いので、我が家でもよく食卓に上がる。

味噌をつけたり、キムチと一緒につけてピリ辛にしたり、手でちぎって塩をまぶすなどバリエーションは無限大、いくらでも簡単に美味しく食べる事ができる。

さて、南野もセインツの無限のバリエーションになれるのかどうか?それが今季のクラブの順位に大きく関わってくることだろう。

そして来季、本人のリバプール復帰も同様に。

南野の奮起に期待したい。