アラン・ヤウの新しいレストラン、中華風ヌードルバー

Cha Cha Moon(チャ チャ ムーン) Cha Cha Moon(チャ チャ ムーン) Cha Cha Moon(チャ チャ ムーン)
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ヌードルバー「WAGAMMA」や高級中華レストラン「HAKKASAN」飲茶&ケーキ「YAUATCHA」、タイフード「BUSABA EAHAI」などレストランをモダン化して大成功を収めているアラン・ヤウ(Alan Yau)。彼は、成功したレストラン事業を次々に売り、新しいレストランを仕掛けるのが好きなようだ。 そして、2008年5月下旬には、中華風ヌードルバーCha Cha Moonをロンドンに オープンさせた。どんな感じに仕上がったのか、楽しみなので早々に訪れてみた。
Oxford Streetの南、リバティーの後ろにあるカーナビーストリートの一角にあるこのレストランは、外観を赤と青のパネルでデザインしてあるため、ヌードルバーというよりクラブやバーかな?と思わせる。面白いのは、入り口のある厨房の一面を全ガラス張りで見せていて、ここから人々の関心を惹き付けている演出だろう。最近は、厨房を隠すのではなく見せる傾向にあるが、ここまで見せるのは、汚れがちな厨房を常に整頓しておく必要があり、なかなり勇気のある決断だったろう。店は、120席ほどあり、スタイルはワガママと同じように長いテーブルに椅子があるというキャンティーン風。ただし、天井を見上げると全面に竹を施し、アジアンティストを上手く取り入れ、落ち着いた内装に仕上がっている。

さっそくメニューを見るとその内容は麺類とサイドのみ。麺類は、スープ麺(Soup Noodle)、つけ麺風(Leo Mian)、 焼き麺(wok)、冷麺(Cold Noodle)があり、サイドには、春巻きや餃子、ワンタンなど、すべて1品£3.50とシンプル。
我々は、スープ麺から担々麺(Dan don main)、つけ麺風からはジャージャン麺( Zhajiang Mian)を。そして、サイドには、四川風ワンタン(Szehuan Wanton)とネギのパンケーキ(Spring Onion pancake)を注文した。
飲み物には、面白そうな塩付けレモンのスプライト(Salted lemon Sprite £1.90) とジャスミン・グリーンティー(Ices Jasmine flower green tea£2.60)をオーダー。

塩付けレモンのスプライトは、ショウガ色のジャムのようなものが、氷入りのコップに入り、そこにスプライト注ぐ。レモンというより、甘くて塩味の薬のような不思議な味だ。 一方、ジャスミン・グリーンティーは、ジャスミンや緑茶というより甘めのお茶、羅漢茶のようだ。しかし、我々の頼んだ料理がちょっと辛めだったので、この甘めのお茶で丁度よかった。

さて、はじめに来た料理が、 独特な辛さを持つ四川の代表的な麺、担々麺。ちょっと赤くなったスープの中の麺が少し見える。そう麺がかなり少ない。第一印象は、随分と小さなポーションだなーと思った。日本人が考える麺類の量からすると半分くらいだろう。1ボール、£3.50の料理だ。こんな量が妥当なのだろう。しかし、スープを一口飲むと、ゴマとピーナッツ、中華干しえび、ゴマ油からの味が口に広がり、うまい!それに麺に腰があっていい。単純だがいい仕上がりの一品だ。
次は、サイドの四川風のワンタン。見た目に辛そうな赤色のスープにチリが浮き、 ワンタンが4個入っている。トロッとしたワンタンの皮と中身の豚肉がこの辛めのスープとよくあい、なかなかいい選択だった。担々麺に続く辛い料理なので、 甘めのジャスミン・グリーンティーが口を癒してくれる。

ワガママもそうだが、ここは一般のレストランと違い、スターター、メインといった順で料理をだしてくれるのではなく、出来上がった料理から出されるので、連れと同時に食べられない。まだ、開店して2週間の理由もあるのだろうが、料理と料理の間に時間が空き、しばらく待っている時間があった。
そして、待ちかねていたジャージャン麺が運ばれて来た。これも量は少ない。ゆで麺の上にのった豚ひき肉と椎茸は、黒々としている。見た目にはちょっと濃厚な感じに見えたが、口にいれると、これがまったく予想と違い、味噌だけでなく醤油のような隠し味もあってなかなかいい。そして、平たい麺の弾力といい、腰といい味わいのある麺に驚いた。あんかけと麺の配分も完璧ですばらしい。
また、待ちの時間があって、忘れられていたネギのパンケーキがやってきた。韓国のちじみのような感じで、外はカリカリでなかはネギたっぷりで、ソフトな仕上がり。ただ、
少し油っぽいかな?とも感じた。出来れば最後ではなく、始めに食べたかった料理かな。
料理の順番ってやはり重要なポイントだ。

アラン・ヤウのスードルバー「ワガママ」の方向性は、日本人の麺に対する概念と違っていたので、今回のスードルバーも懐疑的であったが、なかなかおいしい麺を食べさせてくれる新しいレストランだと思う。ただ、麺の量が少ないのでサイドはオーダーし、先にサイドを食べたい場合は、麺のオーダーを後からする等の工夫が必要かな? 

でも、もう一度行ってみたいレストランではある。(ある情報誌によるとレストランがスムーズに動き始めたら料理の値段が上がるらしい。試してみたい人は、お早めに。)(か)

2008年5月取材

店舗情報
住所:15-21 Ganton St London W1F 9BN
TEL:020 7297 9800
WEB:http://www.chachamoon.com/
料理のタイプ:
価格の目安(1人) :£20(2人分:料理と飲み物) *6月以降は値上げの可能性あり。
営業時間:
月-木 11:30-23:00
金-土 11:30-23:30
日 12:00-22:30