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August 31, 2006
ローリング・ストーンズ
ローリング・ストーンズのコンサートに行ってきた。
ファンではないものの、40年も続いている伝説のグループのステージを一度は見たい。でも、ツアーが発表された瞬間にチケットは完売、プレミアがついて値段は10倍、と聞いていたので諦めていた。
と、コンサートの前日、
「ストーンズのチケットがあるけど行かない?」と友人が電話をくれる。
「ストーンズ? おまけにタダ?」
接待用のチケットが回ってきたらしい。ロックコンサートで接待するのか、この国では。
トィッケナム・スタジアムは有名なラグビー場で、ミック・ジャガーの住むリッチモンドから車で5分。
数万人が集まるスタジアムのまわりには、パトカー、騎馬警官隊、医療関係者と万全の体制である。ロックコンサートだし、乱闘のひとつやふたつあるかもね。
しかし・・・。
予想はしていたが、観客の年齢層はめちゃくちゃ高かった。
メンバーは60代に入っている。で、彼らとともに青春時代を過ごした人たちも同じ世代なのは当然である。最多年齢層は50-55歳、と見た。
会場に向かうほとんどが、カジュアルウエアで白髪、ハゲ、中年太りの集合体。
ロックコンサートにつきものの、歌舞伎調派手派手メイク、原色染髪ツンツンヘア、これ見よがし全身ピアス、黒皮豹柄じゃらじゃらメタル、ヘルズ・エンジェルス刺青おやじは・・・いないな。
おお、ロンドンブーツことプラットフォームブーツを履いた日本人らしき女の子。
「ん、まー、すごい靴ねえ。ちょっと、このお嬢ちゃんのブーツ見てよ」と中年婦人グループに取り囲まれている。
本当にロックコンサート?
実は「チェルシー・フラワーショー」で、花や庭園を愛でる催し物だったりして。
チケットは40―60ポンドからだが、上は300ポンド、450ポンド、600ポンドまである。これは正規の値段だから手数料、交通費、駐車場代を入れたりすると安くはない。よく見るとカジュアルウエアといっても、ラルフ・ローレンだの、バーバリーだ。
お金に余裕がある感じの中年夫婦や管理職風の男のグループで、
「ストーンズって好きだったんだよね、大学の頃」とか話している。
バーには「18歳以下には酒類をお売りできません」の掲示があったが、18歳どころか会場に38歳以下の観客なんか・・・あ、家族づれの中に小学生がいるな。
ティーンエイジャーは、「ふん、結成当時、まだ生まれてなかったくせに・・・」と冷たい視線を受けている。
煙草を吸っている人も少なかったが、「最近、血圧が高くて医者から禁煙させられちゃってさあ・・・」みたいな雰囲気だ。
なんだかロックしてないなあ。
前座バンドの演奏が終わると、観客席では人の波を作ったりして大はしゃぎ。
明日、腰痛になっても知らないよ。
接待用の席だったので場所はよかったが、前の列の客が途中でやたらと席を立って、ビールだ、ワインだ、ジントニックだ、と買ってくるのがわずらわしい。
コンサートに来ているのだか、パブに来ているつもりなのだか。座って音楽を聴きなさい。
「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」から始まって、「サティスファクション」で終わったコンサート。花火に火炎放射、移動舞台にレザー光線、巨大な唇のバルーンとたっぷり楽しませてもらった。
ミック・ジャガーは孫までいる63歳だが、ステージを走り回って観客を扇動する姿は若いというよりも幼稚園児のようなハイパーさ。
何年も前に、ロンドンの小さなクラブに出かけたときは、トイレのドアは蹴破られ、マリファナの匂いが立ち込め、割れたビール瓶が飛び散っていた。流血騒ぎに巻き込まれずに五体無事に帰宅できるのだろうかと心配したものだ。
この日、中年の観客たちはコンサートを堪能した後、自分たちの飲んだビールのプラスティックカップをきちんとゴミ箱に捨て、鼻歌を歌いながらもお行儀よく帰路についたのだった。
ロックンロールは永遠なり・・・。
August 30, 2006
『異国に住む』のすすめ
最近郵便でレンタル出来るCDにハマっている。
先日は、日本の映画『バッシング』という映画を観た。
イラクで人質になった日本女性が、帰国してどのような扱いを受けたかという内容だ、
タイトルのとおり、周りからの様々なバッシングを受ける。
なんとボーイフレンドからも攻撃を受け、唯一サポートしてくれた家族にもその影響がでる。
いたたまれなくなって、またイラクに戻るというストーリだ。
事実とは、無関係とされていたが、ある程度の事実もあるだろうなー。
日本は素晴らしい国だけど、時々変わった人を排除、攻撃する癖があるんだよね。
ダーリンいわく、他の国なら、彼女は英雄だよ。なのに何故こんな目にあうの??と理解に苦しんでいた。
その点、英国はいいよー。皆が暑がっている夏に誰かがオーバーコートを来ていても、 変な目で見ないし、
ああ、暑い国から来て、まだ暑さが足りないのだろう、なんて理解してくれるしさ。
40過ぎて独身でも、なんで結婚しないの?なんて馬鹿な質問はないし(思っているかもしれないけどね)
年令も聞かれない。だから、本当に自分の歳がいくつか忘れたことはよくある。
ちょっと臭うおじいさんが、階段を登れなければ、近くに行って手を出し助けてあげる人もいる。
決して、『やだー。あの人臭うよねー。』なんて影口なんて誰も言わない。
本にしっかりとカバーをして何を読んでいるか、知られたくない。なんて習慣もない。
大人でも堂々とハリーポッターを読んでいるけど、エッチ本を公衆の面前では読まない。
認めているというのか、 人と人の距離感がいいんだよねー。
みんなにお薦めしまーす。
異国に住んでみよう。旅では、ダメ。住んでいろいろ見てみる。
日本の良さを発見するし、 違いもわかる。
思わぬハプニングでその地に住みついてしまうかもしれないけど、
長い人生、一度は試してみてほしいなー。
August 29, 2006
墓穴
ゲームボーイを見事にゲットした息子。
喜び勇んでゲームに興じるものの、ファーストステージをクリアしないと次のステージに進めないので、代わり映えしない同じサーキットをうろうろしているだけ。
その内飽きてきて、ゲームボーイを手に取る回数も減ってきた。
しめしめ。
しか~し。
「ちょっとだけ」と私自身が試してみたのが運のつきだった。
次々と難関を突破し、新たなレースをアンロックしてしまった。
知らない間に新しいゲームが出来るようになっていて、喜ぶ息子。
またしてもはまっていきそうな予感・・・。
日本にいた頃、友達の持っていたゲームにハマり、道を歩いてまで効果音の音楽が聞こえ、夢にまで出てきた経験を持つ私。
ゲーム狂の素質をもっていることを十分分かっていたので、それ以来、ゲームというゲームには一切手を出さなかったのが、こんなところでその禁断の果実をかじってしまうとは・・・。
自分が嫌いになりそうな母、晩夏の出来事。
August 26, 2006
The Terminal
3時間も遅れやがった某アルタリア航空ミラノ行きが漸く到着し、
打ち合わせを急いで進め、その後進行中のお客様のオフィス新築工
事現場を見に行くことになった。
お客様と4名でドームから南へ向かってしばらく小路を歩いている
と、向こうから若い日本人兄ちゃんが歩いてくる。短パンはいてぷ
らぷら歩いてくる。顔を見ると、おえっ、うそっ、ありえねー、う
ちの社員だ。せいぜいこの小路で人様とすれ違うのは30秒である。
この刹那に、出張中のオヤジとホリデー中の社員がすれ違うという
確率はいったいどういう数字になるのだろう。この社員はもともと
目が点になる癖があるが、今度は僕の番であり、暫く両者、固まっ
てしまった。お客様は何が起こっているのか、こちらも固まってい
た。
こういう珍しい現象は、偶に人様から聞くことはあるが、四捨五入
して40年間、僕には起こった事が無い。どうにも気味が悪いので、
美味しいパスタを沢山食べ、しこたまワインを飲んでしまった。翌
朝の4時起きはなかなかキツかった。
ところで、たまには人様、特に短期出張に役に立つかもしれない報
告を。現在も空港はセキュリティーのレベルが高く、何かと制限さ
れています。
まず、eTicketの自動チェックインの機械は全て停止していますので、
人のキューが長く遅く。早めに空港に向かわれたほうがよいでしょ
う。手荷物の大きさは制限されており、私のサムソナイトの普通の
ブリーフケースは、長手方向であと1.5cmというところで失格でした。
到着しても手荷物回収で延々と待たされることになるので、会議の
開催時刻は要注意。
また、化粧品や水類、ライター、マッチの手荷物持ち込みは禁止さ
れています。XRAY前の机の上には、回収されたグッズが山のように
積まれており、なにか商売を考えたくなってしまうの図です。ライ
ターを2個回収された後ろのおっさんが、検査後吸えないじゃない
かと抵抗すると、売店で買えという。WHSmithに走ったら、全部売れ
切れでした。隣のお土産屋にあるかもしれないと言うので、多少高
いライターを覚悟して行ってみたら、ここも売れ切れ。困った顔を
していたら、店のおばはん、スペアがあるから貸してあげるよと。
おー、親切なおばはん、ありがとうーと言ったら、 50P位置いてい
けという。フライトが遅れていたので1ポンド置いて、1時間程拝
借し、このまま持っていこうかとも思ったが、おばはんの商い根性
に敬意を表して返しにいったら、あら、あんたに逃げられたと思っ
てたわ、と笑っていました。
XRAYでは靴とベルトも脱がされます。ソックスに穴があいていない
か確認してから空港に向かうことをお勧め致します。
August 24, 2006
一時帰国 その2
日本の物価は高いだろうねとイギリス人から言われるが、ロンドンの方が高いと思う。ヨーロッパの他の都市に駐在する日本人からも、
「ロンドンは何もかも高いですねえ」という声を聞く。
この「高い」というのは、「この程度の品質の商品なのに」とか 「このレベルのサービスなのに」のニュアンスがあるのも見逃せない。
特にパリやブルッセルからのビジネスマンは、ロンドンのレストランで「庶民的レベルの食事」に「女王様価格」がついているのにびっくりする。
・・・日ごろから安い値段でおいしいものを食べているらしいな。
交通費にも驚くようだ。
ロンドンの地下鉄やバスの運賃は1ポンド50ペンスからで400円近い。
こんなに取るくせに 「来たり、来なかったり、すぐ来たり、ひどく待たされたり」 と 「女心と秋の空」みたいに思わせぶりで気まぐれな運行である。
以前はよく、駅と駅との間に電車がじーっと停まったまま、何が起こっているのか知らされずに30分も待たされたものだが、情報開示に積極的なこの頃、
「乗客の皆様にお知らせいたします。現在のところ、どのような理由で電車が停まっているのかについての情報は・・・ありません」
と、情報がないことの情報を流してくれる。
帰国中に見た日本の電車の運行の正確さも美しきカルチャーショック、その2である。
駅員の「指差し確認」は 「殺人的満員電車」に次いでイギリス人にも知られている。テレビなどで見たことがあるらしい。
新幹線をプラットフォームで待っていたときのこと、偶然、駅員さんの傍にいた。
柱には「三種の神器」ともいうべき、赤と緑のランプがついた「信号モニター」と赤い線のついた棒が移動するようになっている 「時刻表」とまるでストップウォッチのような「デジタル時計」。
おおい、イギリスの鉄道会社の人、「ストップウォッチ」だぞ、「ストップウォッチ」。
君たちのように「日時計」あるいは「花時計」ベースで運行していないぞ。
そして、この三つと電車とを行き交う「指差し確認」はひと電車につき、十数回に及んだのだった。(思わず数えてしまった)
今考えれば、日本人のくせに物珍しそうに彼の動作に見入っていた私も不気味だったかもしれない。そのプレッシャーにもめげずに芸術的確認作業をしてくれた駅員さんはりっぱだ。
折り返し地点でもある東京駅は電車が入ると作業員の出番である。
手早くゴミを集め、座席の白い布カバーを取り替えていく。その手際のいいこと。
イギリスの電車に乗り込んでくる清掃員の、
「イヤイヤながらやってます。全くやる気はありません。あー、ヤダヤダ。適当にやって早くオウチに帰ろう」
のメッセージが聞こえてくるようなタラタラした態度とは雲泥の差。
「さあ、乗客のみなさん、どうぞ。快適な旅をお祈りします」と言わんばかりの顔で作業員が降りてきた。
いいなあ、働き者の日本人。ウルウル。
新幹線の車両の中はそこはかとなく消毒液が匂う。
なにもかもが効率的で清潔。
でも、ここまで衛生的だと免疫力が落ちて、かえって病気に罹りやすくなったりして・・・。
新幹線では数列ばかり離れた座席にサラリーマンのグループが陣取った。うなぎ弁当がそれぞれに配られ、ビール缶のプルトップがつぎつぎと開けられる。
出張の帰りなのか、一仕事終えた充実感に満ちた顔つきで開放的な雰囲気だ。
と、ひとりのうなぎが一切れ通路に落ちた。
(誰かが踏んですべったりすると危ないなあ)と見ていると、その手が通路に伸びる。
(よし、よし、公共道徳に則って、ちゃんとゴミ箱に入れようね)と思っていると、彼はなんのためらいもなく、そのうなぎを自分の口に放り込み、私をあ然とさせたのだった。
うーん、さすがは日本経済の屋台骨を支えるサラリーマン。そして、彼らによって日本の免疫力も支えられていくのだな、と、そのサラリーマンの豪快さに感心したのだった。
August 23, 2006
『Thank you』&『Sorry』
英国で感心するのは、『Thank you』『I am sorry』という言葉をよく使うことだ。
人に軽くぶつかっただけでもすぐに『Sorry』という。
だから、交通事故の際には、『I am sorry』と言ってはいけない。なんて言われるぐらいだ。
交通事故で言ってしまうと自分が悪かったと全面的に非を認めてしまうためだそうだ。
また、すぐに『Thank you』と言ってくれるので、気持ちがいい。
ダーリンもよく、これらの言葉を私に使う。感心。感心。
ある日の電車の中でみた光景は、おばあちゃんらしき人が、孫に水のぺットボトルをあげると
その孫は『Thank you』としっかり言っている。
うーん。国民的にすごいなーと感心している。
以前日本に一時帰国した際に、階段で思いっきり私にぶつかってきた酔っぱらいのオヤジがいた。
もちろんあやまらない。
『痛いな−。あやまりもしない。』とちょっと大きな声で言ったら、
『なんだとー』逆切れされて、オヤジが向かってきた。
危ないのでさっさと逃げたが、
『言葉に気をつけてね。』友人に注意された。
うーん、変だ。
国土が狭い日本では、ちょっとぐらいぶつかるのは当たり前??
だから、あやまらないのだろうか??
こうしてだんだん日本に帰化できなる海外生活者も多いのだろうなー。
さて、ここはややラフなロンドンの地下鉄の沿線。
電車の中の出来事。
電車が揺れたためダーリンが若い黒人にちょっと触れてしまった。
『Sorry』とダーリンが言うと
『俺に触るな!!』
と言ってきた。
だって、ダーリンは悪く無いよ。
混んでいるし、それに乱暴な運転だ。
ダーリンは一応こまった顔をしているが、こんな奴と関わるのは無益とばかりに無視していた。
血気盛んな若者は、こうしてわざと喧嘩を売り、買う相手を待っているそうだ。
うん。こういう子には、ペットボトルをくれるおばあちゃんがいなくて、
『Thank you』や『Sorry』を使う機会がなかったのだろう。
と勝手に解釈して英国美化話しを終わろうっと。
英国は、地域によって人間性が変化するので一言では語れませんが、
大概の人々は『Thank you』『I am sorry』をよく言います。言うはずです。たぶん。。。。
August 22, 2006
宿敵 ディズニー
ディズニーが嫌いだ。
「子供が嫌い」「花が嫌い」というのと同じく、ちょっと人前では言いにくい。
ファンの方々にとっては「ディズニーが嫌い」なんて人間は鬼畜以下、人非人に見えるらしいので不注意な発言には要注意だ。
人に媚を売るねずみが大体いやだし。
人並みにディズニーランドに行った事はあるが、感動して涙ぐむ人もいるというエレクトリカルパレードを見ても、
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
という諺が思い浮かんだだけだった。
イギリスに来て、日本やアメリカよりはディズニーの植民地化が進んでいないような気がした。
自分がアンチ・ディズニーであることも意識しなくなった。
しかしこの夏、知らず知らずのうちに、ディズニーが我が家に侵略を始めたのだった。
それは‘Cars’という映画。
(ほら、あの赤い車に顔がついているやつですよ!)
子供の好きな絵が分かってるよな~。
初夏を迎えた頃から、いたるところでこの赤い車を見るようになった。
息子は一目ぼれしてしまったらしい。
同じく顔のついた機関車、トーマスは哀れにもおもちゃ箱の最下位に追いやられ、ライトニング・マックィーン(て名前です、赤い車)命になってしまった。
スーパーに行けばマックィーンのキャラクター商品が氾濫している。
シリアル、チョコレート、雑誌その他もろもろ・・・。
メーカーにキャラクターの使用権を売り、映画の宣伝も兼ねるという、一粒で二度おいしいディズニーお得意のキャラクター戦略だ。
お陰でいらない物をどれだけ買わされたか。
ハッピーミールのオマケもCarsなのを息子は鋭く嗅ぎ沸け、この夏はマクドナルドの前を通り過ぎるのが難しかった。
映画館の前を通ればポスターを見て、訳も分からずこれが欲しいと泣き叫ぶので、生まれて初めてシネマデビューもさせた。
半分も見ないうちに飽きて、後は映画館の中をスクーターで滑走しまくっていたが。(すいてて良かった)
というわけで私の人生と財布を苦しくさせたディズニーの逆襲。
しかしこれだけでは終わらなかった。
ゲームソフトを息子が見逃すはずが無い。
「もう少しお兄さんになってからね。」と適当になだめ透かしていたのだが、ある時義理の母が一緒にいて、孫可愛さに「これで買いなさい!」とその場で現金を渡してしまったのだ。
お金の問題よりも、ゲームを与える時期はなるべく遅くしたかったのだが、予想外の義母の行動で、結局ゲームボーイを買わざるを得ない展開になってしまった。
思ったよりもハマっていなくて一安心しているが、実はゲームをねだられる度に、息子としている遊びがあった。
息子「ブーブーのゲーム欲しい」
私 「Big boyになってからね」
息子(その辺の椅子に駆け上り)「見て、ぼくBig boy」
私 「あ、ほんとだ。そんなに大きいなら買ってあげようかなあ。でもどういう風に使うのかマミィに教えて」
(息子、しかたなく椅子から下りて私のそばに来る)
私 「あれ、やっぱり小さいじゃないの~!こんなLittle boyにはまだ早いよ~」
(息子、「しまった~!」という顔で笑い転げる)
ちゃんちゃん。
というお約束のやり取りなのだが、息子も私もこのゲームを楽しんでいた。
ゲームボーイが手に入ったので、この遊びもできなくなってしまった。
親子の触れ合いを奪ったディズニーめ・・・・やはり憎し。て逆恨みか。
August 20, 2006
軽犯罪
今週末も、テニスで臭い汗をどろどろ流し、自分だけは爽快に帰宅
し、どぼっと風呂に浸り、一週間溜まっていた郵便物を片付けてい
たところ、また罰金通知。
どうも最近、罰金支出が多い。数週間前のCongestion Chargeから始
まった。平日はまず運転しないので、そんなものがあることを完全
に忘れていた。次に、家の前にきちんと駐車していたのに、Discが
はっきり読めない位置にあるという理由(どうみたって読めるだろ
うがア)で二日連続チケット切られた。そののち、タイヤが黄色の
二本線を踏んでいたとかでまた切られた。
今回のは、M6高速で70mphのところを88mphで走っていたらしいが、
ぜんぜん知らないナンバープレート、しばし考えたら、あ~、レン
タカーで、湖水地方からリバプールに向かって、ぶっ飛ばしていた
時だ。パッセンジャーにA型が一人もいないという不利な状況で、
その日は朝からのんびりと行き当たりバッタリ観光ドライブしてい
た。が、後半時間が詰まりに詰まって、あわくって高速に乗って
100mph平均で飛ばしていたのだ。88mphでよかった。罰金も駐車違反
のそれとさほど変わらないし、これで紙の免許証がカードタイプに
変わるらしいから、良い機会としよう。但し、点数3点もらってし
まったので、これが消えるまでの3年間、おとなしく運転しようと
も思う。
僕は酒もタバコもやる。殆どお世話になった事の無い National
Insurance もDirectorレートにて多少高い。犯罪はしないし、世間
ではおとなしくしている(はず)。会社創立以来、利益の25%を毎年
納税している。英国にとっては実に都合の良い善良な市民であると
思う。
犯罪はしないと書いたが、実はした。10年以上前の出来事なのでも
う時効であろう。英国の裁判所で、私は吉田であると手を挙げて宣
誓してから判決を受けたことがある。車の保険に入っていなかった
のだ。いや、車を買い換えた際に、素早く保険屋に連絡を入れてい
なかったのが敗因。書類が送られてきて、当時英語ほとんど解せな
い僕は、辞書を片手に、plead guilty (私は罪を犯しました、裁判
無しで、罰金払いますからよしなに願います)、にtick して送り返
した。しばらくしたら、お前の罪は重いにて、裁判所に是非出頭せ
よと云う。
ひゃあ、これは面白い。午前中お休みもらって朝から出頭し、2時
間程待った。弁護士はどうせ英語が分からないだろうから要らん言っ
た。部屋に入ると6名ほど、誰がなんの担当なのか分からない人達
が僕を囲むように座っていた。当時知っていた200の英単語を駆使し、
弁明し、日英文化の違いを大いに主張し、時に泣きじゃくり、時に
怒ったふりをし。実に良い経験になった。結局、罰金は100ポンド位
で、フェアーじゃん。しかもクレジット・カードで払える。シャイ
なだけでは、ここでは食っていけないなあとも思った。
August 17, 2006
一時帰国 その1
今年は梅雨明けが遅く、帰国直前にも大雨が降ったらしい。機内のスクリーンのニュースで、家が丸ごと、どんぶらこ、どんぶらこ、と流されていく洪水の映像を見ながら、
(もしかして、「自然災害危険地区」として日本は「渡航禁止国」に指定されていたかもしれない。イギリス外務省のホームページをチェックしてくればよかった)と不安になる。
無事、到着した。で、空港には例の「狂牛病進入防止」の赤いじゅうたんが敷いてある。
(こんなもので防げるのか?)と、いつも思うのだが、余計なことを言って、全身に消毒液の噴霧を受けるハメになっても困るので、黙ってその上を歩く。
さて、毎年、この時期に人間ドックを受けるのだが、イギリスに住んでいる私にとっては美しきカルチャーショック。なんせ、ここには、
検査の流れの効率のよさ。
施設や器具の清潔さ。
検査技師、看護士、スタッフの礼儀正しさ。
というイギリスの病院では決してお目にかかれない優れものがあるからだ。
日本に住んでいないので、当然、日本の国民健康保険は適用されない。実費で5万円近く払うが、健康チェックのためのみならず、「日本の効率美、医療編」の鑑賞代と思っている。
すぐに結果が出て、健康アドバイスを受ける。「血小板」の数値が基準値よりも高かった。血が止まりやすいってことか? 自分に切りつけて、止血までの時間を計ってみることはしなかったが。
イギリスでは近所にGP(登録医)がいるが、めったに行かない。なかなか予約が取れないせいもあるが、経験上、役に立ったことがないからだ。
その1
風邪をこじらせてしまい、数週間たっても症状が改善しない。仲のいい友人が肺炎で入院したので、思わず会社を早退してタクシーでGPに駆け込んだ。
・・・医者は「うがい薬」の処方箋をくれた。それも、ごく普通に薬局で売っているもの。
タクシー代返せ。
その2
花粉症か何かのアレルギーになった。涙目、鼻水、全身の皮膚炎をGPに見てもらったら、「目薬」の処方箋をくれた。
目薬って、目薬だけ? もしかして、皮膚炎にもこの目薬をつけるとか?
私は平和的な人間だが、(本当です)このときばかりは医者を表に引きずり出して、ボコボコにしてやろうかと一瞬思ったぞ。
・・・・・
・・・・・
・・・・・
その 100
精密検査のため郊外にある大病院を紹介される。検査の当日、受付の人が、
「ごめんなさい。あなたの名前は間違って別の検査のリストに入っていました。予約を入れなおすので、改めて来て下さい」
あの、検査まで数週間待たされて、今日は会社を休んで、電車を乗り継いで2時間かけて、ここまで来たんですけど・・・。
私は音大生だったころに腱鞘炎を患ったことがある。で、ときどき再発する。今回の帰国でうっかり重い荷物を持ってしまい、右腕を傷めてしまった。
久しぶりにGPに予約を入れる。
痛み止めの飲み薬の処方箋を出してもらう。これを薬局に持っていって、6ポンド65ペンス払い、薬を買うのだ。 (この薬は効かず、途中からレッドワインという「家庭の医学」に切り替えた)
「痛みがひどいので専門医に見てもらったほうがいいでしょうか?」と私。
医者はしばらく沈黙したが、
「国民健康保険の専門医だと、たぶん3ヶ月待ちになるから、プライベートに行ったほうがいいですよ」
「はあ、そうですか」 (不満の声)
現在、
マッサージ治療、1時間 40ポンド
針治療、30分 25ポンド
物理療法 (フィジオ)、30分 35ポンド
以上を続けている。腕も痛いが、財布も傷む。
給料から山ほど天引きされている国民健康保険料はいったい何のため? 関係者に強く抗議したい。
日本の病院はよかったなあ。
August 16, 2006
ある一日
朝起きて携帯を充電する。
今日は、ロンドンの郊外で打ち合わせだ。
電車は、ウォータールー駅 から 30分毎に発車する。
ダーリンいわく、 チケット売り場は、
最近凄く並んでいるので、早めに行った方がいいよ。とアドバイスをしてくれた。
まあ、1時間もあれば大丈夫だな。と出かけたら、ダーリンの言う通り凄い列だ。
辛抱強く待っている間に、テレビ画面の電車のタイムテーブルを見る。
私の乗りたい電車があと5分で出発。
ああ、どうも間に合いそうにない。しかたがない。
次の電車にすることにした。
幸い10分程度の遅れで済むので、お客様に遅れる旨を連絡しようとした。
ない!!携帯がない。
ああ、そうだ、充電したまま、家に忘れてしまったのだ。
ああ、情けない。(涙、、、)
小銭をかき集め公衆電話で連絡を取る。
お客様は、快く承諾してくれた。
田舎なので、駅まで向かえに来てくださるという。「店がない方の出口」で待つように言われた。
小1時間ほど電車に乗り、駅に降りた。
無人駅だ。
さびしい駅だな。
お客様が指定した「店がない方の出口」、そんなものはない。だってどちらも店はないのだ。
うーん、おかしいなー。と思いつつしばらく待ってみた。
やっぱり電話をした方がよいだろう、と思い、
バックを開けると、 ああ、そうだ。携帯を忘れていたことを思い出した。
こんな日に忘れるなんてアホな私。
幸いホームに公衆電話ボックスがあるぞ。
よかった。と思い電話ボックスに入ると、なんとホーンカードのみ。
ガーン。
困ったな。
2人の若い女の子がおしゃべりをしている。
多分次の電車を待っているのだろう。
彼女達に、この近くにある公衆電話の場所を聞いた。
『電話ねぇ、この辺にあったかしら??』
となんともたよりない。
焦っていた私は、お客様と待ち合わせしたこと、 向えが来ないこと、
そして、携帯を忘れて連絡が取れないとかなり困った風に話したのだろう、
1人の彼女が、
『私の携帯使っていいわよ。』と言ってくれた。
『え、いいの?』
『もちろんよ。』
人の親切が身にしみる。(2回目の涙)
電話をするとどうも降りる駅を間違えたらしい。
私が来たのは、彼女の以前のオフィスがあった場所で、現在はまったく別の所に移転したとのこと。
ガーン、ガーン。
正直言って、では、次の機会にさせてください。と言いそうになった。
しかし、お客様はお待ちしておりますから、どうぞ気になさらずにいらして下さいという。
お客様第一主義。そして、お客様 は神様です。
『では、お言葉に甘えて伺わせていただきます』と 明るく答えていた私。
それから1時間かけて、やっとたどり着いた。
お客様がいったように 『店のない出口』もちゃんとある。今度は間違いがない。
よかった。
電話をして向かえに来ていただいた。
ご挨拶をしたら、『お疲れでしょう』と言われ、
『お昼は、まだですか?あまりチョイスがないけど、よかったらランチを一緒にしませんか?』と食事に誘われた。
あっ、気がつけばこんな時間。
『そうですね。』といいつつ、駅を間違えたため電車のチケットを2回も購入し
お金をあまり持っていないことを思い出した。
『すみません。そこはカード使えますかね?』といきなりこんな質問をする私。
『さあ、どうかしら?』
『では、この辺でお金をおろせる所はありますか?』
と、今日の事情を説明し、所持金があまりないことを伝えた。
『キャッシュマシーンね、多分、なかったわね。』
ガーン、ガーン、ガーン。
『大丈夫よ、大変な思いをして来て下さったのだから、ご馳走しようと思っていたんです。』
と言ってくださる。
ここまで言ってくださって、一緒に行かない訳にはいかない。
『では、もしカードが使えなかったら、お借しください。』
とすっかり甘えムードでカフェのドアを開けた。
その瞬間にドアを見たが、カードを使えるシールが貼っていない。
ちょっと田舎のカフェだもん、無理よね。
やはりカードを使えず、お借りすることになった。
大体、このような場合は、仕事上私が支払うのが普通。
携帯も忘れ、お金もないなんて、なんてアホな私。。。
テーブルに着くと、小さな男の子がやって来て、○○を買ってくれないか?という。
○○って何?というと見せてくれた。
モロッコの子供たちがつくるブレスレットだという。
実は、モロッコの学校で教材が必要なので、これを売って寄付をするつもりだという。
自分は、この近くに住んでいて、このカフェの叔父さんは、すでに100ポンドで買ってくれたという。
うーん。また、お金か。
しかし、聞けばもうすぐ8才になるこの男の子のしっかりとした目的、説明できる能力に惚れ、
『今日は事情があって、お金を持っていないの。1ポンドなら買えるけどどうかしら?』
というと、それでもいいと言う。
お客さんと2人で、どんな色がいいだろうか、などど結構真剣に選んでいた。
お客様と年齢が近いこともあったのだろう、こんな話をしながらランチを終え、彼女の事務所でお仕事のお話をした。
結果、お願いしたかった事も承諾していただき、ここまで来た甲斐があった。
会社にもどったのは、5時を過ぎていた。長い一日だった。
携帯を貸してくれた女の子、ご飯をご馳走してくださったお客様、クレバーな男の子、
英国の生活もまだまだ捨てたものではないなぁー。
August 15, 2006
イギリスの森でファミリー・ホリディ
夫方の親戚と、ファミリー・ホリディに行って来た。
4世代から成る、総勢27人の大所帯である。
最年長は義理の両親(80代)、最年少は夫の姪の子供2歳。
(ちなみに先週書いた、メイドさんもこの中に含まれる。
ホリディ先でも子守、料理、自転車に乗れない義理姉を後ろに乗せての移動など、相変わらず大活躍だった)
年寄りも子供もいると言う事で、行きやすい国内旅行となった。
行き先は、ケンブリッジの近くのElveden Forestという「森」。
ここで貸別荘を3件かりた。
森の中を歩くと、ウサギや雉をよく見かけた。
「脱兎のごとく」という表現があるが、ここのウサギは人に慣れているらしく、人間を見ても逃げ出しもしない。
イギリスに来て思ったが、「森」が人々の生活のとても近いところにある。
さすがにロンドンの中にはないが、ちょっと都市の外に出ると、フクロウの住む広大な森が広がっていたりする。
イギリス映画に森が多く登場するのも分かるような気がする。
「ピーターラビット」や「くまのプーさん」は、日本にいた頃はお伽話でしかなかったが、イギリスの森を見て、これらのお話がまさに日常生活の延長線から生まれたことを知った。
そんな事を考えながら歩いていると、
「あのウサギ可愛いなあ。」
「オーブンに入れて、お皿の上に乗った姿はもっと可愛いと思うよ。」
「あのキジ、今日のバーベキューにちょうどいいじゃない。誰かつかまえて。」
などと、親戚達のはしゃぐ声が聞こえた。
そういえば夫と付き合い始めの頃、日本人にも人気の観光地、コッツウォルズに行ったことがあった。
うららかな日差しの中、小川で泳ぐ鱒を見て
「あ、お魚がいる~。かわいい~。」
となごむ観光客達。
その隣で、
「この魚、獲ってもいいのかなあ?獲ってもいいのかなあ?しまった、フィッシュガン持って来れば良かった。」
と騒いでいたのはわがパートナー。
なごやかなイギリスのカントリーサイドが、一気にホラーとなる情景が目に浮かんだ。
夫の狩猟により血の海となる小川、絶叫する他の観光客たち・・・。
お願いだから止めてくれと懇願したあの頃。
しかしチャイニーズの嫁となり、早6年。
これくらいの発想の違いには動じない私である。
適当に黙殺することにする。
カルチャーギャップはいまだにあるが、大家族のいいところは、一人っ子の息子も沢山の人達に可愛がってもらえることだ。
夫方の従兄弟がイギリスに8人、香港に3人。
すでに子供のいる従兄弟もいるので、その子供からみれば3歳の息子はすでにおじさんだ・・・ややこしいが、とりあえず沢山の遊び相手がいて有難い。
おそらく息子に兄弟はつくってやれないので、従兄弟達とずっと仲良くしていてくれればよいなあ・・・と思いつつ、大チャイニーズ・ファミリーの中で頑張る母であった。
August 13, 2006
売上げ倍増計画
ビジネスのハウツー物はあまり読まないようにしているし、読んで
もごく冷静に解釈するように努めていますが、先週、社員から回覧
本が回ってきました。日本でビジネスコンサル会社を経営されてい
る社長さんが著されたもので、これは面白かった。例えば、女性読
者に対して、彼氏は彼女がいる男から選べとか大胆な内容が多く、
一気に読んでしまいました。根底に流れているテーマは、変化し続
けること、培ってきたものを捨てる勇気を持つこと。5年生の当社
には勉強になるものがありました。
その中で服装についてのチャプターがあり、著者ご自身が、愛着あ
るダサいスーツをかなぐり捨て、今ではおしゃれな社長という評価
を得ていること、それが会社にとってプラスになること等々。こう
いうところに自分の金を投資しないと駄目なんだと仰る。
はて。
僕は全く駄目の部類に入るでしょう。靴は汚い、スーツはダサい、
だいたい何着も持っていない。半分白髪でドライヤーなんて持って
いない。せいぜい下着、シャツ、ソックスを毎日替えるのが関の山。
ちょっと考え込んでしまいました。
私が多少お洒落になったらどうだろう。まず、社員は笑うだろうが、
そんなことは良い。新入社員の面接時には確実にプラスになるだろ
う。腕の良いエンジニアが会社選びしているときに、最終判断の一
要素になるかもしれない。たまにあるパーティーなどでもプラスの
印象になるだろう。マイナスの要素を探すのはどうやら難しそうだ。
そういうわけで、まずは最低限のお洒落をインプリメントし、会社
のプラスにしようと思っています。無論センスゼロです。分からな
いものは分かる人に任せるのが一番。どこかに服装センスのよいう
ら若き女性で、電気屋のオヤジのお洒落改革を助けてくれる殊勝な
方がおられましたら、是非ご一報ください。
August 09, 2006
帰国
ダーリンが日本から帰ってきた。
さすがに暑くなり始めた東京で、まいっていたらしい。
しかし、開口一番に出た言葉は、
『いやー、日本人の女性は綺麗だねえー!!』
『えっ?!』
『若い子は、可愛い子が多いし、中年の女性も手を入れているよ』
という。
うーん。うちのダーリンにもそろそろオヤジ気が入ってきただろうか。と心配していると
日本人は、どうもみんな身繕いが整い、お化粧もして、清潔感もあり、好感度が高いそうだ。
英国人ももっと身なりを構うほうがいいとまで言い出した。
ダーリンは、日本に4年程度住んでいたので、
日本人をズート見てきたが、そんな事を言い出すのははじめて。
さすがにこの国の人々の構わない加減にも嫌気がさして来ているのだろう。
よしよし。
本当に、もっと構えば綺麗に見える人が意外と多い英国なのも事実。
もっとも、どれが本物の英国産か分からないくらいロンドンはミックス化がすすんでいるが。
ともかくダーリンは、一時帰国した日本人のように
食べ物はうまいし、安いのはうれしいなー。
ただ、ラッシュだけは嫌だけどね。という。
(しかし、帰国草々、チーズやお気に入りのパンを食べて、嬉しそうだったのも事実だ。)
どうもたっぷりと日本を満喫して来たらしい。
その上、逆ナンもされたらしい。
歌舞伎を見ていた時に隣に座っていた女性から、
名前を名乗られ、この歌舞伎を観にくるために神戸から来たという話をされ、
そして、○○ホテルに泊まっているとまで言ったそうだ。
それでなんで、 逆ナンか分からないが、本人いわくナンパされたという。
うーん。まあ、私に話しているのだから、何もなかったのだろう。たぶん。
日本にいた時もなぜか、スーツを来た時にだけ、
女性から声をかけられたそうだ。
それも、中国人の女性から同じ日に2回もあったそうだ。
中国人の女性は、積極的かしら?
声をかける台詞だが、使い古されたナンパ定番の言葉、
『何処かでお目にかかりませんでしたか?』と言われたそうだ。
億万長者の女性を捕まえて!!と常々言っているのだが、どうもそのような方からは声をかけてもらえないらしい。(残念!!)
ダーリンが望んでいるのは、奥様公認の恋人を奥様が探してくれるといいなー、
と冗談とも本気ともわからないがいつも言っている。
私も私が選んだナイスガイを公認の恋人にしたいなーと思う。
センスのあるお買い物用、ワインに精通したお食事用、喧嘩が強いボディガード用、
昔は、アッシー君なんていたねー。それもいいね。
いろいろいるといいねー。
きゃー、逆ハーレム、ハーレムだ。
そうなると夫婦ってなんだろうね。
結婚してまだ10年の我々。
これから先が長いのにこの2人大丈夫かしら?と結婚25年後に離婚した義理ママには
おこごとを言われないように言動には注意しなければ、、、。
August 08, 2006
メイド その2
もちろんいとこだって家事、育児を放棄しているわけではなく良き妻、良き母だ。
日本では家事や育児を誰かに託す事に何となく罪悪感があると思うし、否定的な目で見られることも多いが、主婦が疲れ果てた顔でいるよりは笑顔でいた方が、家族だって幸せだろう。
100%に投げる訳ではないにしても、部分的な家事やベビー・シットのサービスを受ける事が一般的になればいいのに。
日本ではクリーナーやベビー・シッターは業者に託す事が多いと思うが、イギリスでは個人が広告を出していることが多い。
料金も安く済むし、学生や主婦、ニートの方たちのアルバイトとして需要も供給もあると思うが・・・。
しかしひとつだけ問題があった。
1歳の甥、メイドさんが抱かないと泣き止まない。
母親であるいとこが抱き上げると、メイドさんの方に戻りたがり、ますます火がついたように泣き叫ぶのであった。
これは母親としてちょっと悲しいかも・・・。
普段、髪を振り乱して家事と育児をしている私だが、少なくとも息子のFavorite personでいられることは、それなりに頑張っていることへのご褒美なのかな。
(しかしそれ以前に、『クリーナーが来るから掃除をしなきゃ』って性格の私。やはり人を使いこなせないかも・・・)
August 05, 2006
怪メール、怪電気屋
友人からメール、奥様が、受信したある特定のメールを選ぶと、必
ずOutlook がフリーズしてしまうと。昔はそんなこともたまにあっ
たなあと思いながら、Web Mailから該当メールを削除してもらった。
しかし、受信してしまった該当メールは既に Inbox の一番頭に鎮
座しており、Outlook をあけると自動的にそれが選ばれ、やはりフ
リーズすると。これはもう素人さんには無理、当電気屋にPCを持っ
てきてもらった。
メールデータのバックアップを取ってから、新規データファイルを
作ってOutlookを立ち上げ、問題メール以外をバックアップからコ
ピー。ついでにOffice 2003のアップデート。ここまでは素直に解
決。
万一また起こったときの対処として、こういう障害に強いメール・
ソフトを導入。しかしこれが動かない。随分時間をかけてしまった
が、Norton Internet Security というのが入っていて、これが新
メール・ソフトのパケットを全てブロックしていたことが判明。こ
れを'Allow'に直して解決。
システムというものは、極力シンプルにすべきである。Windows XP
自体にファイアウォール機能が入っていて、かつNortonでも同様な
機能が二重に入っている。となると問題発生時の切り分けが難しい
し、セキュリティーが2倍強くなるかというと、そんなことはない。
Nortonに言わせれば Microsoft が勝手にFirewall機能を入れてき
たのが悪い、ということになるのだろうが、エンドユーザーにとっ
てはわけわからない。電気屋の活躍する場があるのは当店にとって
は良いことだが、こういう例はどうにもユーザーさんが気の毒であ
る。
奥様、お代を払おうとされるから、
「そんなんはいらねえよ」
「えーっ」
「じゃあ2時間だから2千ポンド」
「・・・」
今度旦那さんに1パイント奢ってもらうことで話がついた。
August 02, 2006
単身赴任
ダーリンが出張で2週間も家を留守にしている。
さびしいなー。と思いながら、毎日はどんどん過ぎて行く。
この機会に用事を済ませようと、夜にいろいろ予定を入れて1週間が過ぎた。
土曜日になって気がついた。
家が散らかっているではないか。
洋服は、脱いであちらこちらに置きっぱなし、シンクには洗い物はたまっている。
新聞も散乱している。
郵便物もテーブルに置きっぱなし。
部屋がともかく散らかっている。
暑かったから植物には、水をあげているので、なんとか生きているのが救い。(我ながら感心!!)
考えてみれば、毎日出かけていた。
強盗が入ったら、この家は男一人住い家だと思うような散らかり方だ。(男性の方々に失礼かしら??)
いや、ちょっとまって。この国のこと。もっとも奥さんがいてもすごーく散らかっている家庭もあるなー。
でも、我が家の場合、このままではいけない。
目標は、ダーリンを驚かせる事だ。
冷蔵庫の中を綺麗にし、バスルームにペンキを塗り、いらないものを捨てて部屋を片付け
ジャングル化になる前に庭をすっきりさせたいなーと日頃から出来ないことをする気持ちはある。
意気込みはいいのだけど、
何時やるの??というくらい、時間がない。(自業自得だね)
その上、やる気もしない。
英国に単身赴任している男性の話を思い出した。
奥さんが久しぶりにロンドンに来た時に、
食器の数が減っているのに気づき、どうしたのか聞いたそうだ。
ご主人、食器を洗えないらしい。まあ、洗いたくないのかもしれない。
食事は外食が多いのだが、たまには家でも食べる。
その時は、皿を洗いたくないから紙皿を使用していたそうだ。(そうだね。それもいいけど、ゴミが増える)
ある日の夕食、購入したレトルトのカレーをご飯の上にかけ、
テーブルに運ぼうとした。
その時、紙皿の弱さで安定感を失い、床にこぼしたそうだ。
口惜しいだろうなー。
だって、きっとその日は他に食べるものがなかっただろうしね。
紙皿は腰がない。
状況が手に取るようにわかる。
悲しくて、口惜しくて紙皿はそれ以後、使用しないことにしたらしい。
夕食を家で食べる際は、それ以降、食器を使うが洗い物がたまり嫌になり、
汚れた食器を紙皿と同じように捨てていたことがあったそうだ。
それで、食器がどんどん減っていったらしい。
奥さんもショックだっただろうなー。
今ならこの気持ちよくわかる。
さあ、私の場合は、食器を捨てる訳にいかない。
よーし、家をピカピカにしてみせる。みせたいなー。みせるぞー。多分。。。。
August 01, 2006
メイド
香港から夫のいとこが遊びに来た。
彼女は、6歳と1歳の二児の母だ。
第一子が生まれた後も頑張って仕事を続けていたが、下の子の誕生を機に仕事を辞めた。
彼女の両親はイギリス在住なので、じじばばに頼る事ができないのは私と同じ。
専業主婦になったとはいえ、二人の子供の世話は大変だろうなあ・・・と思っていた。
ところが。
久しぶりに会った彼女はとっても優雅だった。
きちんとお化粧をし、ブランド物の服を着、育児やつれなどは無縁のようだった。
彼女がロンドンに来てから、子供の食事の世話をしたり、オムツを換えたりするのも見たことがない。
なぜか。
それは「メイド」も香港から一緒に連れてきたから。
香港にはメイドビザが認められているので、フィリピンやインドネシアなどの近隣国から多数の女性が出稼ぎに来ている。
エージェントで家事、料理、語学(広東語)などのトレーニングを受けた上で「即戦力」となり各家庭に派遣されるのだ。
香港の雑誌をめくると、メイド専門の人材派遣会社の広告をよく見かける。
(日本のメイドカフェの様な格好はしていません、念のため。)
彼女達の仕事は「家庭内で発生する家事・育児全版」。
「私の仕事は炊事、洗濯ですから、子供の世話は範疇外です」
「契約書によると9時から5時までが労働時間ですから7時に子供が泣いても私の関与するところではありません」
なんてうるさい事も言わない。
24時間出動態勢の、スーパーヘルパーなのだ。
料金も日本やイギリスの人件費に比べると格段に安いので、香港では普通のサラリーマン家庭でも住み込みのメイドを雇うのは珍しい事ではない。
いとこのメイドはインドネシア出身。この娘さんがまあ、よく働く働く。
食事の用意、(親戚が集まった時も18人分のインドネシア・カレーを涼しい顔で用意した)洗い物、客が来ればお茶出し、その間に子供が泣けばあやしたりと、座るヒマもないのに笑顔を絶やさない。
優秀なメイドさんでもあるんだろうが、何でも自分でやるべきと思い込んでいる貧乏性の私には「誰かが手伝ってくれる事はこんなにも楽なものか・・・」と目から鱗が落ちる思いだった。
つづく